ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
9/3(金) 7:17朝日新聞デジタル
別府の教会で45人のクラスター 合唱など原因?想定外の事態に
新型コロナの感染状況を説明する大分県と大分市の担当者=2021年9月2日午後3時23分、大分県庁、寿柳聡撮影
大分県は2日、同県別府市のフルゴスペル大分教会での感染者が累計45人になったとして、県内94例目のクラスター(感染者集団)と判断した。45人は県内ではこれまでで最大の規模。県は集会での合唱などが感染拡大の原因とみている。8月下旬から参加者の感染判明が続いていたが、教会での集会は聞き取り項目の想定外だったため、感染者同士のつながりをつかめずにいたという。
この教会では8月22、27、29日に集会があり、計60人が参加した。参加者は間隔を開けるなど感染防止策をとっていたが、一緒に歌う時に一部の参加者がマスクをしていなかったり、マスクを外して軽食をとったりしていたという。県によると、感染力が強いデルタ株では、間隔を開けていても換気が不十分だと感染が拡大する可能性があるという。
教会での感染者は別府市内を中心に29日に2人、30日に3人、31日に8人、9月1日に13人と続いた(日付はいずれも発表日)。県の担当者らは「何かおかしい。何かあるのではないか」と感じていたが、感染者への調査では共通の行動がなかなか見えてこなかったという。
県福祉保健部の藤内修二理事は「県外に行くとか、会食をしたかとか、感染のリスクがある行動について尋ねるが、教会に行きましたかという聞き方は想起できず、感染源を探知するのに少し時間がかかった」と説明した。教会で働く職員の感染が2日発表分まで確認されなかったことも確認を遅らせた。
藤内理事は「賛美歌やゴスペルは宗教活動に欠かせないものとは思うが、今の時期に皆さんで歌うことは自粛をお願いしたい」と呼びかけている。