大阪府教委6月15日から府立学校を通常の状態にもどし再開するという方針を発表しており、府下の市町村教委もそれに習う方向のようです。通常の学校運営が可能だという科学的根拠は明らかにしていません。私たちは、当然子どもたちの教育を保障するために、学校をできるだけ早く再開する方向に異議はありませんが、しかし6月15日で区切って通常にもどすという判断はもっと慎重であるべきだと考えます。

 ◆ 国歌については斉唱するもの・・・!?

 そんな中で、府教委は、「学校の教育活動の再開に係るQ&A」というものを各学校に通知しています。その中の「Q6」は「入学式を行う際の留意点は何か。」というものです。その回答「A」には、「実施にあたり、国歌については斉唱するものとし、換気の徹底及び内容の精選等を行うとともに、児童生徒等間のスペースを1m程度確保してください。」と通知。


 なんと、飛沫感染の危険性が叫ばれている中にもかかわらず、ことさら「国歌」を取り上げて斉唱しろというのです。
 「換気をすれば」「1m間隔取れば」問題ないと?本当にそうなのでしょうか?

 ◆ 大阪市教委は「国歌・・・演奏のみ」

 ちなみに、大阪市教委は「入学式(令和2年6月実施)当日の対応について」として、「国歌については、ピアノもしくは、CD(テープ)による演奏のみを行うこと。市歌、校歌を実施する際は、同様の取り扱いをすること。(吹奏楽による演奏は行わない。)」としています。
 斉唱をせずに、「演奏のみ」という指示です。子どもたちの安全を優先した対応といえます。
 これに比して府教委の指示は、明らかに子どもたちの安全や命を軽視しています
 府教委の指示の間違いは明らかです。すくなくとも速やかに、府教委は、国歌斉唱の指示の撤回を学校現場に出すべきです。

 ◆ コロナ禍の今こそ、いのちの大切さを、教育の力で!

 世界中にコロナ感染が、広がる中、何よりも命の大切さ、人類としてコロナとどう向き合い、どう克服していくのかのかが、今、問われています。
 世界的に、国内的にもコロナ感染の第二波を心配している最中にあって、府教委の入学式への上記のような指示は、「そんなの関係ない」ということなのでしょうか?
 府教委が、入学式で一番大切にしようとしていることは、コロナ感染の中で命の大切さを教えていくことより、国家への忠誠心を育てることにあるように思えます。
 府庁のみなさんが、コロナ禍から府民の生活や命を守ろうと必死で頑張られている時に、府教委はコロナ感染を広げる危険のある入学式での「国歌斉唱」を学校現場に押し付けています。
 同じ、行政人として許せることでしょうか。府教委のこのような方針を今すぐ撤回させましょう。

『「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク』
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パワー・トゥ・ザ・ピープル!! パート2

 今、東京の教育と民主主義が危ない!!
 東京都の元「藤田先生を応援する会」有志による、教育と民主主義を守るブログです。