第4回ならしのアスベスト講習会&人権問題 12月対話集会 2019
12月10日(火) 18:00~20:30 (開場17:30)
会場: 習志野市 生涯学習地区センター ゆうゆう館 (1階、和室)
参加費: 会員・18歳以下の方 無料 、一般の方 500円
主催 project peace 9
習志野市長らによる深刻な環境破壊・犯罪現場!
吉岡社会教育課長:教育施設管理責任者・
一時避難場所/習志野市中央公園管理責任者と
習志野市長と市教育長、市教委生涯学習部長、
資産管理課長、東条都市環境部長、岡野環境政策課長
千葉大学法政経学部教授、
安部自公政権・文部科学省・国土交通省、厚生労働省 共同正犯 !!!!
お互いに、「特定行政庁」を隠れ蓑に!
習志野市民会館 大久保公民館 一体型の煙突
関東大震災虐殺犠牲者埋葬場所脇、「プラッツ習志野」行きの木と鉄パイプの恐怖のスロープ
関東大震災虐殺犠牲者埋葬場所:「スロープ 」が90度曲がっている床の下
習志野市民会館・大久保公民館は解体する前に、自然倒壊する重大な危険:
一級建築士が、「震度4程度で倒壊の危険?」どころではない!それ以下の地震で倒壊する危険を指摘
昨年(2018年)7月、市民会館南東の柱の亀裂と、その柱の東~南~西側と、
その柱から西側の柱までの土台(コンクリート) の猛烈な亀裂:
長さ:約5メートル、最も深い亀裂=深さ約10cm、幅'7~8cm
習志野市長は、緊急に解体工事を中止し、市民説明会を開催せよ!
石綿(アスベスト)Q&A
Question and Answers
同じ石綿(アスベスト)でも、製品により飛散しやすさが違うのですか?
石綿(アスベスト)の問題は3点あるとよく聞きますが、何ですか?
石綿(アスベスト)がおこす健康障害には、どの様なものがありますか?
石綿による健康障害は、どの位石綿を吸入した場合に心配なのでしょうか?
蛭石(ひる石、バーミキュライト)吹付けの石綿含有関連の問題について知りたいのですが?
8. 石綿(アスベスト)が危険とされて問題になるのは何故ですか?
石綿は物質として安定し変化しにくく、飛散しやすく飛散しても気づきにくい上に、悪性中皮腫や肺がんを起こす発ガン性があります。最初の石綿(アスベスト)吸入からおおむね40年前後の潜伏期をへて、石綿(アスベスト)肺、石綿(アスベスト)肺癌、悪性中皮腫、といった健康障害がおきる事が、大分以前からわかっています。 石綿による健康障害の中でじん肺の一つである石綿(アスベスト)肺は、10年以上職業性に石綿を吸入していた方にのみ起こるとされています。悪性中皮腫はより少量の石綿吸入であったり、短期間の曝露でおきることが知られています。
特に2002年、日本の男性で2000‐2040年の今後40年間の悪性中皮腫の死亡数が10万に達するという、早稲田大学の村山教授の研究が公表された事が大きな衝撃を与えています。また在使用されている製品から様々な理由で飛散した石綿(アスベスト)が現在どなたかに吸入されたとすると40年後の2044年に健康障害を起こす可能性があるわけです。こうした将来の世代への危険も問題とされる理由の一つだと思います。
9. 石綿(アスベスト)の問題は3点あるとよく聞きますが、何ですか?
- 石綿(アスベスト)による健康障害
- 既存石綿(アスベスト)の飛散の問題
- 石綿(アスベスト)の新規使用の問題
の3点です。
それぞれを順に説明しましょう。
10. 石綿(アスベスト)がおこす健康障害には、どの様なものがありますか?
石綿(アスベスト)がおこす健康障害には、主に5種類あると言われています。
- 悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫・悪性腹膜中皮種・悪性心膜中皮腫・精巣鞘膜中皮腫 最初の二つが主です。)
- 石綿(アスベスト)肺癌
- 石綿(アスベスト)肺
- 胸膜肥厚斑
- 良性石綿胸水(胸膜炎)及び びまん性胸膜肥厚 です。
これらの病気の特徴は、初めて石綿(アスベスト)を吸入してから、平均40年前後の潜伏期(原因から病気が発病するまでの期間)がある事です。石綿(アスベスト)を吸入してから20-30年間は症状も病気も全くでない人が多いのです。この時期に石綿(アスベスト)を以前吸入したから心配だと思って、色々検査を行っても所見がありません。仕事で20‐40代で石綿(アスベスト)を初めて曝露された方の多くが、60才までの在職中に所見が少なく、それ以降に発病する理由は、この潜伏期のためです。以上の話は平均ですから、20才の初曝露で30才で潜伏期10年で悪性胸膜中皮腫になった方もいるし、16才の初曝露で86才で潜伏期70年で悪性胸膜中皮腫になる方もいます。
(図 石綿肺癌の潜伏期)
石綿(アスベスト)によるこれらの病気は今後は治る病気となる可能性も高いのですが、現状では治りにくい病気が多いのが特徴です。
11. 石綿による健康障害は、どの位石綿を吸入した場合に心配なのでしょうか?
大変難しい質問です。
第一に、石綿(アスベスト)吸入の量や濃度を推定する事自体が、前例や測定例がなく困難で答えられない場合や、濃度の時間的推移が不明で答えにくい場合があります。 第二に石綿(アスベスト)の吸入量(曝露量)が判明しても、その量に応じた中皮腫や肺がんの発症は、リスクのモデルによりかなり100倍程度の幅で異なる事もあります。さらに判明した一定のリスクを、どのオーダー(10のマイナス7乗、10のマイナス6乗、10のマイナス5乗、10のマイナス3乗)から問題とするのかは、様々な立場で異なる問題だからです。
はっきりしている事は、二つあると思います。石綿(アスベスト)肺は、概ね10年以上の職業性石綿(アスベスト)曝露を受けた人にのみ発症することです。石綿肺は職業性でも吸入期間が数年程度や環境曝露ではまず発症がない疾患です。その点、悪性中皮腫はもちろん、石綿(アスベスト)肺がんや胸膜肥厚斑等は、低濃度の短期曝露でも発症が知られています。
第二には、現在の一般大気中の石綿(アスベスト)濃度をバックグラウンドとして考える事です。鉱山周囲や土壌に石綿や関連鉱物が含有されている地域では、胸膜肥厚斑や悪性中皮腫の発症が報告されています。しかし現在のところ、それ以外の地域での一般大気中の曝露だけで胸膜肥厚斑が生じたとする報告はないと思います。もちろん一般大気自体で悪性中皮腫等が生じるリスクは今後考えなければいけない問題です。日本の都市では現在0.2-0.3f/L以下の大気中石綿(アスベスト)濃度の環境が多いと思います。残念ながら私たちは毎日息を吸う中で、石綿(アスベスト)をさほど危険と思わずに吸入してきています。成人は1分間に5Lの大気を吸入するので、
1年に吸入する石綿本数
=0.2-0.3本/L-5L/分-60分-24時間-365日=525,600-788,400本となります。
1日に1500-2000本以上、1年で50万本から80万本の石綿(アスベスト)繊維を日本人は吸入しているわけです。
もしあなたが石綿製品の側で石綿(アスベスト)繊維が500本/Lの環境に1時間いたとすると、
吸入した石綿本数=500本/L - 5L/分-60分=150,000本(15万本)となります。
大気中の石綿(アスベスト)の3ヶ月を1時間で吸入したわけです。人生が仮に70年とすると、大気中から吸入する石綿(アスベスト)の量が、3500万本から3515万本に増えたともいえます。
この程度なら心配ないという考え方もあると思いますが、皆さんはいかがでしょうか? 肺癌や中皮腫には閾値はないという考え方もあります。吸入した濃度と時間に応じて発病のリスクは増加するわけで、曝露が数日や高濃度になれば許容できないリスクと感じる方が増加するのが当然です。リスクをどの程度から許容するのかは、大変難しい問題です。
12. 悪性中皮腫(ちゅうひしゅ)とは、どういう病気ですか?
まだ十分名前が知られていないために、名前を突然言われて驚かれている方も多い事と思います。ヒトのからだが発生してくる時、上皮、中皮、内皮という細胞にわかれている時期があります。上皮は更に分化して皮膚や消化管や呼吸器系となり、内皮は血管や血液や筋肉や脂肪組織となります。中皮は、胸膜や腹膜や心膜等を覆う薄い膜となります。
一般に上皮からできた悪性疾患を、「がん」といいます。皮膚癌、胃がん、大腸がん、肺癌というわけです。内皮にできた悪性疾患を、筋肉腫や脂肪肉腫や悪性リンパ腫や白血病と言います。中皮にできた悪性疾患を、悪性中皮腫と言うわけです。「がん」の一種と考えて良いわけです。
悪性胸膜中皮腫は肺の外側を薄く包む胸膜に、悪性腹膜中皮種は腹部の外側を包む腹膜にそれぞれできた悪性腫瘍です。最初の症状は、悪性胸膜中皮腫では息切れや胸痛が多く、悪性腹膜中皮腫では腹部膨満感や腹痛等で気づく事が多いとされます。
悪性中皮腫の診断は、レントゲン写真やCTや超音波写真の後に行われる、胸水や腹水の穿刺のよる細胞診断、その後の胸腔鏡や腹腔鏡等による組織診断に基づいて行われます。
(写真 悪性胸膜中皮腫CT像)
複数の免疫染色により、肺癌やその他の癌の転移との区別がつけやすくなってきました。但し胸水や腹水の出現時に悪性所見を呈さない例もあり、診断まで数ヶ月以上かかる事がやむをえない場合もある、診断の難しい疾患である事は今も変わりはありません。2018年の中皮腫について詳しく知りたい方は、当HP内の「中皮腫」をご覧ください。この病気について詳しくお知りになりたい方は、ひまわり診療所HPをご覧ください。
13. 悪性中皮腫の原因は、石綿(アスベスト)だけですか?
様々な国や地域の論文で、悪性中皮腫に占める職業性石綿曝露の比率は異なる訳ですが、その理由として職歴聴取と確認の方法が統一化されていない事がその大きな理由です。国際的な石綿(アスベスト)関連疾患の診断基準を定めたヘルシンキ・クライテリアでは、「悪性中皮腫の80%に職業性石綿曝露が認められた。」としており、これが大筋での共通理解と考えて良いと思います。1987年の石綿・ゼオライトのすべてによれば、石綿(アスベスト)以外の原因として、一卵性双生児での発症例を含めた家族集積例は9例報告され、トロトラストという放射性同位元素での発症例は4例、医療用放射線での発症例は7例、ベリリウム曝露が2例、パラフィン油が2例報告されていました。これらはケースの報告で大規模な数の報告ではありませんでした。石綿(アスベスト)による悪性中皮腫の発症の報告は国や産業で、数百人単位の集団も多く最大で千人を超す規模であるのと比べると、石綿(アスベスト)以外の物質や物理的因子の悪性中皮腫への関与の比率は大変少ないと考えられています。そのため悪性中皮腫は、石綿曝露の指標となる腫瘍(signal tumour)と言われて来ました。
なお遺伝子レベルでの悪性中皮腫の研究が急速に進んでおり、遺伝子の関与が今後解明されていくのは確実だと思います。中皮腫になりやすい遺伝子をもったヒトとなりにくいヒトがいる事が、将来的にわかってくる可能性もあるでしょう。現在SV40ウイルスというウイルスが、石綿と共に悪性中皮腫の発症に関与している可能性を示す動物等での研究が最近報告されています。SV40ウイルスがヒトにおいて悪性中皮腫の発症にどれだけ関与しているのかは、ヒト集団で石綿曝露の(あり)(なし)、SV40ウイルスの感染の(あり)(なし)という比較研究がないため現在では不明の状態です。今後の研究が待たれる所です。
14. 石綿による肺癌とは、どういう病気ですか?
通常の肺癌と同様の肺癌が、石綿曝露者に多い事が知られています。肺癌には、扁平上皮癌、小細胞癌、腺癌、大細胞癌の4種類が代表的なものですが、石綿曝露で特にどの組織型が増加すると言うことはなくて全体的に増加するようです。
(写真 アスベスト関連肺癌CT像)
肺癌というと喫煙による影響が有名ですが、石綿による影響も古くから知られています。特に疫学的に有名なのは、喫煙の「なし」「あり」、石綿の職業性曝露「あり」「なし」で、相乗的に影響がでる事です。以下に有名な疫学データをお示ししましょう。
様々な疫学調査の結果から、悪性胸膜中皮腫数の2倍程度の方が、毎年石綿による肺癌にかかっていると推測されています(ヘルシンキ・クライテリア)。2002年日本で悪性中皮腫が810名とされているので、石綿による肺癌の方も約1600名位と推計されます。石綿との関係が明白な悪性中皮腫と異なり、肺癌の場合で「喫煙」との関係を聞かれても、石綿との関係を尋ねられる事は少ないです。また後述の胸膜肥厚斑の読影や石綿小体の算定が行われていない事が多いので、本人も医療関係者も気づいていない例が多数あると推定されています。
15. 今後、悪性中皮腫や石綿肺癌は増加するのでしょうか?
増加するのは確実です。早稲田大学の村山教授等は、誕生年代と50歳代、60歳代等の死亡時年代を一定の群とする方法で、日本の男性の過去の悪性胸膜中皮腫の死亡率を産出しました。その結果から今後の悪性胸膜中皮腫の推計を行った結果が、次の図です。
今後日本男性の悪性胸膜中皮腫で、40年間で平均10万人の死亡が推定されたのです。石綿肺癌の男性はこの約2倍、悪性腹膜中皮腫と女性での発病を推計し合計すると、かなりの影響が予想されます。石綿(アスベスト)関連疾患は平均して40年前後の潜伏期間がありますから、石綿の消費年代(その際の石綿の、作業環境や一般環境への飛散)から約40年して発症の時期になるわけです。1920-1930年代の日本の石綿の消費と石綿曝露は、造船所、鉄道や発電等の蒸気機関周囲が多く、あとは石綿製造工場でした。消費される地域も石綿製造工場の多かった大阪泉南地区や神奈川県、横須賀市や呉市や長崎市等の造船所地域等で、その時期の影響が1970-1990年代にその地域で顕著に見られた訳です。1940年代日本は戦争のため石綿の輸入の制限で、石綿の使用が激減します。1949年から再開された石綿(アスベスト)の輸入と消費は、1960‐1990年代まで、多くは建材として全国で使用され、また自動車や電気製品等様々な産業で使用されました。吹きつけ石綿(アスベスト)も広範な地域で使用されたのです。40年後に発症の時期が来るとすると、2000年から2030年代以降まで、様々な病気の発症が予想されるわけです。