埼玉で先天性風疹症候群の男児 国内での確認は2014年以来 

1/31(木) 22:24 掲載

厚生労働省は31日、妊婦が風疹ウイルスに感染したことで胎児も感染し障害が起きる「先天性風疹症候群(CRS)」の男児1人の届け出が埼玉県にあったと明らかにした。届け出は21~27日の週にあった。国内での確認は2014年以来。

 CRSは赤ちゃんの目や耳、心臓に症状が出ることがあるが、厚労省は男児の容体を明らかにしていない。妊娠初期の感染で起こることが多い。昨年夏から成人を中心として風疹が流行しているが、その影響かどうかは不明。12~13年に起きた前回の大流行では、14年までに計45人の報告があった。

 男児の母親には風疹ワクチンの接種歴があった。


■ 研修会主催者、HPでおわび 津の宗教団体、はしか感染拡大で 三重 2019/1/23 

 県薬務感染症対策課によると、同団体の研修会には県内外から10―30代の男女49人が参加。はしかのワクチンは2回接種することが推奨されているが、これまでに感染した参加者のほとんどが接種していない信徒や1回しか接種していない信徒だった。

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 三重県津市で昨年12月末に開かれた研修会の参加者を中心にはしかの感染が拡大した問題で、市内の宗教団体「ミロクコミュニティ救世神教」は22日、研修会を主催したことを明らかにし、ホームページ(HP)に「多大なるご迷惑をおかけ致しました」とおわびを掲載した。

 同団体のHPでは「医薬に依存しない健康や、自然農法による安全・安心な食を基にした信仰生活を重んじている」と説明。「ワクチンを接種していない信徒もあり、結果的に多くの感染者が出てしまい、社会的に不安が生じる結果を招いてしまった」としている。



■梅毒患者が増加、福井は最多迫る
2018/11/14 

 国立感染症研究所は11月13日、主に性的接触でうつる梅毒の今年の患者報告数が5811人になったと発表した。昨年の速報値5770人を超え、現在の方法で集計を始めた1999年以来で最多の年になることは確実。放置すると最終的には脳や心臓に合併症を起こし、妊婦の場合は流産や胎児の障害につながる恐れがある。厚生労働省は検査を通じた早期発見や、コンドームによる予防を呼び掛けている。

 福井県の今年の患者数は18人で、99年以降最多だった昨年の23人に迫っている。2009~14年は1~4人で推移していたが、15年10人、16年15人と増加傾向になっている。

 梅毒の患者は女性が20代、男性は20~40代に多い。4日までの1週間に76人が報告された。都道府県別では東京が1474人と突出している。増加傾向は2011年から続いているが、原因ははっきりしていない。

 厚労省は来年から、医療機関に求めている患者報告を詳しくし、感染経路に応じた集中的な啓発を行う方針だ。

 また首都圏を中心に流行する風疹は、4日までの1週間に新たに154人の患者が報告された。週に100人を超える報告が9週続いている。

 梅毒の原因は梅毒トレポネーマという細菌。抗菌薬で早期に治療すれば完治するが、症状が出てもしばらくすると消えるため、感染に気付かないまま他人にうつす可能性がある。また、一生にわたる免疫ができず、再び感染する危険性も高い。

 感染すると、約3週間で菌が入った肛門や性器、口にしこりができる。一度消えた後も菌は全身に広がり、1~3カ月後に手足などに発疹が出る。治療しなくても症状は消えるが、何年もしてから臓器に障害が現れる。