2018年11月22日 

21日夜、羽田空港を出発する予定だった日本航空の福岡行きの便が、予約の見通しを誤って乗客が定員を上回る「オーバーブッキング」の状態になり、欠航しました。この影響でおよそ400人が足止めされ、空港内で一夜を過ごす人も見られました。

日本航空によりますと、21日午後7時45分に羽田空港を出発する予定だった福岡行きの最終便で、375の座席に対しておよそ400人の予約が入り、乗客が定員を上回る「オーバーブッキング」の状態になりました。

日本航空は搭乗予定の客に別の便に乗り換えられないか呼びかけましたが、調整に時間がかかったため福岡空港の運用時間の21日午後10時までに到着できる見通しが立たなくなり欠航することを決めました。

この影響でおよそ400人が足止めされ、中には宿泊先を確保できず、臨時に開放された羽田空港のターミナルビルで一夜を過ごす人も見られました。

日本航空によりますと、22日朝の福岡行きの臨時便に搭乗してもらうなどの対応にあたったということです。

日本航空は、「キャンセルが出ることを見越して座席数より多くの予約を受け付けましたが見通しが甘く、多大なご迷惑をおかけしてしまい深くお詫び申し上げます」とコメントしています。

東京での仕事を終え福岡県に戻ろうとしていた43歳の男性は、「21日は娘の誕生日で自宅で祝う予定でしたが欠航で戻ることができず、憤りを感じます」と話していました。

オーバーブッキングで便の欠航 極めて珍しい
一般に航空会社は、キャンセルが出ることを見越して予約を実際の座席数より多く受け付け、オーバーブッキングとなる場合があります。

キャンセルが出なかった場合は、搭乗前に、乗客に対し次の便などに振り替えられないか呼びかけ、協力した乗客には謝礼金を払うなどの対応を取っているということです。

航空関係者によりますと、オーバーブッキングの調整に時間がかかり、その便が欠航となるのは極めて珍しいということです。

およそ400人の乗客が出発できない事態となったことで航空会社の対応が問われそうです。
不満の書き込み相次ぐ
ツイッターには、この便に搭乗する予定だったとみられる人の書き込みが複数ありました。このうち、21日午後9時すぎの投稿では、「JAL福岡行き最終便、オーバーブッキングで欠航…機内騒然。地上対応、遅れに遅れ、次第に乗客炎上」と書き込まれ、乗客が機内で待たされて不満が募る様子がうかがえます。




■11/22(木) 9:33配信共同通信

 日航、予約超過で福岡行き欠航

 日航が21日夜に運航予定だった羽田発福岡行き335便が、乗客数の見通しを誤って予約を集め、定員を上回る過剰予約(オーバーブッキング)の状態となった影響で欠航になっていたことが22日、日航への取材で分かった。別便への振り替えなどを求めたが、調整に手間取り、午後10時までの福岡空港の運用時間内に到着する見通しが立たなくなったという。

 日航によると、同便は福岡行きの最終で午後7時45分出発予定。座席数は375だった。空港には予約済みの約400人が訪れた。日航は搭乗できなかった乗客のため、ホテル約30室を用意したが、一部の乗客は空港で夜を明かした。