奈良県警
葛城前副市長を官製談合容疑で再逮捕
毎日新聞2018年7月5日 00時40分(最終更新 7月5日 00時40分)


 奈良県葛城市の「道の駅かつらぎ」建設に絡む道路工事の入札で業者に便宜を図ったとして、県警捜査2課などは4日、前副市長の生野吉秀容疑者(62)=同市西室=を官製談合防止法違反容疑で再逮捕した。落札業者「栄和建設」の元取締役、茅野泰幸容疑者(48)=同県大和高田市春日町2=も公契約関係競売入札妨害容疑で再逮捕した。

 容疑は、生野容疑者は副市長で入札業者の審査委員長だった2016年2月、工事内容を記した書類を入札公告の4日前に茅野容疑者に漏えい。その後、入札した4業者を審査する際、栄和建設の技術評価点を不正に引き上げたとしている。県警は両容疑者の認否を明らかにしていない。

 入札の結果、栄和建設は同3月、約1億2400万円で工事を落札した。市によると、入札は価格に加えて、実績や品質管理計画を踏まえた技術評価点で選ぶ方法だった。4業者の入札金額はいずれも最低制限価格で同額で、評価点が最も高いとされた栄和建設が落札した。

 県警は4日午後、市役所を家宅捜索。生野、茅野両容疑者の関係や不正が行われた経緯を調べている。

 県警は先月17日、道の駅に関わる住民監査請求の結果を公表前に市職員に送らせたとして、両容疑者を地方公務員法違反容疑で逮捕していた。