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■<山陽新幹線事故>問われる安全確認の姿勢 「ドン」という異常音、運転士は報告せず
6/15(金) 14:18配信 西日本新聞
<山陽新幹線事故>問われる安全確認の姿勢 「ドン」という異常音、運転士は報告せず
新幹線高架下を捜索する福岡県警の捜査員たち=15日午前10時20分ごろ、北九州市八幡西区上香月
山陽新幹線博多発東京行きのぞみ176号は、博多-小倉間で14日に人をはね、先頭車両のボンネットが割れたまま、新下関駅まで走行した。運転士は「ドン」という異常音を感知しながら運転指令に報告せず、小倉駅ホームの駅員は破損を見過ごしていたという。JR西日本は「ただちに内規違反とは言えない」としているが、安全確認への姿勢が改めて問われそうだ。
⇒【画像】衣服や足の一部などが見つかったとされる現場付近のトンネル
JR西は内規で、走行中に異常音がした場合、鳥などとの衝突では直ちに停止させる必要はなく、走行を継続するが、音の原因が特定できない場合は、運転指令への報告が必要だと定めている。
今回、運転士は過去に小動物に当たった経験から、今回も同様の衝撃音だと考え、運転を継続した。JR西は「音の原因を運転士が判断しているので、内規違反とは言えない」と説明する。
<山陽新幹線事故>問われる安全確認の姿勢 「ドン」という異常音、運転士は報告せず
破損に気づいたのは、対向して到着した下り新幹線の運転士
小倉駅ホームで乗客の安全確認をしていた駅員は「血のりのようなものが見え、車体にひびが入っているように思えた」として運転指令に報告した。ただ、車体先頭の破損は認識していなかったという。同駅では、のぞみ176号に対向して到着した下り新幹線の運転士が破損に気づき、駅員より先に運転指令に報告。指令所から連絡を受けたのぞみ176号の運転士が新下関駅に停車させた。
小倉駅から新幹線を利用する市民からは15日、安全確認を求める声が相次いだ。広島駅まで出張する40代男性会社員は、昨年12月、新幹線のぞみの台車に破断寸前の亀裂が見つかった問題を踏まえ「安全性に多くの人が敏感になっているからこそ、気をつけてほしい」と注文した。
<山陽新幹線事故>問われる安全確認の姿勢 「ドン」という異常音、運転士は報告せず
福岡県警が捜索した現場付近には、線路へと続くはしごもあった=15日午前、北九州市八幡西区上香月
「最悪の場合、脱線事故につながる可能性も」
鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは「運転士が駅に到着後、駅員に車両を確認するよう指示を出さなかった点に問題がある」と指摘。破損した状態で走行を続けると「最悪の場合、線路上に落ちた破損部品によって脱線事故につながる可能性もある」と話した。
新玉名駅(熊本県玉名市)では2016年、駅のホームが無人化されている。梅原さんは「駅員の削減が進むと、駅員はホームの状況を監視することで精いっぱいになりかねない」と懸念している。
トンネル近くに放置された車
山陽新幹線博多-小倉間でのぞみ176号が線路内で人と衝突した事故で、福岡県警は15日、足とみられる遺体の一部が見つかった北九州市八幡西区の石坂トンネル近くに、軽乗用車1台が放置されていたことを明らかにした。県警は、車の所有者が線路に侵入した可能性があるとみている。
車は14日深夜から15日未明にかけて、石坂トンネル博多側の同区上香月に無人の状態で放置されていたのが見つかった。車内には身元を示す遺留品があったという。県警によると、遺体の一部のほか、男物とみられる靴や衣類が博多側出入り口近くの約200メートルの範囲で見つかった。県警は新下関駅で停車した新幹線のボンネット内部で見つかった体の一部と同一人物か確認を進めている。
高架内へつながるはしご「覚悟がないと登れないはず」
八幡西署は15日午前7時すぎから、20人態勢で線路周辺の捜索を再開。博多側出入り口から約800メートル離れた上香月の線路高架下では、捜査員が線路脇の茂みをかき分け、体の一部や遺留品などを捜索。線路への侵入経路を調べた。
捜索現場から博多方面に向かうと、線路は高架から高さ数メートルの土手になる。土手の下はフェンスで覆われ、上部に有刺鉄線が張り巡らされている。高架内へつながるはしごもあるが、近くに住む女性は「フェンスを越えても線路に入るまでに高い壁がある。覚悟がないと登れないはず」と首をかしげた。
=2018/06/15付 西日本新聞夕刊=
■山陽新幹線が人と接触 北九州市内の線路上に人体の一部
2018年6月15日 0時21分
14日午後、福岡県内で山陽新幹線の「のぞみ」が人と接触し、先頭車両のボンネットが壊れた事故で、警察によりますと、14日夜、北九州市八幡西区の線路上で人の体の一部が見つかったということです。警察が事故の詳しい状況などを調べています。
14日午後2時すぎ、博多発東京行き「のぞみ176号」の先頭車両のボンネットが壊れているのを、小倉駅付近で下り側の運転士が見つけました。
次の駅の、山口県の新下関駅で止めて調べたところ、ボンネットの亀裂付近で人の体の一部のようなものが見つかったということです。
JR西日本は、列車が走行中に人と接触したと見て場所の特定を急いでいましたが、警察によりますと、14日午後8時すぎ、北九州市八幡西区上香月付近の線路上で人の体の一部が見つかったということです。
警察は詳しい状況を調べるとともに、身元の特定を急ぐことにしています。
この事故で、山陽新幹線は夕方から博多駅と広島駅の間で終日、運転を見合わせました。このため、JR西日本は、14日午後10時ごろから、博多駅のホームに休憩用のいわゆる「列車ホテル」を設け、車内で飲み物やパンを配りました。
乗客たちは、本を読んだり、疲れた表情で座席を後ろに倒し眠るなどして過ごしていました。
JR西日本によりますと、警察の現場検証が終われば、15日は始発から通常どおり新幹線を運行させたいとしていますが、現段階で確定はしていないということです。
車内で一夜 困惑の声
博多駅に用意された休憩用の新幹線の中で一夜を過ごすことになった人たちからは困惑の声が聞かれました。
福岡で仕事をして大阪に戻る予定だった39歳の自営業の男性は、「運転再開を期待しましたが、ここまでひどくなるとは思っていませんでした。早く寝て、あしたに備えようと思います」と話していました。
また、神戸に帰る途中だった81歳の女性は、「こうした経験は初めてです。運転が再開しないことをもっと早く知らせてくれたらホテルをとれたと思いますが、しかたないです」と話していました。
就職活動で福岡市に来て大阪に戻る途中だった大学4年生の男性は、「あしたは大阪市内で就職のセミナーがあるので、なんとか間に合うように行きたいです」と話していました。
■のぞみ事故 博多-広島は終日運転見合わせ
毎日新聞2018年6月14日 21時56分(最終更新 6月14日 23時13分)
山陽新幹線博多発東京行き「のぞみ176号」の先頭車両のボンネットに割れが見つかった14日のトラブルは、人身事故と判明するとともに夕方からの帰宅時間帯に運転見合わせが拡大するなど影響が広がった。駅では運転再開を待つ乗客らのため息が漏れた。
当初の影響は事故車両の運行取りやめと後続の遅れだけだった。しかし、警察による現場検証などのため、午後4時10分過ぎから博多-小倉間、午後5時半ごろから博多-広島間が運転見合わせに。最終的には博多-広島間のこの日の運転は取りやめになった。広島-新大阪間も遅れが生じ、山陽新幹線全線に波及した。接続する東海道、九州新幹線にも影響が拡大した。
JR博多駅の新幹線乗り場前には、キャリーバッグなど大きな荷物を持った出張客や旅行客が運行を待つ状態となり、多くの人でごった返した。今後の運行について問い合わせる乗客も多く、駅員は対応に追われた。
福岡での仕事を終えて広島に向かう予定の大阪府四條畷市の会社顧問の男性(66)は「駅員が『午後7時や8時には運転再開すると思われる』と言うので宿を取らずに待ったが動かないようだ。宿に電話するけど、どこも満室。JRもしっかりしてほしい。高速バスで広島に行くか、知人を頼るか、どうしようか」と途方に暮れた。
この日の乗車を諦めて払い戻しの列に並んだ大阪府藤井寺市の会社員、菅井直人さん(58)は「喫茶店などで待っていて疲れたが、事故だから仕方ない。宿はどこも満室なのでカラオケボックスにでも泊まる」と話した。
一方、JR西日本はこの日の広島-博多間の運転取りやめを受け、博多駅で16両編成の新幹線2本を休憩用に提供。1000人以上が乗車できるという。【平塚雄太、杣谷健太】
広島でも混乱
事故の影響で、広島-博多間が一時運転見合わせとなった山陽新幹線。JR広島駅の新幹線改札付近は14日夜、運行開始を待つ人たちで混雑し、駅の係員に状況を尋ねたり、家族などに電話で連絡をしたりする姿が目立った。出張で広島を訪れ、14日夜に博多に帰る予定だった福岡市博多区の会社員の女性(55)は「もう1時間ぐらい待っている。明日も朝から仕事なので今日中に帰りたいが、めどが立たず困っている。泊まるところも探していない」と疲れた様子だった。【高山梓】
■<新幹線>のぞみ走行中に人と接触か、先端から人体の一部
6/14(木) 21:21配信 毎日新聞
JR新下関駅に臨時停車した「のぞみ176号」。ボンネットが破損している=山口県下関市で2018年6月14日午後(乗客提供)
14日午後2時10分ごろ、北九州市小倉北区のJR小倉駅で、博多発東京行き「のぞみ176号」(16両編成)の先頭車両のボンネットが割れているのが見つかった。車両は山口県下関市の新下関駅で臨時停車し、ボンネットを調べたところ割れ目から人体の一部が見つかった。性別や年齢は不明。走行中に人と接触したとみて調べている。乗員や乗客約200人にけがはなかった。現場検証に伴って山陽新幹線広島-博多間の上下線で運転を見合わせ、東海道、九州新幹線にも遅れが出るなど影響が広がった。
JR西日本によると、博多駅を出発する際の車両点検では異常は確認されておらず、博多-小倉駅間のトンネル内で人と接触したとみられる。小倉駅に到着した別の下りの新幹線の運転士が、のぞみ176号とすれ違う際にボンネットの破損に気づいて新幹線総合指令所(東京)に通報。指令所からの連絡を受けてのぞみ176号の運転士が新下関駅に停車させたという。
破損したボンネットの中には連結器があるが走行に直接影響する機器はなく、のぞみ176号の運転士は衝撃音も含めて異変に気づかなかった。また小倉駅のホームで乗客の安全確認をしていた駅員も破損に気づくことはなかったとみられる。小倉駅からのぞみ176号に乗車した男性は「小倉駅に到着した時は既に先頭が破損していた。そのまま運転を続けたことは問題ではないか」と話した。
福岡県警によると、北九州市八幡西区の石坂トンネル近くの線路上で遺体の一部が複数が見つかり、新幹線と接触した被害者とみて調べている。外部から人が立ち入ったとみている。【比嘉洋、杣谷健太、佐藤緑平】
■新幹線先頭部分が大破 人体の一部も、トンネル内で人と接触
6/14(木) 18:15配信 TBS News
14日午後、山陽新幹線が人と接触し、車両の先頭部分が大きく破損しました。
先頭車両のボンネット部分が大きく壊れた新幹線。血痕なのでしょうか、車体の一部は赤く染まっています。
午後2時すぎ、北九州市で鹿児島に向けて走っていた新幹線の運転士が、反対方向を走る東京行き「のぞみ176号」の車両の先端部分が壊れていることに気がつきました。JR西日本によりますと、新幹線は小倉駅と博多駅の間にあるトンネル内で人と接触したとみられ、ボンネットが破損した部分には、人体の一部が残っていたということです。乗客にけがはありませんでした。
この事故で、山陽新幹線は現在、広島-博多間で運転を見合わせています。(14日18:37)
■のぞみの先頭破損、内部から人体…異音後も走行
6/14(木) 17:46配信 読売新聞
14日午後、JR山陽新幹線の小倉(北九州市)―新下関(山口県下関市)間を走行中の博多発東京行き「のぞみ176号」(16両編成)の先頭車両のボンネットが破損しているのが見つかり、緊急点検の結果、ボンネット内部から人体の一部が見つかった。運転士は博多(福岡市)―小倉間で異音に気付いていたが、点検や報告をせず、その後も走行を続けていた。昨年12月の新幹線台車亀裂問題を受け、JR西日本は異変を察知すれば運行を止め、安全確認する方針を示したばかりだった。
山口県警下関署やJR西などによると、午後2時10分頃、小倉駅を発車したのぞみ176号の先頭車両のボンネットが破損しているのを、すれ違った新幹線の運転士が発見。次の新下関駅で車両を緊急点検したところ、ボンネットは先端が大きく割れ、内部から性別不明の人の胴体の一部と腕などが見つかった。先頭車両の表面には血のようなものも付着していた。
破損したボンネット部分を取り外し、車両を調べる作業員(14日午後8時18分、JR新下関駅で)=山田裕子撮影
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山陽新幹線のぞみ 車両ボンネットが大きく破損
6/14(木) 15:43配信 テレ朝 news
JR西日本によりますと、博多発東京行きの山陽新幹線「のぞみ176号」の先頭部分のボンネットに大きなひび割れが確認されました。原因は分かっていません。新下関駅で停止している車両の先頭部分にひびが入っているのが確認できます。