関越道バス事故
発生6年 犠牲者の冥福と事故根絶祈る

毎日新聞2018年4月29日 15時59分

 群馬県藤岡市の関越自動車道で2012年に乗客7人が死亡し、38人が重軽傷を負った高速ツアーバス事故は29日、発生から6年を迎えた。事故発生時刻の午前4時40分ごろから、遺族や関係者約30人が現場近くの祭壇に花を供え、犠牲者の冥福とバス事故根絶を祈り手を合わせた。

 今年は仏教では七回忌にあたり、遺族らは法要のため、事故犠牲者の供養塔がある現場近くの観音寺(藤岡市岡之郷)も訪れた。

 当時、千葉県の祖父に会うためにバスに乗った富山県高岡市の林彩乃さん(29)は、一緒に乗車した母郁子さん(当時49歳)を亡くし、自身も重傷を負った。地元・富山の水を供養塔に供えた彩乃さんは「『まだ6年しかたっていないのか』という気持ち。母がいない毎日は寂しい」と静かに話していた。【西銘研志郎、神内亜実、菊池陽南子】