高裁段階で初判断、原発に再打撃
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求め、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を差し止める決定をした。対象期間は来年9月30日まで。四国電が3号機の稼働を定期検査後の来年1月に再開する計画は事実上不可能となり、政府や電力会社の原発再稼働方針には再び大きな打撃となった。東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めて。四国電は高裁に異議申し立ての手続きを取る方針。
伊方3号機の昨年8月の再稼働前後に周辺の4地裁・地裁支部で始まった仮処分で、初の高裁判断。
2017/12/13 共同通信
伊方差し止め阿蘇噴火の危険重視
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた13日の広島高裁決定で、野々上友之裁判長は、熊本県・阿蘇カルデラで大規模噴火が起きた際に約130キロの距離にある点を重視し「火砕流が到達する可能性が小さいとは評価できず、立地には適さない」と判断した。