2017年04月26日

  国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は26日、各国の報道の自由度に関する2017年の調査結果を発表した。日本は180国のうち72位と前年から順位が変わらなかった。調査は日本について「記者クラブ制度により、フリーや外国のメディアが冷遇されている」と分析している。

 日本は10位台に位置していたこともあったが、11年の東京電力福島第1原発事故をめぐる情報開示が問題視されて以降は下落傾向にある。調査は、安倍政権下で成立した特定秘密保護法などを機に報道に対する抑圧がさらに強まったと批判。大手メディアが政権の意向に配慮して「自主規制」を続けていると指摘した。

 韓国は、朴槿恵前大統領の疑惑をめぐる報道で「メディアが政権監視能力を発揮した」と評価され、前年の70位から63位に浮上。中国は176位と変わらず、北朝鮮は179位から最下位の180位に転落した。首位は前年3位のノルウェー。

時事通信社