「国は大人げない」 翁長知事、理不尽さに憤り 辺野古違法確認訴訟
違法確認訴訟第1回口頭弁論終了後、翁長雄志知事は記者団に対し、「裁判冒頭で国は『日本は法治国家だ』と言ったが、沖縄のみに過重な基地負担をさせたり、一地域を相手にやるべきではない大人げないことをしたりしていて、私からすると『放置国家』ではないかと思っている」と述べた。
次回期日で結審し、9月16日に判決が出ることについては「本人尋問は認められたが、他の証人尋問は認められなかった。短期間での結審となったことは大変残念だ」と遺憾の意を示した。
「辺野古陸上工事の再開打診や米軍北部訓練場の工事強行、提訴などが相次いでいる。国の攻勢が強まっている感がするが、どう考えるか」との記者の問いに、翁長知事は「攻勢を受けているとは私自身の心の持ち方としてはない。むしろ国の方が当初予想していたものと違っているのではないか」と答えた。その上で「ただ、国の理不尽なやり方については大変憤りを感じている。『県民に寄り添う』『誠実に対応したい』と言う中での動きが全部、信頼関係を損ねるもので、残念な思いをしている」と言及した。
次回期日で結審し、9月16日に判決が出ることについては「本人尋問は認められたが、他の証人尋問は認められなかった。短期間での結審となったことは大変残念だ」と遺憾の意を示した。
「辺野古陸上工事の再開打診や米軍北部訓練場の工事強行、提訴などが相次いでいる。国の攻勢が強まっている感がするが、どう考えるか」との記者の問いに、翁長知事は「攻勢を受けているとは私自身の心の持ち方としてはない。むしろ国の方が当初予想していたものと違っているのではないか」と答えた。その上で「ただ、国の理不尽なやり方については大変憤りを感じている。『県民に寄り添う』『誠実に対応したい』と言う中での動きが全部、信頼関係を損ねるもので、残念な思いをしている」と言及した。
琉球新報 8月6日(土)
知事「政府が沖縄ねじ伏せる」 違法確認訴訟、国の強権批判
翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り国が起こした不作為の違法確認訴訟の第1回口頭弁論が5日、福岡高裁那覇支部で開かれた。県側は埋め立て承認取り消しは適法であり、承認取り消しの撤回を求める国の是正指示に従わない「不作為」は違法ではないと改めて主張した。同日での結審を求める上申書を提出した国に対し、翁長雄志知事は意見陳述で「充実した審理」を求めた。県は生態系、安全保障の専門家や稲嶺進名護市長ら8人の証人尋問を申請していたが、多見谷寿郎裁判長は翁長知事への本人尋問だけを認め、併せて今月19日に結審すると言い渡した。
判決は9月16日の予定。
冒頭の意見陳述で翁長知事は、国の是正指示の適否を審査した国地方係争処理委員会が6月、判断を見送り、「真摯(しんし)な協議」を双方に求める決定をしたことに言及し「(協議によらず)訴訟に至ったことは不本意だ」と原告の国を批判した。
その上で「自国の政府にここまで一方的に虐げられる地域が沖縄県以外にあるのか。47都道府県の一つにすぎない沖縄県を政府が総力を挙げてねじ伏せようとしている」と訴えた。
国側代理人の定塚誠法務省訟務局長は、埋め立て承認取り消しを巡る議論は、先に行われた「代執行訴訟」で出尽くしたと強調。「早期に結審し、司法判断を下してほしい」と求めた。
翁長知事は意見陳述で、辺野古埋め立て計画について、沖縄ならではの貴重な自然や環境資源を失わせるなど「不利益が甚大」だと説明した。過重な基地負担を沖縄に固定化させるとも訴えた。国の埋め立て必要理由を「著しい不利益を正当化できる具体的な公共性、必要性の程度を認められない」と述べ、自らの裁量の範囲で適法に承認を取り消したと強調した。国側は先に提出した訴状で前知事による承認には「裁量の逸脱はない」として承認に瑕疵(かし)はないと主張している。
その上で「自国の政府にここまで一方的に虐げられる地域が沖縄県以外にあるのか。47都道府県の一つにすぎない沖縄県を政府が総力を挙げてねじ伏せようとしている」と訴えた。
国側代理人の定塚誠法務省訟務局長は、埋め立て承認取り消しを巡る議論は、先に行われた「代執行訴訟」で出尽くしたと強調。「早期に結審し、司法判断を下してほしい」と求めた。
翁長知事は意見陳述で、辺野古埋め立て計画について、沖縄ならではの貴重な自然や環境資源を失わせるなど「不利益が甚大」だと説明した。過重な基地負担を沖縄に固定化させるとも訴えた。国の埋め立て必要理由を「著しい不利益を正当化できる具体的な公共性、必要性の程度を認められない」と述べ、自らの裁量の範囲で適法に承認を取り消したと強調した。国側は先に提出した訴状で前知事による承認には「裁量の逸脱はない」として承認に瑕疵(かし)はないと主張している。
2016年8月6日