花は咲けども
影法師


『花は咲けども』

原子の灰が降った町にも、変わらぬように 春は訪れ
もぬけの殻の寂しい町で それでも草木は花を咲かせる

花は咲けども 花は咲けども、春をよろこぶ人はなし
毒を吐き出す 土の上  うらめしくやしと 花は散る

花は咲けども 花は咲けども、春をよろこぶ人はなし
毒を吐き出す 土の上  うらめしくやしと 花は散る




『花は咲けども』

曲 横澤芳一
   詩 おおき ふみお
唄  影法師  

原子の灰が降った町にも 変わらぬように春は訪れ
もぬけの殻の寂しい町で それでも草木は花を咲かせる

花は咲けども花は咲けども 春をよろこぶ人はなし
毒を吐き出す土の上 うらめしくやしと花は散る


異郷に追われた人のことなど 知ったことかと浮かれる東京
おのれの電気が招いた悲惨に 痛める胸さえ持ち合わせぬか

花は咲けども花は咲けども、春をよろこぶ人はなし
毒を吐き出す土の上 うらめしくやしと花は散る

1年3年5年10年 消えない毒に人はもどれず、
ふるさとの花恋焦がれて 異郷果てるで日を待つのか

花は咲けども花は咲けども 春をよろこぶ人はなし
毒を吐き出す土の上 うらめしくやしと花は散る

花は咲けども花は咲けども 春をよろこぶ人はなし
毒を吐き出す土の上 うらめしくやしと花は散る