NHKNEWSWEB 7月26日 6時52分
警察が規定を誤って解釈 選挙カー2日間使えず
24日に告示された仙台市議会議員選挙で、宮城県警察本部が公職選挙法の規定を誤って解釈し、本来使用できるはずの候補者の選挙カーに許可を出さなかったことが分かりました。この候補者は25日までの2日間、選挙カーを使った運動ができなかったということです。
宮城県警察本部によりますと、24日告示された仙台市議会議員選挙に社民党公認で立候補した候補者の陣営が、今月23日と24日、仙台南警察署に選挙カーの使用を申請しましたが、「公職選挙法の規定に合わない」として許可されませんでした。
この選挙カーは、ほかの県では選挙運動に使用出来たことから、疑問に思った候補者の陣営が宮城県選挙管理委員会に問い合わせ、これを受けて、最初の判断に関わった宮城県警察本部の捜査2課などが調べ直したところ、公職選挙法の規定を誤って解釈していたことに気づいたということです。
警察によりますと、この選挙カーは4輪駆動の乗用車で、「4輪駆動車は、重量が2トン以下」という規定に合わないとして、許可が出されませんでしたが、規定では「定員が10人以下の乗用車」であればよいともされていて、この選挙カーを使用するのに問題はなかったということです。
警察は25日夜6時すぎになって許可を出しましたが、候補者は25日までの2日間、選挙カーを使った運動ができなかったということで、県警察本部の捜査2課長が社民党県連合の幹部に謝罪したということです。
宮城県警察本部の田原一成刑事部長は「あってはならないことで、関係者の方々におわび申し上げます。今後このようなことがないように指導を徹底いたします」というコメントを出しました。
一方、社民党の候補者の後援会関係者は「結果として選挙妨害であり、警察には、どう責任を取るつもりなのか問うていきたい」としています。