◆ 学習会報告『日の丸・君が代』強制問題と国連人権勧告
昨年7月の自由権規約委員会「勧告」の意義と今後の課題について考えるために、私たちは2月17日(火)に前田朗氏(東京造形大学教授)を講師に招いて学習会を行いました。
前田氏が初めて国連に行かれたのは1994年、北朝鮮の核疑惑をきっかけとして多発した朝鮮学校生徒への暴言やチマチョゴリ事件などの差別・人権侵害問題を訴えるためでした。それ以来20年以上にわたってずっと国連人権活動を続けてこられています。学者としての研究だけでなく、平和と人権のための活動に広く深く関わってこられた氏のお話は具体的で説得力があり、多くの示唆に富むものでした。
紙面の関係で講演のごく一部を紹介します。
★国連憲章、世界人権宣言、各種人権条約を貫く思想は、二度の世界大戦に対する深く真摯な反省に基づく平和への強い希求である。
★平和の構築のためには基本的人権、人間の尊厳、男女平等などの実現が不可欠。
★そのために様々な条約や委員会などの国連人権メカニズムがある。
★国連の条約、宣言、ガイドライン、勧告などに関して、これまでも政府はNGOとは全く異なる読み方をしてきた。
★今回の勧告パラ22に関しても、意図的に「公共の福祉」「思想・良心の自由」についての一般論であり、これまでの勧告の延長でしかないという見方をしようとしている。
★しかし、その態度は委員会には通用しないはず。
★次の審査に向けて更に情報を提供し、具体的な表現の勧告を要求し続ける事が大切。
★地道な仕事だが、18条、19条について他の国に対する勧告を調べてみるのも意義のあること。
★とにかく人権と自由を守るための活動を継続して行うことが必要。
改めてこれからの長い道のりを認識させられましたが、氏のお話は暖かく心強い励ましとなりました。当日は雨天にもかかわらず、46名もの参加があり、大変充実した学習会となりました。国際人権の視点を私たちの運動に有効に組み入れるために、今後ともご協力をよろしくお願いします。
(東京・教育の自由裁判をすすめる会国際人権プロジェクトチーム新井史子)
『被処分者の会通信 第98号』(2015/3/17)
昨年7月の自由権規約委員会「勧告」の意義と今後の課題について考えるために、私たちは2月17日(火)に前田朗氏(東京造形大学教授)を講師に招いて学習会を行いました。
前田氏が初めて国連に行かれたのは1994年、北朝鮮の核疑惑をきっかけとして多発した朝鮮学校生徒への暴言やチマチョゴリ事件などの差別・人権侵害問題を訴えるためでした。それ以来20年以上にわたってずっと国連人権活動を続けてこられています。学者としての研究だけでなく、平和と人権のための活動に広く深く関わってこられた氏のお話は具体的で説得力があり、多くの示唆に富むものでした。
紙面の関係で講演のごく一部を紹介します。
★国連憲章、世界人権宣言、各種人権条約を貫く思想は、二度の世界大戦に対する深く真摯な反省に基づく平和への強い希求である。
★平和の構築のためには基本的人権、人間の尊厳、男女平等などの実現が不可欠。
★そのために様々な条約や委員会などの国連人権メカニズムがある。
★国連の条約、宣言、ガイドライン、勧告などに関して、これまでも政府はNGOとは全く異なる読み方をしてきた。
★今回の勧告パラ22に関しても、意図的に「公共の福祉」「思想・良心の自由」についての一般論であり、これまでの勧告の延長でしかないという見方をしようとしている。
★しかし、その態度は委員会には通用しないはず。
★次の審査に向けて更に情報を提供し、具体的な表現の勧告を要求し続ける事が大切。
★地道な仕事だが、18条、19条について他の国に対する勧告を調べてみるのも意義のあること。
★とにかく人権と自由を守るための活動を継続して行うことが必要。
改めてこれからの長い道のりを認識させられましたが、氏のお話は暖かく心強い励ましとなりました。当日は雨天にもかかわらず、46名もの参加があり、大変充実した学習会となりました。国際人権の視点を私たちの運動に有効に組み入れるために、今後ともご協力をよろしくお願いします。
(東京・教育の自由裁判をすすめる会国際人権プロジェクトチーム新井史子)
『被処分者の会通信 第98号』(2015/3/17)