子どもの甲状腺検査 2巡目で初めて「がん」と診断のケースも
2015/02/12 に公開
12日現在、2巡目が進んでいる子どもの甲状腺検査で、およそ7万5,000人の結果が出た。
1巡目で異常なしとされたものの、2巡目で「がん」と診断されたケースが初めて判明している。
医療関係者や学識経験者などが、福島第1原発事故の健康への影響について議論する検討委員会。
12日は、2014年4月から始まった2巡目の甲状腺検査で、1人が「がん」と診断され、7人が「がんの疑い」があると報告された。
甲状腺の検査は、東日本大震災当時18歳以下だった、県内のおよそ37万人を対象に行われている。
1巡目で異常なしとされたものの、2巡目で「がん」と診断されたケースが初めて判明している。
医療関係者や学識経験者などが、福島第1原発事故の健康への影響について議論する検討委員会。
12日は、2014年4月から始まった2巡目の甲状腺検査で、1人が「がん」と診断され、7人が「がんの疑い」があると報告された。
甲状腺の検査は、東日本大震災当時18歳以下だった、県内のおよそ37万人を対象に行われている。
チェルノブイリでは、事故から時間がたって、甲状腺がんが増えたため、今は2巡目の検査が進められていて、これまでに、7万5,311人の検査結果が確定している。
2巡目で「がん」が見つかったのは初めてで、「がん」または「がんの疑い」とされた8人は、いずれも1巡目の検査では「異常なし」とされていた。
また8人は、震災当時、大熊町、浪江町、伊達市、福島市、田村市で生活していた。
県民健康調査検討委員会・星 北斗座長は「どう考えていくのか、整理をしないと、多いとか少ないとかというコメントはできない。もう少しきちっとしたデータがそろい、時系列的な変化や地域ごとの変化、現在の年齢を正確に評価していくのが不可欠。今の時点で多いとか少ないと言っていい話ではない。内部被ばくとの関係性などについても検証していく必要があると思う」と話した。
検討委員会では、放射線の影響とは考えにくいというこれまでの評価は変えないとしながらも、因果関係など慎重に検証したいとしている。
甲状腺検査の流れを整理する。
2011年度から2012年度にかけて、37万人を対象に、1巡目の調査が行われた。
その結果、「がん」と診断されたのは、86人で、「がんの疑い」があるとされたのは23人だった。
そして、2014年4月から検査は、2巡目に入っている。
12日報告された8人は、いずれも1巡目は「異常なし」とされていたが、2巡目の検査では、1人が「がん」と診断され、7人が「がんの疑い」があるとされた。
1巡目で異常が見つからず、2巡目で「がん」と診断されるのは、初のケースとなる。