◎ 未完の大作『板橋高校卒業式事件』 藤田勝久〈再掲〉19
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「エゾリス」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》

 ★ 3月16日、産経、朝刊    「都立高、元教師告訴へ」
都立高、元教師告訴へ 国旗・国歌反対 卒業式混乱させる

 東京都板橋区の都立板橋高校の元教師が、卒業式会場で国旗掲揚・国歌斉唱の適正実施に反対する内容の週刊誌記事のコピーを配布して式を混乱させたとして、同校は十六日にも、元教師を威力業務妨害罪で警視庁板橋署に告訴する方針を固めた<注1>
 国旗・国歌の適正実施をめぐる学校側の刑事告訴は初めてという。
 都教育委員会は式典での国旗・国歌の扱いについて昨年十月、学校側に通達を出している。
 従わない場合はは行政処分するとの厳しい姿勢で臨んでいるが、教職員組合は強く反発している<注2>
 板橋高高校の卒業式は十一日午前に行われた。


 同校によると、来賓として招かれた元教師は開式の約十五分前、来賓席で「都教育委員会が強いる寒々とした光景」との見出しの記事コピーを配り「この卒業式は異常だ」などと演説。
 同校の教職員が制止し会場外に連れ出そうとしたところ、「なんで出すんだ」などと騒ぎ、開式が五分ほど遅れたという。
 元教師は在職中、組合活動に熱心だった。
 同校は、元教師に卒業式を混乱させる意図があったとして、告訴を決めた。
 元教師は、産経新聞の取材に対して「開式前の暇な時間に記事を読んでもらおうと思っただけ。混乱させるつもりはなかった」などと話している。


 ・これは、都議土屋のリークと嘘によるインチキ記事である。
 <注1>「同校は十六日にも・・・告訴する方針を固めた」「告訴を決めた」、なる記事は真っ赤な嘘である。
 都議土屋は教育長横山と密談し告訴の方針を決めたのである。そしてその日、午後の議会でその方針を教育長に発言させるのである。
 学校を出汁に使う卑劣なやり方であり、告訴の方向に世論を誘導するいつものやり口である。
 <注2>「教職員組合は強く反発している」---日教組の抵抗・反発との図式であるが、組合は「職務命令」には従えと言っているのであって、一人一人の教員が強く反発しているのである。
 ・事実関係の記事はニュースソースに触れていない。土屋のでっち上げ情報の意図的な垂れ流しであろう。
・ ほぼすべてにわたって政治的意図のもとにでっち上げられた記事であり、新聞の名に値しない右翼的集団の工作・広報紙である。
・ 「卒業式を撹乱」と3段で煽り、
  「卒業式を混乱させる」と4段で書き、
  「告訴」を煽り、
  「卒業式を遅らせた元教員宅を捜索」との見出しを掲げ、
  「事情聴取へ」と四段で報道し、
  「起訴」については、探しても見つからない。ベタ記事であったのか。
  ひどい新聞である。起訴状で、式の混乱、式の遅れは一切触れていないので逃亡したのだろうか。


 ★3月26日(金) 警察、板橋高校に突入!
  「朝日、3月27日、朝刊」
元教員が資料配布 「卒業式を混乱」 板橋高が被害届

 元教員の男性(62)が11日に開かれた卒業式で「日の丸・君が代」の強制に反対する資料を配り卒業式を混乱させたとして、東京都立板橋高校(板橋区)は26日、警視庁板橋署に被害届を出した<注3>
 同署は同日、校内で教員らから卒業式の様子などについて事情聴取した。
 同高の正門前には午前から卒業生約20人が集まった。 警察が来るとの情報に、抗議の姿勢を見せようと誘いあった。
 藤田小夜子さん(21)は「日の丸・君が代」の問題にはあまり興味はなかった。
 「勉強して、強制されるものじゃないと思った。賛成も反対もある。形だけ歌わせても愛国心につながらない」
 元教員は2年前に同高を退職。
 今年の卒業式に来賓で招かれた。
 開式前に「日の丸・君が代」を強制する都教委の方針に批判的な雑誌記事のコピーを保護者らに配布して自分の考えを訴え、退去を命ぜられた。

 <注3>「被害届」、なるものを校長が出したのは夕刻過ぎであり、警察は午前9時より実況見分、聴取に着手したのである。

(続)
 
パワー・トゥ・ザ・ピープル!!
 今、教育が民主主義が危ない!!
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