被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。
「処分撤回を求めて(189):【速報】本日2件の最高裁不当判決」を送信します。
◆本日(7月4日)の2件の最高裁不当判決
本日、府中小学校教員・中島さん05年処分取消訴訟、南葛飾高校定時制木川さん再任用拒否事件について最高裁第2小法廷(裁判長裁判官・須藤正彦)の判決言い渡し(同一法廷で続けて)がありました。順番は中島さん処分事件→木川さん再任用拒否事件、でした。
5月30日の南葛飾高校定時制申谷さん・嘱託採用拒否事件の第2小法廷判決同様、本件職務命令を「合憲」として「上告を棄却」して、「理由」は結論のみでこの間の最高裁判決の引用にすぎません。補足意見(4人の裁判官の内3名)も同様です。
朝日新聞速報ニュース(下記クリックで出ます)
↓
http://www.asahi.com/national/update/0704/TKY201107040474.html
◆判決文は両事件同じ(名前だけ入れ替え) 補足意見も含めて僅か3ページ
判決文は、両事件の上告人の名前、代理人(木川さんは代理人なしの本人訴訟)の名前以外は全く同じです。しかも補足意見を含めて全文僅か3ページです。以下、判決文の引用です。
<主文(引用)> 両事件共通
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
<理由(引用)> 両事件共通 < >内は近藤の注
1.職務命令の憲法19条違反について
原審の適法に確定した事実関係の下において、本件職務命令が憲法19条に違反するものでないことは、当裁判所大法廷判決(4件の大法廷判決の事件名)の趣旨に徴して明らかというべきである(5月30日第2小法廷判決<申谷さん事件>、6月6日第1小法廷判決<嘱託採用拒否事件>、6月14日第3小法廷判決<八王子中学校教員戒告処分事件>、6月21日第3小法廷判決<広島県高校教員戒告処分事件>)。所論の点に関する原審の判断は、是認することができる。論旨は採用することができない。
2.その余の上告理由について
<上記4事件と全く同じ文章で教育の自由の主張を門前払いで斥ける> 以下、そのまま引用
論旨は、違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反をいうものであって、民訴法312条1項及び2項に規定する事由のいずれにも該当しない。
よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。なお、裁判官竹内行夫、同須藤正彦、同千葉勝美の補足意見がある。
以下、省略しますが、各補足意見は、5月30日第二小法廷判決の補足意見のとおりであるので、これを引用する、となっています。
◆北九州ココロ裁判も「君が代」解雇事件と7月14日に、同一の法廷(第1小法廷)・同一の時刻の判決言い渡し
北九州ココロ裁判の判決期日の指定がありました。解雇事件と同一法廷(第1小法廷)で続けての判決言い渡しになります(今日の2つの事件と同じやり方)。
◆最高裁は「国家権力の意思」に忠実な「権力の番犬」なのか!
5月30日以降、本日で7件(神奈川こころの自由裁判・6月22日を含む)の最高裁判決です。更に7月7日、14日で3件の判決期日が指定されています。何故この時期に「最高裁判決のラッシュ」なのでしょうか?
最高裁で反対意見や補足意見がつくことを計算済みで、「日の丸・君が代」裁判を最高裁多数意見で一気に・強引に「片付ける」という「国家権力の意思」を感じます。
いままで私たちは、最高裁は「憲法の番人」ではなく「行政の番人」なのか、と批判してきました。しかし、この状況を見ると、「司法の良心」を投げ捨てて「権力の番犬」になったのか、と思わざるを得ない状況です。都教委が「してやったり」と喜んでいる顔が目に浮かびます。
◆予防訴訟、東京「君が代」裁判一次訴訟、はこれから
厳しい状況に負けず闘います!
しかし、最高裁には、06年9月一審地裁で勝訴した予防訴訟(国歌斉唱義務不存在確認等請求訴訟)、本年3月10日に東京高裁で懲戒処分取消の逆転勝訴を勝ち取った東京「君が代」裁判一次訴訟、等々が未だ係属中です。
「10・23通達関連訴訟を大法廷に回付し、口頭弁論を開け」「司法の良心を示せ」の運動を必死になって取り組み、希望をつないで、厳しい状況に負けず最終的な勝利まで粘り強く闘います。苦しみあえいでいる現場教職員のためにも、そして何よりもこどもたちのために、そしてこの国の民主主義・主権者の人権を守るために!
◆下記の最高裁判決の傍聴・支援を!
★板橋高校藤田事件 最高裁第1小法廷判決
7月7日(木)
13時30分 最高裁南門支援者集合 抗議集会
14時10分 傍聴整理券交付開始
14時20分 傍聴整理券交付〆切
15時 開廷、判決言い渡し
16時 報告集会 社会文化会館(判決資料配布)
★「君が代」強制・解雇事件 最高裁第1小法廷判決
7月14日(木)
14時 最高裁南門集合
14時20分 傍聴整理券交付〆切
14時30分 傍聴抽選
15時判決言い渡し
判決後、16時頃から報告集会・社会文化会館
★北九州・ココロ裁判 最高裁第1小法廷判決
7月14日(木)
14時 最高裁南門集合
14時20分 傍聴整理券交付〆切
14時30分 傍聴抽選
15時判決言い渡し
#最高裁への行き方 地下鉄永田町下車・4番出口・徒歩5分
(左記出口から青山通りを三宅坂交差点方面に下る。)
◆いよいよ二次訴訟、東京地裁が近付く~支援・傍聴を!
*報道関係者の取材歓迎*
★(重要)東京「君が代」裁判二次訴訟・東京地裁判決(原告66名、05・06年処分取消請求)
*6月16日の予定が7月25日に延期となりました。
7月25日(月)
12時15分 原告・支援者、弁護士会館集合
12時30分 裁判所へ行進開始(大勢の参加を)
12時50分(予定) 傍聴整理券交付〆切
13時10分 開廷
東京地裁103号(大法廷・定員100名)
13時20分(予定) 旗だし
終了後、報告集会 社会文化会館(案内あり)判決資料配付予定
下記HPで行動予定、裁判資料、判決文、声明文など入手可能。嘱託採用拒否事件最
高裁判決を速報で掲載しました。ダウンロードできます。
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「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟原告団
事務局長 近藤 徹
携帯:090-5327-8318
e-mail:qq947sh9@vanilla.ocn.ne.jp
被処分者の会HP↓(6月26日新規更新。下の青のアドレスをクリック・アクセス
可)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
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