たんぽぽ舎です。【TMM:No1110】 転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その95 ◆
6つの情報をお知らせします(6月15日)
★1 自家発電6000万kw・送電線の解放が原発廃止への近道 広瀬隆
★2 政府や東電よりも一枚上手の賢い市民運動を展開できれば良いな
★3 アトムの手塚治虫さんも原発には反対でした-読者から
★4 「エネルギーと政治経済の未来」6月19日(日)の案内
★5 たんぽぽ舎第23回総会-6月25日(土)午後の案内
★6 増刷できる!パンフレット「ホントに環境にやさしい電気とは?」
★1 自家発電6000万kw・送電線の解放が原発廃止への近道
現在の反原発運動についてひと言申し上げます。 広瀬 隆
・電力会社の原発はほぼ5000万kWだが、今夏のピーク時には、福島第一が廃炉になり、福島第二、東通、女川、東海第二が全滅し、浜岡が停止、柏崎刈羽が3基再起不能で停止、さらに全土で定期検査中の原発が運転再開不能のため、事実上1300万kWしか稼働しない状況にある。
この頼りない原発より、資源エネルギー庁が公表している産業界の保有する自家発電6000万kW(昨年9月現在、添付ファイル)のほうが、はるかに大きなバックアップとしての発電能力を持っている。
「原発の代替エネルギーとして自然エネルギーに転換せよ」という声が圧倒的に多いが、日本人が“快適な生活”をするために使っている電気の大半を生み出しているのは、現在は火力発電である。この火力発電は、日本においてきわめてすぐれた世界最高度のクリーンな新技術を導入しているので、何ら問題を起こしていない。決して原発が、電力の大半をになっているのではない。原発は事故続きで、4分の1も発電していない。
・自家発電をフルに活用すれば、このすぐれた、クリーンな火力だけで、「まったく現在のライフスタイルを変えずに、節電もせずに、工場のラインを一瞬でも止めることなく」電気をまかなえる。これは、将来、自然エネルギーが不要だと言っているわけではない。多くの人が抱いている「自然エネルギーで代替しなければ原発を止められない」という現在の反原発運動の固定観念は、まったくの間違いである。
将来のエネルギー構成をどうするべきかについてはここで論じないが、原発を止めるのに、選択肢の一つである自然エネルギーは、今のところ特に必要ではない。つまり、産業界を味方につけて自家発電をフルに活用し、原発を止めることのほうが、もっと重要である。
・週刊朝日6月10日号で私が特集したように、週刊朝日の記者が各電力会社に取材した結果、興味深い電力需給について裏の構造が明らかになった。全国で、電力会社が他社受電の発電能力を秘密にして、取材にも答えようとしなかった。特に九州電力だけは、「発電設備ごとの能力の内訳は公開していない。経営戦略情報なので教えられない」と、火力・水力・他社受電(自家発電からの買い取り)
・原子力の内訳さえも答えないというトンデモナイ非常識な態度をとった。この九州電力が、原発を動かせないので夏に電力不足になる、と言い立てている。
・なぜ電力会社は、これら当たり前の事実を隠そうとするのか、という疑問から、ここで重大なことが明らかになった。
それは、「電力会社が自家発電をフルに利用すれば電力不足が起こらない」、この事実を国民に知られると、産業界からも、一般消費者からも、「送電線を自家発電の民間企業に解放せよ!」という世論が生まれる。そして制度が改善されて、誰もが送電線を自由に使えるようになると、地域を独占してきた電力会社の収益源の牙城が崩れる。送電線の利権だけは、何としても電気事業連合会の総力をあげて死守する必要がある、と彼らは考えている。九つの電力会社にとって、福島原発事故を起こした今となっては、原発の確保より、送電線の確保のほうが、独占企業としての存立を脅かすもっと重大な生命線である。そのため、自家発電の電気を買い取らずに、「15%の節電」を要請するという行動に出てきたのである。
・したがって日本人は、「自然エネルギーを利用しろ」と主張する前に、「送電線をすべての日本人に解放せよ!」という声をあげることが、即時の原発廃絶のために、まず第一に起こすべき国民世論である。何しろ、送電線が解放されて、安価に送電できなければ、自家発電ばかりでなく、自然エネルギーの自由な活用もできないのだから。
原発廃絶は、反原発運動の自己満足のために実現されるべきものではない。産業界も含めた、すべての日本人のために進められるべきである。
★2 政府や東電よりも一枚上手の賢い市民運動を展開できれば良いな
たんぽぽ舎御中
いつも、大切な情報の発信をありがとうございます。
おかげさまで、マスコミに踊らされることなく、 自分で判断することにお力をいただいており、感謝申しあげます。
No.90も(神奈川K子さんのスローガン提案)拝見いたしました。
とても良いですね。
たくさんの人が自由な表現で思いを発信することは、 民主主義社会の基本であることに変わりはありませんが、 現在、一時期に多様な形で人権と人命が疎かにされています。
個人の自由はいつでも真ん中に据えながらも、 こういうスローガンの集約などがあれば、組織だったデモ運動が成り立つように思います。
例えば、千人の参加者が千通りの表現でデモ行進に参加して表現するのは自由な意志の発動ですが、福島の原発事故のまわりで起こっていることに対する市民の訴えは、二通りあると思います。
「原発廃止に向け運動」、それから、「起こってしまった事故の影響を最小限にとどめるための運動」で、即、解決しなければならない課題が次々と産まれている状況です。現地にいる方々のためにも東京で行う運動が効果的に作用するように、スローガンを例えば5つぐらいに集約して訴える必要を感じます。
参加者の思いの結束力は、大きなモーブメントとなり、市民運動の成果に繋がると思 います。
なんと言っても、忘れてならないのは、デモをやりたくてデモをやっているのではなく、「危険と利権がらみの原発政策を止めること」なのですから。
皆さんの最終目標は、脱原発に集約されると思いますが、 今すぐ、政府や東電に対応してもらわなければならない問題が山積です。
未曾有の天災と人災による事故が重なって、 政府も東電も対応が後手後手でした。
政府や東電より一枚上手の賢い市民運動を展開できれば良いなと願って、明日も先ずは数で民意を顕すために、 デモ行進の中のほんの小さな一粒となるべく、新宿へ向かいます。
(警察の挑発にも乗せられまいと心に誓いながら。)
荻野由紀子
★3 アトムの手塚治虫さんも原発には反対でした-読者から
アトムの手塚治虫さんも 原発には反対でした。詳しくは 危険な話 コミックボックス1989年。復刻今年5月。
出版ふゅうじょんぷろだくと。03 5373 5780。
★4 「エネルギーと政治経済の未来」 6月19日(日)の案内 参加歓迎
「ハーバード白熱教室」の解説者、ファシリテーターの小林さんの会
フィロソフィア 「エネルギーと政治経済の未来」
12:30~13:00小林正弥
13:00~14:20たんぽぽ舎 山崎久隆
14:20~!4:50 柳田真
15:30~鎌田陽司
18:00~小林正弥
東京工業大学 イノベーションセンター 508
http://www.isl.or.jp/campusinnovation.html
田町駅1分/資料1000円
★5 たんぽぽ舎第23回総会-6月25日(土)午後の案内
たんぽぽ舎第23回総会出欠のハガキから、了解を得て、紹介
。
・「当日は仙台に被災者支援の炊き出しに行く予定で出席できず、申し訳ありません」
(品川区:加藤 孝)
・「スタッフの皆様、毎日お疲れ様です。"反原発の会"が9条の会"のように何千もできることをおもい、ここ東京の西のはずれで、福島原発事故を考える会"を立ち上げました。
(西多摩:佐橋 弥生)
★6 増刷できる!パンフレット「ホントに環境にやさしい電気とは?」
ご注文下さい。無料です。
送料はご注文数に応じて、
メール便にて100円、200円、
または冊子扱いのユーメール、
100部からは宅急便にて、送料明記の振込用紙を同封して、お送りいたしております。
冊数と氏名、送付先をご明記の上、なるべくFAXでお申込みください。
◆ 地震と原発事故情報 その95 ◆
6つの情報をお知らせします(6月15日)
★1 自家発電6000万kw・送電線の解放が原発廃止への近道 広瀬隆
★2 政府や東電よりも一枚上手の賢い市民運動を展開できれば良いな
★3 アトムの手塚治虫さんも原発には反対でした-読者から
★4 「エネルギーと政治経済の未来」6月19日(日)の案内
★5 たんぽぽ舎第23回総会-6月25日(土)午後の案内
★6 増刷できる!パンフレット「ホントに環境にやさしい電気とは?」
★1 自家発電6000万kw・送電線の解放が原発廃止への近道
現在の反原発運動についてひと言申し上げます。 広瀬 隆
・電力会社の原発はほぼ5000万kWだが、今夏のピーク時には、福島第一が廃炉になり、福島第二、東通、女川、東海第二が全滅し、浜岡が停止、柏崎刈羽が3基再起不能で停止、さらに全土で定期検査中の原発が運転再開不能のため、事実上1300万kWしか稼働しない状況にある。
この頼りない原発より、資源エネルギー庁が公表している産業界の保有する自家発電6000万kW(昨年9月現在、添付ファイル)のほうが、はるかに大きなバックアップとしての発電能力を持っている。
「原発の代替エネルギーとして自然エネルギーに転換せよ」という声が圧倒的に多いが、日本人が“快適な生活”をするために使っている電気の大半を生み出しているのは、現在は火力発電である。この火力発電は、日本においてきわめてすぐれた世界最高度のクリーンな新技術を導入しているので、何ら問題を起こしていない。決して原発が、電力の大半をになっているのではない。原発は事故続きで、4分の1も発電していない。
・自家発電をフルに活用すれば、このすぐれた、クリーンな火力だけで、「まったく現在のライフスタイルを変えずに、節電もせずに、工場のラインを一瞬でも止めることなく」電気をまかなえる。これは、将来、自然エネルギーが不要だと言っているわけではない。多くの人が抱いている「自然エネルギーで代替しなければ原発を止められない」という現在の反原発運動の固定観念は、まったくの間違いである。
将来のエネルギー構成をどうするべきかについてはここで論じないが、原発を止めるのに、選択肢の一つである自然エネルギーは、今のところ特に必要ではない。つまり、産業界を味方につけて自家発電をフルに活用し、原発を止めることのほうが、もっと重要である。
・週刊朝日6月10日号で私が特集したように、週刊朝日の記者が各電力会社に取材した結果、興味深い電力需給について裏の構造が明らかになった。全国で、電力会社が他社受電の発電能力を秘密にして、取材にも答えようとしなかった。特に九州電力だけは、「発電設備ごとの能力の内訳は公開していない。経営戦略情報なので教えられない」と、火力・水力・他社受電(自家発電からの買い取り)
・原子力の内訳さえも答えないというトンデモナイ非常識な態度をとった。この九州電力が、原発を動かせないので夏に電力不足になる、と言い立てている。
・なぜ電力会社は、これら当たり前の事実を隠そうとするのか、という疑問から、ここで重大なことが明らかになった。
それは、「電力会社が自家発電をフルに利用すれば電力不足が起こらない」、この事実を国民に知られると、産業界からも、一般消費者からも、「送電線を自家発電の民間企業に解放せよ!」という世論が生まれる。そして制度が改善されて、誰もが送電線を自由に使えるようになると、地域を独占してきた電力会社の収益源の牙城が崩れる。送電線の利権だけは、何としても電気事業連合会の総力をあげて死守する必要がある、と彼らは考えている。九つの電力会社にとって、福島原発事故を起こした今となっては、原発の確保より、送電線の確保のほうが、独占企業としての存立を脅かすもっと重大な生命線である。そのため、自家発電の電気を買い取らずに、「15%の節電」を要請するという行動に出てきたのである。
・したがって日本人は、「自然エネルギーを利用しろ」と主張する前に、「送電線をすべての日本人に解放せよ!」という声をあげることが、即時の原発廃絶のために、まず第一に起こすべき国民世論である。何しろ、送電線が解放されて、安価に送電できなければ、自家発電ばかりでなく、自然エネルギーの自由な活用もできないのだから。
原発廃絶は、反原発運動の自己満足のために実現されるべきものではない。産業界も含めた、すべての日本人のために進められるべきである。
★2 政府や東電よりも一枚上手の賢い市民運動を展開できれば良いな
たんぽぽ舎御中
いつも、大切な情報の発信をありがとうございます。
おかげさまで、マスコミに踊らされることなく、 自分で判断することにお力をいただいており、感謝申しあげます。
No.90も(神奈川K子さんのスローガン提案)拝見いたしました。
とても良いですね。
たくさんの人が自由な表現で思いを発信することは、 民主主義社会の基本であることに変わりはありませんが、 現在、一時期に多様な形で人権と人命が疎かにされています。
個人の自由はいつでも真ん中に据えながらも、 こういうスローガンの集約などがあれば、組織だったデモ運動が成り立つように思います。
例えば、千人の参加者が千通りの表現でデモ行進に参加して表現するのは自由な意志の発動ですが、福島の原発事故のまわりで起こっていることに対する市民の訴えは、二通りあると思います。
「原発廃止に向け運動」、それから、「起こってしまった事故の影響を最小限にとどめるための運動」で、即、解決しなければならない課題が次々と産まれている状況です。現地にいる方々のためにも東京で行う運動が効果的に作用するように、スローガンを例えば5つぐらいに集約して訴える必要を感じます。
参加者の思いの結束力は、大きなモーブメントとなり、市民運動の成果に繋がると思 います。
なんと言っても、忘れてならないのは、デモをやりたくてデモをやっているのではなく、「危険と利権がらみの原発政策を止めること」なのですから。
皆さんの最終目標は、脱原発に集約されると思いますが、 今すぐ、政府や東電に対応してもらわなければならない問題が山積です。
未曾有の天災と人災による事故が重なって、 政府も東電も対応が後手後手でした。
政府や東電より一枚上手の賢い市民運動を展開できれば良いなと願って、明日も先ずは数で民意を顕すために、 デモ行進の中のほんの小さな一粒となるべく、新宿へ向かいます。
(警察の挑発にも乗せられまいと心に誓いながら。)
荻野由紀子
★3 アトムの手塚治虫さんも原発には反対でした-読者から
アトムの手塚治虫さんも 原発には反対でした。詳しくは 危険な話 コミックボックス1989年。復刻今年5月。
出版ふゅうじょんぷろだくと。03 5373 5780。
★4 「エネルギーと政治経済の未来」 6月19日(日)の案内 参加歓迎
「ハーバード白熱教室」の解説者、ファシリテーターの小林さんの会
フィロソフィア 「エネルギーと政治経済の未来」
12:30~13:00小林正弥
13:00~14:20たんぽぽ舎 山崎久隆
14:20~!4:50 柳田真
15:30~鎌田陽司
18:00~小林正弥
東京工業大学 イノベーションセンター 508
http://www.isl.or.jp/campusinnovation.html
田町駅1分/資料1000円
★5 たんぽぽ舎第23回総会-6月25日(土)午後の案内
たんぽぽ舎第23回総会出欠のハガキから、了解を得て、紹介
。
・「当日は仙台に被災者支援の炊き出しに行く予定で出席できず、申し訳ありません」
(品川区:加藤 孝)
・「スタッフの皆様、毎日お疲れ様です。"反原発の会"が9条の会"のように何千もできることをおもい、ここ東京の西のはずれで、福島原発事故を考える会"を立ち上げました。
(西多摩:佐橋 弥生)
★6 増刷できる!パンフレット「ホントに環境にやさしい電気とは?」
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