茨城県利根町で男性が殺害された布川事件で、男性2人に再審無罪を言い渡した水戸地裁土浦支部判決について、水戸地検は4日までに控訴を断念する方針を固めた。
毎日新聞 2011年6月4日 13時08分
http://www.mainichi.jp/select/jiken/news/20110604k0000e040059000c.html
布川事件:「冤罪生まぬために」 無罪判決受け、名古屋でシンポ
茨城県利根町布川で67年に起きた強盗殺人事件「布川事件」の再審で、5月24日に無罪判決を言い渡された桜井昌司さん(64)と杉山卓男さん(64)が3日、名古屋市中村区であったシンポジウムで講演した。「冤罪(えんざい)を生まないために、取り調べの全面可視化が重要だ」などと訴えた。
シンポジウムでは、名張毒ぶどう酒事件の奥西勝死刑囚(85)の「おめでとう。自分も同じように(再審で無罪に)なりたい」というメッセージが紹介された。
桜井さんは、無罪判決の中で裁判所が過去の誤りを認めたとし、「認めたにもかかわらず一言も謝罪がない」と指摘。杉山さんは、法廷で言ったことではなく、密室の取り調べで話した内容が証拠採用されたとして「検察も裁判所もおかしい」と批判した。【山口知】
毎日新聞 2011年6月4日 中部朝刊
http://mainichi.jp/chubu/shakai_sports/news/20110604ddq041040004000c.html
布川事件:検察側にだけ判決原稿提供 水戸地裁土浦支部
「布川事件」の再審無罪判決(5月24日)で、水戸地裁土浦支部(神田大助裁判長)が判決言い渡し終了直後、検察側にだけ判決読み上げ用の詳細な原稿を提供したとして、弁護団は1日、抗議声明を出した。「一方のみ便宜を図る不公平な扱い」と批判している。
弁護団によると、検察側は言い渡し終了後、地裁支部に「控訴検討のため」として判決読み上げ用の原稿の交付を要請し、同日中に168ページの原稿が提供された。弁護団も事前に判決原本の謄本か要約版の提供を求めていたが、主文宣告直後に報道機関向けの極めて短い要約を提供されただけで、謄本は30日になって交付された。
水戸地裁によると、読み上げ用原稿の交付について法律上の規定はなく「弁護団からの要請もなかった」としている。
刑事裁判の判決では実務上、裁判長が法廷で読み上げるための原稿を基に要旨を朗読する。後日、正式な判決原本が作られ、検察・弁護側にその謄本が交付される。【和田武士】
水戸地裁の小池裕所長の話 (検察側への)交付は例外的に対応したものだろうが、(刑事)訴訟法の予定していない取り扱いで適切とは言い難い。是正し、常に公平で透明な裁判運営が行われるよう努力したい。
毎日新聞 2011年6月1日 19時58分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110602k0000m040053000c.html
毎日新聞 2011年6月4日 13時08分
http://www.mainichi.jp/select/jiken/news/20110604k0000e040059000c.html
布川事件:「冤罪生まぬために」 無罪判決受け、名古屋でシンポ
茨城県利根町布川で67年に起きた強盗殺人事件「布川事件」の再審で、5月24日に無罪判決を言い渡された桜井昌司さん(64)と杉山卓男さん(64)が3日、名古屋市中村区であったシンポジウムで講演した。「冤罪(えんざい)を生まないために、取り調べの全面可視化が重要だ」などと訴えた。
シンポジウムでは、名張毒ぶどう酒事件の奥西勝死刑囚(85)の「おめでとう。自分も同じように(再審で無罪に)なりたい」というメッセージが紹介された。
桜井さんは、無罪判決の中で裁判所が過去の誤りを認めたとし、「認めたにもかかわらず一言も謝罪がない」と指摘。杉山さんは、法廷で言ったことではなく、密室の取り調べで話した内容が証拠採用されたとして「検察も裁判所もおかしい」と批判した。【山口知】
毎日新聞 2011年6月4日 中部朝刊
http://mainichi.jp/chubu/shakai_sports/news/20110604ddq041040004000c.html
布川事件:検察側にだけ判決原稿提供 水戸地裁土浦支部
「布川事件」の再審無罪判決(5月24日)で、水戸地裁土浦支部(神田大助裁判長)が判決言い渡し終了直後、検察側にだけ判決読み上げ用の詳細な原稿を提供したとして、弁護団は1日、抗議声明を出した。「一方のみ便宜を図る不公平な扱い」と批判している。
弁護団によると、検察側は言い渡し終了後、地裁支部に「控訴検討のため」として判決読み上げ用の原稿の交付を要請し、同日中に168ページの原稿が提供された。弁護団も事前に判決原本の謄本か要約版の提供を求めていたが、主文宣告直後に報道機関向けの極めて短い要約を提供されただけで、謄本は30日になって交付された。
水戸地裁によると、読み上げ用原稿の交付について法律上の規定はなく「弁護団からの要請もなかった」としている。
刑事裁判の判決では実務上、裁判長が法廷で読み上げるための原稿を基に要旨を朗読する。後日、正式な判決原本が作られ、検察・弁護側にその謄本が交付される。【和田武士】
水戸地裁の小池裕所長の話 (検察側への)交付は例外的に対応したものだろうが、(刑事)訴訟法の予定していない取り扱いで適切とは言い難い。是正し、常に公平で透明な裁判運営が行われるよう努力したい。
毎日新聞 2011年6月1日 19時58分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110602k0000m040053000c.html