http://wind.ap.teacup.com/people/5214.html
 Japanese govt. under fire for schoolyard radiation (Press TV, May 2, 2011)
 (略)
 バンクーバーの仲間たちにほぼ毎日送っている報告、いつもは「コメント」欄に置いておきますが、ここ数日ブログを更新できていないということもあり、今日のはブログ投稿とすることにしました。
 昨日(日本時間5月2日)「子ども20ミリシーベルト撤回を求める」対政府交渉に参加してきました。500人を超えると思われるかの会場(参議院議員会館講堂)は騒然とし、怒号が飛び交い、海外メディアの記者も「日本人がこんなに怒っているのを見たことがない」と言うほどでした。自分がメモしたものとツイッターで書いたものなどを適当に組み合わせています。
 まとまった記事にするより、そのまま出した方が臨場感と会場の雰囲気が伝わるかとも思い、とりあえずそのまま送ります。
(注:マイクロシーベルト(μSV)はミリシーベルト(mSV)の1000分の1です。日本政府の従来の基準は一般人の年間被曝限度は1mSVとされています。今回政府は福島原発事故を受けて、その基準を、子どもたちも含めて、年間20mSVに引き上げました。3.8μSV/時以下の場合校庭活動を制限しなくていいというのが今の政府の考え方です。この計算方法だと、1日8時間屋外にいて、16時間屋内(屋外の4割の線量と仮定される)とすると、年間20mSVに達さないレベルというのが政府の言い分なのです。)
 ★★★ここから★★★
「子ども年20ミリシーベルト基準の撤回を求める政府交渉」会場、参議院議員会館より。現在市民の事前打ち合わせ。主催 グリーンアクション・フクロウの会、美浜の会、国際環境NGO FoE Japan 1時半から厚労省との交渉 2時半から文科省、原子力安全委との交渉、4時から記者会見。
◆参院会館より:浜岡原発労働者だった息子を失い労災認定を受けたという女性が話している。慢性骨髄性白血病。8年間で50.9ミリシーベルト被曝だったという。それを労災と認めておいて、労働者でもない、しかも子どもに、どうして年間20ミリシーベルトの被ばくをさせるか、と怒りの声。
◆まず厚労省との交渉。
(「質問」とあるときは、20ミリ撤回を求める主催団体側からの質問という意味です)
社民党福島みずほ議員:今日予算委員会では文科大臣は「大人と子供(被曝量の基準は)は一緒でいい」といった。厚労省はこれでいいのか。厚労省は「大人と子供は違う考慮が必要じゃないか」ということを言っているが。行政が20ミリシーベルトでいいということを言ったということを撤回してほしいのだ。
厚労省:20ミリで構わないということではないということは言った。
質問:厚労省の基準では0.6マイクロSV/時以上が「放射線管理区域」とされる。その区域では18歳以下は労働してはいけないとなっている。そこで子どもたちは遊んでいいのか。
福島の母親:18歳未満が働いてはいけない放射線管理区域相当の場所でで2-3才の子どもが遊んでいいというのはない。0.6マイクロシーベルト/時はもう家の中でも起こっているんです!
厚労省への質問:放射線管理区域で子どもたちが遊ぶことを厚労省としてはOKですか。イエスかノーで答えてください。
(解説:福島の全学校の中で放射線管理区域に相当する0.6μSV/時を超えているところが*75%もある。これは放射線管理区域になるレベルである。厚労省は3.8マイクロ/時のことしか言わず、質問に応えない。)
福島議員:地上50センチで線量を計ったといっているが1センチの方が線量が多い。厚労省は文科省を説得してほしい。子どもの命を守る観点から。
厚労省:間違って伝わると不安を招くので言葉を選んでいる。時間あたり3.8μSV未満であれば屋外活動を制限しないというのが政府の考えでありそれは変えない。
質問は一つ。放射線管理区域の線量がある場所で子どもを遊ばせていいのか、わるいのか。(この質問にはどうしても厚労省は答えられないようだ。)福島の子ども、両親の気持ちを考えてください。20ミリSV撤回するよう文科省に伝えてください。
(「安全」とされている学校の校庭から)持ってきている土の今の線量は28マイクロ/時。安全とされている学校の校庭から持ってきた。ここで子どもたち遊んでいるんですよ。
福島議員:いのちという観点からやってほしい。文科省とけんかしてほしい。保育園の子は文科省(管轄)の子どもたちよりももっと小さい。(拍手)
(聡子メモ:厚労省交渉おわり-予想通りの官僚的な回答であったが、放射線管理区域でこどもが遊ぶのはダメであるという(当り前)の回答が得られた。これで、どんなに論理を捻じ曲げても放射線管理区域並の線量の場所で子どもが遊んでいいという結論は導けない。絶対に逃げさせない。)
◆休憩をはさみ、今度は文科省との交渉。
福島議員:20mSVを下げようということが聞きたいのではない(そんなこと皆思っている)。20mSVでいいといった決定を撤回させること、20mSV決定時の原子力安全委議事録がないということで問題があるということの追及がポイント。文科相が「大人と子供一緒でいい」と言ったことについても。
文科省交渉開始。FoE(主催団体の一つ):5万3千以上、61カ国から署名、怒りの声。ネット署名が一時パンクした。それだけ20mSVというのが衝撃的だったということだ。行政も間違うときがある。撤回してほしい。
ナカテセイイチ:福島から来た。子どもを放射線から守る福島ネットワーク。250人が集まって数日前に設立。子どもを持つ親たち。要請書を持ってきた。19日に出された20ミリを撤回してほしい。本来の年1ミリに抑えること。除染を行って管理区域にならないレベルまで下げてほしい。
ナカテ:言いたいことは、「一緒に子どもを守って」ということ。福島の校庭の土をここに置かせてください。
福島からの女性:この土は3.8マイクロの基準を超えないということになっている学校の土です。今この場で測ってます。赤い点滅。38マイクロシーベルト/時あります。
福島議員:文科相が郡山市の独自の除染を非難しているのは問題ではないか。また、大人と子供区別すべき。本来は1ミリ。今、20ミリでOKとなってる。文科相として土壌の除染や避難も考えるべきじゃないですか。
福島議員:20ミリで問題ないということを撤回してください。
(文科担当者)20ミリで危険ということではないが、20ミリでいいと言っているわけじゃない。3.8未満であれば通常通りでいいと言った。低くするように努力する。モニタリングする。
文科省:できることはやったほうがいい。大臣は郡山市を非難してない。やらなくていいということを言っただけ。
(会場から)その土食べてください!!!
文科省:通常通りの学校生活をしていいという意味です。
質問:(政府は国際放射線防護協会、ICRPの基準を使っていると言っているが)ICRPは20mSVいいと言ってるわけじゃない。必要措置を講じなければいけない。郡山にはやらなくていいと言った。それを撤回するべき。
質問:5市村がもう除去やっている。これからやろうとする福島市などにも「やらなくていい」と言うのか。
-自治体がやろうとしていることにブレーキはかけるな!
文科省:ブレーキはかけません。
質問:取った土をどうするのか。東京電力に送ろうか。という話しもある。土は文科省に引き受けていただきたい。自主的除染はやる必要はないという発言撤回してもらいたい。
文科省:(撤回は)しない。やる必要はない。
質問:これから福島の自治体からやると言ってきたとき「やる必要ない」と言い続けるのですか。
文科省:ICRPは何もしなくていいとは言ってない。1mSVにおさえる努力をするというのは変わってない。また、土をどこに持っていくかという問題がある。
質問:土は安全なら文科省に持っていきますよ!本当はあなたたちが責任持って除染やらなければいけない。国がやらないから自治体がやってるんです。
質問:一番放射線が高かったとき、(国は)子どもたち放っておいたんですよ。15,16日、母たちは子どもの手を引いて水を待った。そのとき被曝した。
まとめ:自治体の自主除染をブレーキはかけない。ICRPはあらゆる低減措置を条件としているが国はやっていない。モニタリングだけしかやっていない。
質問:安全委員会の20mSV決定について。安全委の決定というが、議事録がない。会議が開かれていないというのも聞いている。それとの整合性は。
安全委:緊急時助言は口頭で出されるもの。4人の委員が参加。斑目以下4人。その4人が決定したということで原子力安全委会議の開催ではない。
(19日会議について)会議じゃないのに会議として成り立つという法的根拠は。
(安全委)緊急時のマニュアルがある。14時助言要請。15時ごろ開催。そこに4人出席。(それをなぜ正式の安全委会議としない?)そこは精査します。15時からの会合を呼び掛けたのはツヅク課長。臨時会議でさえない。
質問:今管理区域レベルの場所に30万人の子がいる。大事なことだ。一回も正式会議をしていないということは何事だ。
(安全委担当者)4月9日に事前相談があった。年間20mSVを基準とすることは安全委としては認めていない。許容しない。一昨日の合同会見でも言った。
(聡子メモ:安全委は20mSVを認めていないのに許容したのか!!!)
安全委:安全委は20mSV認めないということを文科に伝えてある。文科省:安全委からの答えは1-20の中で目安にするとしてできるだけ低くするということで安全委に妥当と認められた。
安全委:(それでは安全委はどこまで許容範囲としているのかと聞かれ)今の時点では許容範囲を示していない。
質問:安全と認めた専門家の名前の公表をしてほしい。
(安全委)4人の委員の他に、ほんまとしみつ、まつおかずのり、なりたおさむ。(安全と言ったのは誰?)20mSVは許容できないと、4人も言ったし、この3人も言った。(それでも差支えないとしたのは?)-文科省も20mSVをいいとはしてない。
(略)
★★★ここまで★★★
 上で、TV局にインタビューされたとありましたが、Press TV のニュースへのリンクはここです(英語)。http://www.presstv.ir/detail/177926.html 日本のメディアも含め、ここまで詳しい報道をしているところは確認できた限りでは、ありません。交渉の動画はここです。http://www.ustream.tv/recorded/14425806
『Peace Philosophy Centre』(Monday, May 02, 2011)http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/05/blog-post.html

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