たんぽぽ舎です。【TMM:No106】     転送歓迎です
    ◆ 地震と原発事故情報 その48 ◆

     4つの情報をお知らせします。

   1.『東電前アクションと芝公園』
   2.『4/30広瀬隆さん講演会』
   3.『「想定外」は許さない・前半』-山崎久隆
   4.『食品の放射能濃度を測る、家庭で使えるものは?』


★1.集会とデモ案内;東電前アクションと芝公園

   4/23(土)13:00~JR新橋駅SL広場で宣伝活動 
       14:00~東電前抗議お一人参加大歓迎!
   4/24(日)14:30~芝公園大規模デモ!
   4/26(火)チェルノブイリ・デー!
       16:00新橋駅前
       17:30経済産業省前行動
       19:00~東電前抗議

  ※新橋駅SL広場口から、東京電力本店前への行き方:
     http://chizuz.com/map/print/print.php?id=8352
   まだまだ続きます。これ以降はこちら
   URL:http://toudenmaeaction.blogspot.com/


★2.広瀬隆講演会 たんぽぽ舎+週刊金曜日の共催

 日 時:2011年4月30日(土)17時50分開演~21時10分(17時30分開場)
 場 所:東京・豊島公会堂(池袋駅東口5分)
 参加費:1000円(うち200円はみんなで使える放射線測定器購入費に充てます)
 講演内容:広瀬  隆「いま福島原発で起っていること」
  大東  断「電力浪費を見直そう」
  伊田 浩之「原発震災を取材して」
  山崎久隆+鈴木千津子「食卓にしのびよる放射能汚染」
 受  付: 当日会場にて。先着順800名

 問合せ :『週刊金曜日』03-3221-8521(平日9時30分~17時30分)
 URL http://www.kinyobi.co.jp/event/event_detail.php?no=1957&page=1


★3.「想定外」は許さない・前半-山崎久隆

 地震発生2011年3月11日午後2時46分、その約1時間後に原発震災発生
 
                 (初出 脱原発東電株主運動206号)

 「想定外」この言葉が東電から出たのは原発震災が起きた翌日の3月12日だった。想定していた津波の高さはわずか5.7メートル、襲ってきた津波は少なくても13メートルに達し、原子炉建屋でも地上から4~5メートルの高さにまで達した。

 このため原発の冷却に必要な海水ポンプ、非常用ディーゼル発電機が起動不能となり、冷却能力を失った。地震の影響で外部送電鉄塔も倒壊していたため、全交流電源喪失いわゆる「ステーション・ブラックアウト」という事態になった。

 米国NRCは災害で東電と同じ沸騰水型軽水炉の炉心溶融を引き起こす原因は、約50%がステーシン・ブラックアウトであると解析する文書「NUREG-1150(ニューレグ1150号)」を1990年に既に出していた。この中の事故シナリオは気味が悪いほど今回の原発震災に似ている。

 しかしニューレグ1150さえ予想しなかったのは、そのような原発震災が4基も並んで起きることだった。1基の原発でさえ起こるとしても百万炉年に数度(一基が百万年でも100基×1万年でも百万炉年)という確率であったはずが、並んで4基が原発震災で破壊されている。

 東電はもちろん知っていた。津波対策が5メートル程度だったことを。それに10メートルを大きく超える津波が襲いかかれば、ひとたまりも無いことを。株主総会でも何度も取り上げられ、保安院や東電などとの度重なる話し合いでもテーマになってきた。ただ単に「そのような津波を想定していません」というだけのことで、それ以上の津波が来ればステーション・ブラックアウトから炉心崩壊に至ることは十分知っていた。つまりは「想定された」ことなのだ。


 東電の原発震災初動対応

 このような事態になれば、唯一必要なのは「冷やすこと」であり、これに失敗すれば必然的に「閉じ込める」ことは出来なくなることも十分「知っていた」。
 ところが異様なことが起きる。地震で道がずたずたなはずなのに、電源車を51台送ったという。電源を復旧するならば倒壊した送電線を修理し系統電源の復旧を急げば良いのであって、地震で通れもしない道を走らせているとはどういうことか。よしんば電源車が有効だというのならばフェリーで運ぶのが常識だろう。急がば回れの常道が何故か放棄されて、無茶な方法ばかりがここからは強行される。

 そのもう一つの無茶が海水投入だ。政府が強行させたという話もあるが、水が無いならばせめて近くの川などから持ってくるべきで、突然海水を炉内へというのは意味が分からない。その後明らかになったことは、真水は構内にいくらでもあったということ。ただし低レベル廃液であったが。
 低レベル廃液と言ってもレベルは炉内にある冷却材とさほどかわらない。海水よりはよっぽどましだ。

 現状は

 海水を入れると、当然塩が溜まる。塩は約800度で溶け出すため、燃料の表面温度が高いと塩が冷却の妨げとなる。さらに、現在は燃料の一部はさや管のジルカロイ(ジルコニウム合金)が溶けてしまい、炉の下の「下部プレナム」と呼ばれるところに崩れて溜まっている可能性がある。その表面をがれきや塩の結晶が覆い尽くすと、冷却できないまま蒸し焼き状態となる。原子炉圧力容器は鋼鉄製だが、下には制御棒駆動機構の案内管や中性子計測装置のケーブルを通すインコアモニタハウジングと呼ばれる管が100本以上突きだしている。この管はステンレス製で厚さも5~10ミリ程度しかない。溶接線やステンレスの管が溶けて脱落したくさんの穴が開いた状態になっている可能性がある。さらに再循環ポンプにつながる配管が出口で2カ所、入り口で10カ所のノズルを介して取り付けられているが、この配管も損傷している可能性がある。再循環系の配管の大きな損傷があったとしたら、その原因は何か。地震による揺れで破損した可能性はまだあると思う。しかし今となってはそれを確かめる術もほとんど無いかもしれない。(後半は、次号となります)


★4.食品の放射能濃度を測る、家庭で使えるものは?

   たんぽぽ舎の皆様へお礼と質問

  毎日情報をありがとうございます。
 何かお手伝いと思いつつも仕事と介護で明け暮れる日々。
 申し訳ありません。
 さて、お尋ねですが、「食品の放射線濃度を測る、家庭で使えるもの」は販売されていますか?
 どのように探し、購入すれば良いか教えていただきたいので、お願いします。
 お忙しい中申し訳ありません。(東京都多摩区I子さんより)

 たんぽぽ舎より

 残念ですが、一般家庭で使えるような食品の放射能濃度を測る小型の製品は販売されていません。
 参考までに、たんぽぽ舎が持っている「食品の放射能測定器」を紹介します。
 購入費用は約500万円+α。主としてセシウムを20時間かけて測定します。現在はわずか2時間の測定で高い数字が出ます。旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(レベル7)以降、23年間活動しています。今はフル回転中です。
 なお、大気中のガンマ線、X線を測定する器械は10~30万円くらいで購入できます。(たんぽぽ舎では、販売していません)

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