BPO、日テレに勧告  「バンキシャ」誤報で検証番組を求める。


 日本テレビ「真相報道バンキシャ!」(昨年11月23日放送)による岐阜県庁の裏金誤報問題を審理

していた放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は30日、同局に対し検証番組の制作

と局自身による検証結果を公表するよう勧告しました。

同委員会が「勧告」を出すのは初めて。

 問題になった「バンキシャ!」は元建設会社役員の男の証言に基づき岐阜県の土木事務所が裏金づくり

をしていると報道。

しかし、件の調査などで男の証言は虚偽だと判明。

男は同県警に逮捕され、業務妨害などの罪で今月23日、岐阜地裁で有罪判決を受けました。

同委員会は、裏金という重大なテーマを扱いながら、1週間の取材で包装することが求められた製作体

制、幹部スタッフと現場スタッフの間に情報交換と共有が欠落し、ウソを見抜けなかったことを指摘しま

した。

川端和治委員長(弁護士)は「社会的影響が大きい告発証言を扱っていたにもかかわらず、裏づけとなる

取材が十分行われず、放送倫理違反の程度は重い。

番組が犯罪行為の手段とされ、県の業務妨害の結果を引き起こした。」と述べました。

 日本テレビは当初8月16日放送予定を23日の同番組(後6・0)の中と24日の深夜に検証番組を放送するとしています。