石仮面被ってみた


ワタシはジョジョの奇妙な冒険が好きだ。

特にディオ・ブランドー。


「ジョジョ!俺は人間をやめるぞ!」

追い詰められたディオが石仮面を被り人智の力を超えた吸血鬼になる、、  
昔から大好きだった。


悪のカリスマ




で、最近メルカリで石仮面を買った。  
観賞用なので若干サイズが小さいがとても気に入ってる。


手に入れてから何かと言えば
石仮面を被せて
もらってる。

「見ろ!ワタシは人間をやめたぞ!」  
なんてやって遊んでいた。

そんなある日、ALS患者、家族の座談会イベントがあった。
私はzoomでの参加。

登壇者の話を聞くだけなので大体の人は音声も自分の映像もカットしている。

一部が終わったあとに二部の間に  休憩時間が設けられた。

その瞬間、ワタシの頭の中に  
「これ今かぶったらどうなるんだろう?」  
という考えが浮かんだ。

こういうのは思ったら最後。  
やらないと気が済まない性格だ。

ヘルパーさんに  
「本当にやるんですか?」 
「みんな知らないですよ?知りませんよ?」なんて 
言われながらも石仮面を顔に載せてもらう。

カメラスイッチをオン!
Zoomに登場。




ちなみに石仮面の目の位置と  
カメラの位置が全然合わない。

「もうちょっと上」  
「もうちょっと下」

なんてどうでも良い微調整をしてもらいながら


「ワタシは人間をやめたぞ!」

Zoomってリアクションもチャットもある。

つまり、リアクションできる環境は整っている。

なのに。

誰も何も言わない。

拍手ゼロ。  
コメントゼロ。  
完全沈黙。

そりゃそーだ。なんか急に地味に仮面被ってる奴がいる、、

それでもワタシは2分くらい石仮面のまま画面にいた。

いい根性している。

誰も。  
何も。  
言わない。


「あ、この人たちジョジョ知らないな。」

だだスベリだ。

でもワタシは大満足。



夜中の公園とか暗い夜道で  
コートの下がすっぽんぽんのおじさんがいる。

あれは完全にアウト。  
犯罪だし迷惑だし絶対ダメ。



でも、あの人たち本人はきっと思っている。

「自分はいま、すごいことをしている」

常識も社会の目線も飛び越えて、  
突き抜けた場所にいる。

ある意味、人間をやめている。

夜中の変態おじさんたちは何も着ていない。

ワタシは石仮面をかぶっている。

着ているか、着ていないか。  
かぶっているか、かぶっていないか。

違いはそれだけ?

でも精神構造はたぶん同じ。


「見てもらっている」


それだけがすべて。



そして、ふと思う。

ALSのワタシたちにとって、

もし人間をやめることで  
元の体に戻れるとしたら。

いや、元の体以上に  
自由に動ける体になるとしたら。

たとえ相当なリスクを背負っても喜んで人間をやめる、  
そう思う人は結構いるんじゃないだろうか。

太陽の下を歩けなくてもいい。

夜の闇の中でしか  
生きられなくてもいい。

それでも体が動くのなら。

ディオ様。

どうか、わたくしめを  
あなたの下僕にしてください。

手足首体幹全部元通り

動けるようになるなら

ワタシは喜んで、

人間をやめます。

ウリリリリリリィィィィ!!