このところ名を聞くことは多くないわついにあらかた乗り越えたのね

 

新型コロナがはじまったのは、2019年の暮れの中華人民共和国の武漢です。2020年以降、世界中に広まりました。東京オリンピックが延期になるなど、多くの行事が延期や中止に追い込まれました。その後、ワクチンが開発されるなどして終焉に向かい、2023年5月8日から新型コロナは5類となりました。完全にコロナが収束したわけではなく、政府として一律に対応を求めることはなくなったということです。5類に移ってから1年以上経ちました。患者数は少ないながらも増減を繰り返しているようです。

多くの人が亡くなり、今なお後遺症で苦しんでいる人がいることを考えると、短歌でどのように表現したらいいのかと思います。私の場合、言葉遊びと銘打っていることもあり、複雑な気持ちもあります。あまり深く考えずに発表していますけどね。

 

沓冠とは、各句の最初の文字につづけて各句の最後の文字をつなげるのが一般的ですが、各句の最初と最後の文字をつなげて、初句から結句までつなげるやり方もあります。五、七、六、七、七の各句の最初と最後の文字をつなげて初句から結句までつなげると、「ころなはおわつたのね」となります。

初出かばん誌2024年10月号