ノーパンで作務衣を着るという、なんともハレンチな状態のまま、そそくさと部屋へ戻ったうらら探偵。




大の字でベッドに寝転がり、天井を見つめながら消えたおパンツの謎について考える。




確かに脱衣かごの中に入れたはずのおパンツ。




後輩探偵M子は誰かが間違えて持って行ったに違いないと言うが、ならばなぜおパンツにかぶせておいた作務衣や、脱衣かごと並べておいた篭バックのバスタオルはそのままなのか。




しかもおパンツはクルンと丸めてジャーブラの下にしておいたのだ。




そしてよくよく見れば、篭バックからフェイスタオルもなくなっている。




脱衣かごの奥底にあったおパンツと、フェイスタオルだけなくなるとは、謎は深まるばかりである……




本当に勘違いで脱衣かごをあさっておパンツを手にしたとしても、ちょっと変なデザインの為、手に取った瞬間きづきそうなものなのだが。




ご存知の方はいるだろうか?
某ユニクロのシームレスなんちゃらという物で、とてもおかしな形をしている。




切りっぱなしのようなデザインで、締め付け感、いや、むしろ装着感をほぼ感じさせないので、うらら探偵はそれを“トゥルトゥルパンツ”と呼びとても愛用していた。
(母からのプレゼントでもあった為、余計にお気に入り)




単に間違えたのではなく、トゥルトゥルパンツを標的として持ち出した人間がいたのだとしたら……




それはそれでまた違った事件になってしまう!




これはまずいぞ。




最高だと思っていた温泉が、一気に危険な場所に変わる。




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腹ペコの後輩探偵M子に説得され、ひとまず夕食を食べに向かうが、やはり愛しきトゥルトゥルパンツの事が頭から離れない。




どこに行ってしまったのか。
誰に連れ去られてしまったのか。
今どの階のどの部屋にいるのか。




あぁ、ショックすぎる……




ショックすぎる…が、夕食が豪華で美味しすぎた為、一時忘れるほどかなりの幸福を感じた。
単純。




ほどよくお酒も楽しみ、部屋に戻る二人。




ガヤガヤと喧しいバラエティ番組を眺め、ベッドでゴロゴロ。
何もしなくていい至福の時。




お腹も落ち着き、もう一つの源泉を楽しむ為に再び浴場へ向かうが、またおパンツがなくなるのではないかという恐怖からは逃れられそうもなかった。










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