皆さんは「制振ダンパー」

という言葉を聞いたことは有りますか。


 地震大国日本で住宅を建てるとなると、

どうしても「耐震」という文字が付いて回ります。

 最近では住宅にも「耐震等級」というものが設定されて、ハウスメーカーさんは

「うちは耐震等級3だから安心ですよ~」

なんて営業トークも良く聞くようになりました。

 そもそも「耐震等級」とはなんぞや・・・

 そういう方もいらっしゃると思いますので

簡単に説明したいと思います。

 

 そもそもこの基準が定められるきっかけとなったのが、

1995年の阪神・淡路大震災で、

この地震で多くの住宅が倒壊し、

沢山の命が奪われたことから、

「より強い住宅性能」が重視されるようになり、

この考え方が普及するようになりました。

 

 耐震等級は品確法に基づいて

1~3の3段階で評価されます。

 この評価基準は、阪神・淡路大震災レベルの地震に対してどれくらい強いのかが基準になっています。

 では各等級ごとにどれくらいの違いが有るのかというと、

 

 耐震等級1⇒基準レベル  

震度6強~7で倒壊・崩壊しない。


 耐震等級2⇒等級1の1.25倍  

学校や病院と同程度の強さ。


 耐震等級3⇒等級1の1.50倍  

消防署・警察署レベルの強さ。(最高等級)

 

 要するに耐震等級3が一番頑丈な家

という事になるわけです。

 

仮に大きな地震が来たときに、

耐震等級1でも家は倒壊しないけれど、

等級2や等級3にすることで、

さらなる安心を手に入れたいという

消費者心理を掻き立てる業界戦略ともいえます。


とはいえ自分が住む家は出来る限り頑丈に作りたい。

 

※1回の大地震には耐えても、

何度も繰り返し襲ってくる余震には

耐えられるだろうか・・


※想定以上の地震が来ることは無いのだろうか・・


※耐震等級3で建てさえすれば

本当に地震で倒壊することはないのか・・

 

そうした不安はいつまで経っても

消えることは有りません。

 

では耐震等級3でもまだ不安だというあなたには、

「制振」という選択肢が有ります。

最近ではこの「制振」という言葉も

聞き慣れたかもしれませんが、

先に話した「耐震」と「制振」では何が違うのか。

耐震等級では「家が倒壊しない強さ」を表し、

制振では「揺れの大きさを減らす」働きを表します。

 

ではこの制振とはどういうものなのか。

住宅用として一般的なものは

「制振ダンパー」が有ります。

これは、揺れのエネルギーを吸収して

家の損傷を抑える効果が有り、

家の構造体へのダメージを減らす働きが有ります。

耐震構造の建物でも、

大きな地震でダメージを負った家に、

余震によってさらなるストレスがかかった際に、

この制振ダンパーによって効果的に

家への負担を軽減することが出来ます。

 

制振ダンパーにも様々な種類があって、

車のショックアブソーバーのような

油圧ダンパーや

ゴムのような粘性素材や摩擦によって

揺れを吸収するものなどそれぞれに特徴が有り、

微小な揺れに対して素早く反応するものから、

大きな繰り返しの揺れにも性能が低減しないものなど、

効果もそれぞれです。

新築に向いたものやリフォームに適したものなど、

取付方法にも特徴が有ります。

 

耐震計算に壁倍率として組み込めるタイプの物も

出てきていますが、

これは正直どっちでも良いと思っています。

 

よく使う商品としては「GVA」や「MIRAIE」ですが、

MIRAIE」の場合は建物の階高に制限が有り、

天井高さを高くしたい建物には向いていません。

油圧ダンパー系だと「evoltz」や

トキワシステムの「αダンパー」が有り、

リフォームには「αダンパー」が使いやすいと思います。


個人的には「evoltz」がブランド、

実績的にもおすすめです。

この制振ダンパーは油圧で、

ダンパーを作っているのがドイツのBILSTEIN社で、

信頼性も高く、吸収できる振動特性の幅も広く、

耐久性も高いので、個人的にお勧めします。

 

総括としては、耐震の等級だけに拘るのではなく、

バランスの良い壁の配置を考えることで、

大きな地震の揺れに耐えられる構造にすることと、

その揺れが構造壁に伝わる力を

制振ダンパーによって

いかにゆっくりとした柔らかい力に変えて伝えるかが

最大のポイントになります。

 

制振ダンパーを使う事で、

耐震等級には表せない家の強さが実感できるでしょう。