さて、免疫チェックポイント、特にPD-1は、色々な癌に発現するので、抗PD-1抗体薬は、色々な癌に効果があるのではないか、と期待されていて、数多くの治験が同時に行われています。

PD-1を発現する癌は、
肝臓癌、肺癌、脾臓、骨髄、胃、結腸、乳癌、卵巣、腎臓癌、脳腫瘍などなど。

とても多くの癌治療に役に立つことが期待されています。

でも、免疫チェックポイント阻害剤は、前回のブログに書いた通り、あくまでも癌細胞から送られてくる免疫細胞の不活性化シグナルの伝達を止めるだけで、癌細胞自体を破壊するのは、あくまでも、白血球の一種のT細胞です。

この大事なT細胞ですが、長く癌細胞に晒されていると疲弊して、機能が果たせなくなることが知られています。


ですから、免疫チェックポイント阻害剤による癌治療に効果があるかどうかは、癌患者さんのT細胞が若い状態(未感作状態)なものが、どれくらいあるのか、に大きく左右されることが指摘されています。

このT細胞がある状態を健全にするには、免疫チェックポイント阻害剤を相当期間入れてT細胞を免疫チェックポイントから隔離してあげるとか、Azacytidine(ビザータ) やDecitabine などのDNAメチル化阻害剤を事前に、又は、併用投与してあげるなどの対応が指摘される事があります。(これらのによる効果測定も、現在、研究されている最中です。)

実際に投薬を受ける癌患者さんのT細胞が疲弊しているかどうかは、良く主治医の先生に相談されると良いかと思います。