東北鉱物採集旅行(其の壱)-秋田・日三市鉱山 | なんだかんだの石集めと与太話

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鉱物を初めて手にしたのは、小学生の時。それからずっと中断。
2011年頃より、やっと暇になったので、また石の世界へと羽ばたき始めたけど。

 鉱物情報の観察会が岩手県内であるというので、今年は初めて鉱物情報の会に参加することにした。東北なら車で行きたいと思って、当日早朝というより、深夜に出発すればいいかと思っていたが、日三市鉱山にはこのところ全然行っていないことに気がついて、前日から出掛けることにした。

 

 秋田に寄ってから盛岡の方へと。家を出たのは、やはり暗いうちの3時に出発。常磐道を北上し、トイレタイムで中郷SAで止まり、車のナビは常磐道を磐城から更に北上するように指示されるが、道の掲示には通行止めのような表示があったので、磐越道を進み、郡山で東北道に入り、菅生SAで朝食。更に進むと腹がいっぱいになったのか、眠くなったので長者原SAで1時間ほど休憩。その後、東北道から秋田道を進み、大曲ICで降りる。

 お昼が近かったので、よく知った角館の北の旧西木村に行けば、蕎麦食べられるなと思い行ってみたが、なじみの蕎麦屋の主人もさすがに年にはかなわないようで、店はやっていなかった事が少し残念。途中コンビニで昼食を用意し、日三市鉱山の入口に付いたのが、途中寄り道もあったけど、家を出発してからかかった時間は9時間50分、距離585kmの運転でした。

 

写真1 日三市鉱山の位置(Google Mapから引用)

 

 旧西木村から武家屋敷などで有名な観光地の角館の方にすこし(10㎞弱)戻り、途中で県道250号線を進んで、雫田で日三市鉱山への道に入る(写真中央下部の県道の青表示部)。

 何度も来ている道なので慣れているだろうと思ったが、草が茂って何か様相が違う感じに。一度橋を渡って、右折し、100mちょっとを直進し、又右折するはずと思ったら、その道を見落として直進してしまい、広場様の所に。その先は道がないはず。傍にキノコ取りに来た夫婦が車を駐めていたので話をする。石を取りに来た話をして場所を確認し、今年は熊が多いから気をつけてななどと。

 少し(10mほど)元に戻り、右折するところを確認して橋を渡り進むといったん広くなった感じの所を過ぎて、更に先に進もうと思ったら、下の写真のように先に木が倒れていて進めない。狭い道をひやひやしながらバックして戻り、先ほどの広くなった所に車を駐めた。

 

写真1 日三市鉱山ズリへの入口

    昔のようにいつもの所に車を駐めようと思ったが。

 

 スリに行く準備をして、一人山の中へ。何度も車を駐めた広くなったところ(写真2)に来るとビックリ。全然広場の感じではない。松原先生の本(参考1)では「新杭沢」の立て札が立っている場所だが、そんな立て札もないし、広場がかなり狭い。石だらけだった広場に草が茂り始めていた。

 

写真2 日三市鉱山の入口前(新杭沢の立て札のあるはず)の広場

    いつもはこの広くなっていた場所に車を駐めた。 

 

 様相の変化に驚きながら、更に進むと、「黒滝沢」の立て札が倒れていた。

写真3 黒滝沢の立て札

 

 その先を見ると草が茂って道がよく見えない(写真3の右側方)。少し不安になるが、ともかく進む。体力がなくなったせいか、最初のズリに到着するのに20分ほどかかる。道路がぬかるんでいたり、草が茂ったいたり、道路の石に苔が生えていて足下が滑ることもあったか。

 

写真4 第一ズリ

 

 第一ズリには草があまり生えておらず、以前とあまり変わった様子はないが、前日が雨だったらしく石がよく見える。あまり採集するほどの石もないが、少し見て回る。

 

 第一ズリの直ぐ手前左から登ること15分。本来採集のズリ、第二ズリに到着。

 

写真5 第二ズリ

 

 第二ズリは、何か少し変わってズリの石が流れて広くなった感じ。手前の木がなくなったようだ。8年ほど前に来たときには、ズリの下に道が出来ていたが、それも確認できた。でも何処につながっているかは確認していない。たぶん登ってくる途中の曲がり角の入りにくいところがそうなのだろうと思うが。

 

写真6 ズリ上から登ってきた道の方向を見る

 

写真7 ズリ上から写真6の左側を見る

 

 今回は、ここで青鉛鉱、藍銅鉱を採集したいと思っていた。松原先生の本(参考2)には、ここの青鉛鉱の写真が掲載されている。今回は8年ほど前にたときよりも色の付いた石がよく見つかる。前日あたりに雨が降ったらしい。1時間10分ほど探し回り、なんとか小さいけれど青い石を見つけることが出来た。ここで自然銀を見つけたという話を聞いているが、私もなんとかそれらしいもの(違っていたりして?)を採集できた。

 

 採集から車に戻って、ここを後にする際に、キノコ取りの夫婦の車を見ると既に車はなく姿を見ることはなかった。

 

 家に戻ってきて、もう1週間が過ぎた。石にはまだ全然手を付けていない。ベゼリ石、擬孔雀石もあるといいなあ。石の写真は又後日。たいして綺麗なものがないので掲載はないかも。

 

参考

1.松原聰,鉱物ウォーキングガイド 全国版,p124-129,丸善(2010)

2.松原聰,日本の鉱物,p120,学習研究社(2003)