眠ったら、テスとのお別れの時が近づいてきてしまう。
眠りたくない。
「眠りたくなくても、寝なきゃあなたの体がもたないでしょ?」
そう旦那に諭されて寝ました。
少し雲のある、晴れた日でした。
8月22日(火)、テスのお葬式の日です。
午前11時に葬儀屋さんが霊柩車で
迎えに来て下さることになりました。
私は父に迎えに来てもらって、遺影を飾る
フォトフレームを買って実家に行きました。
昨晩よりも綺麗に飾られたテスがそこにいました。
朝花屋に行ってたくさん花を買ってきて飾ったそうです。
最後に撫で納め…とたくさん撫でてやりました。
いつもふわふわだった胸毛は、ふわふわのままでした。
フォトフレームに写真を飾って、葬儀屋さんを待ちます。
予定より少し早く、葬儀屋さんが来ました。
まずテスの遺体に手を合わせて下さいました。
父と葬儀屋さんの2人でテスの入った段ボール箱を持って
霊柩車にテスを乗せます。
「テスって重いんだな」
「お父さんはテス抱えたことなかったっけ?」
「うん、ない」
「25kgだから、だいぶ軽くなったんだけどね」
霊柩車の後についてしばし車を走らせます。
斎場に着きました。
きれいな建物でした。
歴史は…浅いのかな?
霊柩車からテスが降ろされ、台に乗せて運ばれていきました。
「こちらでお待ち下さい」と待合室に通されました。
そこには3名+1匹の先客がいました。
少しして、別室に呼ばれました。
部屋の端に箱に入ったテスがいて、真ん中に台がありました。
「テスちゃんを箱から出してこちらに移して下さい」
いったん花を出し、家族4人+葬儀屋さん1人の5人で
よいしょっとテスの体を持ち上げます。
体はしっかりと硬直していて、足がだらりとなることもなく、
カチカチの状態でした。
下になる耳をちゃんと敷いてやって、尻尾も体の下から出してやって、
毛の流れを整えてやりました。
テスの上にうちから持ってきた分のお花、
病院の先生から贈られてきたお花を飾り、
口元にリンゴとバナナと骨っこ、ささみジャーキーを置きました。
いくつかあるうちの一番古い首輪とリードを、足元に置きました。
お焼香の台に遺影を置いて、お焼香をあげました。
人間の葬儀では非常識なことかもしれませんが、そこで写真を撮りました。
綺麗に飾られたテスの、最後の写真です。
家族5人が1枚の写真に収まるのは、これが最初で最後になりました。
泣いて泣いて、最後のお別れです。
たくさん撫でてやりました。
「テス、いっぱいありがとう」
泣いてしまってきちんと言葉にならなかったけど、テスには伝わったかな?
頃合を見て、葬儀屋さんがテスを荼毘所に入れました。
頭が奥。そこからテスが前に、空に向かって
走り出していけるようにかな、と思いました。
扉が閉まる時、「嫌だ、閉めないで、焼かないで!」と強く思ってしまいました。
もう終わりなんだと思うと涙があふれて止まりませんでした。
「11時40分、荼毘の火入れとなりました」
火葬の予定時間は1時間。
その間に納骨堂や愛犬、愛猫に向けての
メッセージノートなどを見て過ごしました。
時間つぶしに、と社員犬(ビーグル4ヶ月)を紹介されましたが、
社員犬は人見知り激しいようで、飛んで逃げていってしまいましたw
手が怖いようで…手を出さなければ近寄ってきてくれたりしました。
子供で、落ち着きないのですぐどこかへ走っていってしまいました。
途中、探偵犬のようにじゅうたんのにおいを
嗅いでうろうろしているのでヤバそう、と思ったら案の定。
社員犬は入り口から正面の納骨堂へと続く
赤い絨毯の上で大きい方を!www
スタッフの方を呼んで片付けてもらいました。
社員犬騒動も収まり、分骨はどうしようか…等々話していると、
まもなく拾骨所に呼ばれました。
「79分でした。何か焼けにくいものがあって…何か入れました?」
「特には…最後は食欲もなくて、
変なものを口にして飲み込んだとも思えないし…」
遺骨のお腹の辺りに、白いお骨と明らかに違う、黒い塊がありました。
触るとほろっと崩れる、とてももろい砂状の塊。
形を保っていた場所を見ると、厚さ1cmくらい。
私には肺の下の部分に見えました。
姉は、「肝臓が悪かったし、薬漬けになって肥大した
肝臓じゃないか」、と言っていました。
葬儀屋さんは、「こういうものをみるのは初めてです」と言ってました。
病院の先生に診てもらうため、それだけよけておいて、
骨を拾うことになりました。
焼けにくいものを焼くため、予定より長くかかったせいで骨がもろくなって
だいぶ崩れてしまったとのこと。
箸をそれぞれ渡されて、
「これでテスちゃんを虹の橋まで送ってあげましょう。
私が拾うより家族の方が拾う方が喜びますから…
たくさん拾ってあげて下さい」
頭蓋骨は後に残し、他の骨を拾っていきます。
これはどこの骨ですか?とその都度聞きながら拾いました。
「歯は立派なのが残ってましたよ」
火力で頭の後ろ辺りに飛んでいましたが、
大きな犬歯がそのままの形で残っていました。
これは肋骨ですか?
これが爪ですよ。
尻尾の骨は小さくて見つかりづらいんですけど…あった、これです。
これが肩です。
それは目の付け根の部分ですよ。
「リードの金具が残ってますが、どうしますか?」
「一緒に入れて下さい」
「天国に行ってまでリードで繋がれて、って
嫌がる方もいらっしゃるんですけど…そんなことないですよね」
大きめの骨をあらかた拾ってしまうと、
骨壷にはこんもり山ができていました。
「あんなにあるんだ!」
「テスちゃんは骨の多い子でしたね」
女の子なのに、骨格から大きかったもんね。
「あんなにあったら頭が入らないね」
「あとで整えるので大丈夫ですよ」
箸では取れないくらいになったら、
葬儀屋さんがハケで遺骨をかき集め、骨壷に入れました。
「虹の橋の話はご存知ですか?」
「はい」と姉だけ答えました。
「天国に行く手前に虹の橋という場所があって、
亡くなった子たちがそこで飼い主さんが来るのを待ってるそうですよ。
私はこの話信じてるんです」
ハケでかき集め、取れない分を手でひとつひとつつまみ、全ての骨を拾うと、
「整えますね」と言って、骨壷を抱え、
箸でゴリゴリとお骨をつぶしていきました。
初めて見たのでかなりショックでした。
せっかく形が残っていたのに、
どこの骨かわかる状態だったのに、
崩してしまうなんて!
頭蓋骨が入るように、骨壷の中の高さを整えます。
「テスは頭が尖ってたから、その部分が骨壷の蓋にぶつかっちゃうね」
何度か中のお骨の高さを調整して、やっと頭が中に入りました。
頭を中に入れる時、下から覗き込んで臼歯が並んでいるのを見ました。
頭蓋骨の後、のどぼとけを入れました。
「立派なのどぼとけですね。これは人間も他の動物も同じ形をしてるんですよ」
残った細かい骨をハケでかき集め、拾骨は終わりました。
「これがテスちゃんの新しいお洋服です」
透明の袋に入った、赤、オレンジ、青の箱のようなものを出されました。
私は迷わず「赤!」と言ってしまいましたが…
母と姉は何か言いたかったかも?
箱というか…布を貼った箱袋?
それに骨壷を入れていただきました。
正面には、
『○○家 愛犬 テス 之霊 平成十八年八月二十一日没』の文字。
遺影を前に、骨壷に手を合わせて、全て終わりました。
「今日はテスちゃん熱い思いをしましたので、お帰りになられましたら、
コップにお水を1杯あげて下さい」
お代を払い、火葬証明書をもらって帰りました。
葬儀屋さんは、車が見えなくなるまで頭を下げてくれていました。
「すごい丁寧な葬儀だったね」
「人間でもこんなに丁寧にやらないよな」
父と母が話していました。
姉と私はほとんど弔事の経験がないため、わかりませんでした。
帰りの道のりは、姉がテスを抱えて帰りました。
一番テスの世話をしていた姉。
薬のせいで頻繁に、昼夜なくトイレに呼ばれていた姉。
毎朝毎晩1時間以上かけて手作りご飯を作っていた姉。
時間がぽっかり空いて、一番辛いのは姉だと思った。
私は、1年前に結婚して家を出てから、数えるほどしか実家に帰っていないし、
実家を出る時淋しくてテスを撫でながら泣いたけど、
毎日にテスとの時間がない分、私の方が楽だと思ってた。
でも辛いものは辛いですね。
テスが亡くなった日は、突然のことで混乱したり
張っていた気が緩んで号泣したりした。
葬儀の日は、荼毘の火入れの前に一番泣いて、テスにすがりついた。
『テスの新しいお洋服』という言葉に、涙が出た。
実家から家に帰る時、父に「テスに挨拶しておいで」と言われ、
あわてて戻る。
「じゃあね、テス。また来るよ」
家に帰って、ひとり。
疲れがどっと出て、すぐに眠ってしまいました。
旦那が帰ってきて食事をして、あー、1日終わったなぁとぼーっとする。
全て立ち会いの葬儀で、だいぶ心の整理がついたみたい。
淋しくて少し涙が出るけど、大丈夫。明日から頑張れる。
旦那にテスとの思い出話をしたりして、その日は早めに床に就きました。
翌朝。
体が重くて動かない。何もしたくない。食欲もない。
泣いて泣いて止まらなくて、とても会社に行かれる状態じゃない。
会社は休みました。
心配した旦那が朝食を用意してくれ、何とかそれを食べる。
あとは呆然と、ただただ泣いているだけ。
亡くなった記事に温かいコメントをいただいて、それを見て泣き、
テスの写真を見て泣き、ムービーを見て泣き、
まだあれをやってあげてないのに、
これを1度しかやってあげられなかったのに、
涙でぐしょぐしょになった枕を気にもせず、
ただただ写真を見て泣いて1日過ごしました。
食欲もなかったし、用意するのも面倒で嫌だったので
昼食は食べませんでした。
それより、とにかく泣いていました。
気付いたら暗くなっていたので電気だけはつけました。
旦那から帰るコールがありました。
「何かおにぎりと、今日野菜食べてないからサラダ買ってきて」と伝え、
また泣く。
そうだ、虹の橋の話を調べてみよう…
そう思ってPCを起動して、検索。
たくさんのサイトがヒットしました。
その詩を読んで、泣く、泣く、泣く…しゃくりあげて声を上げて泣きました。
テスはもうどこも痛くないし苦しくもないし
怖いことも嫌なことも何もないんだね。
喜んであげなくちゃいけないのに、こんなに泣いてちゃダメなのに…
頭でどう思っても、ダメでした。
どうしても胸が苦しくなって泣いてしまう。
・虹の橋
・ママ、もう泣かないで
旦那が帰ってきて、食事をして、昼食を食べなかったことを報告。
夜は旦那がゲームをするので、それを横目で眺めつつ、軽く気晴らし。
また虹の橋の話を読んで、泣く。
2日も連続で休む訳にはいかないので、早めに寝る。
明日こそちゃんと会社に行くんだ。
翌朝。
前日と変わらず、鉛のように重い体。
沸かない気力。
会社行かれない。
休みました。
涙はあまり出ませんでした。
昨日で枯れ果てたか。
「ご飯もちゃんと食べれないんじゃ、
お母さんかお姉さんに来てもらわなきゃダメだ
それか俺が会社を休む」と旦那が言い、
会社を休ませる訳には行かないので
私が実家に行く、と言いました。
「でも帰ってテスがいないのも嫌だし
テスが骨だけになっちゃったのも嫌だよー」とわんわん号泣。
日が経つにつれて、テスの死を受け入れたくない気持ちが
強くなってきているみたいです。
お葬式の日の方が、ずっと落ち着いてた。
とりあえず旦那は朝から外せない会議があるそうなので送り出し。
姉あてにメールを送ろうと思うのですが、
だるくて携帯を持っていられない。
文字を打つのも嫌。
そのうちに、『今日は大丈夫?』と姉から心配のメールが。
『家に行ってテスがいないのも嫌だし、
テスが骨だけになっちゃったのも嫌で、
それを考えると涙が…。
その状況を見たくないから行かない方がいいのか、
あえて見るために行った方がいいのか、
どっちがいいんだろう?』
しばらくすると姉から電話が。
「現実を見て受け止めた方がいいのか、
それともしばらく時間を置いた方がいいのかわからない。
とりあえずうちに来てそれがショックになったら困るから、
うちには来ない方がいい。私が君んち行くよ」
姉さんの方がテスと関わってた時間が長い分辛いはずなのに、
気を使ってもらって…私、情けない…
そう思って涙が止まりませんでした。
昼過ぎにご飯を持って姉さんが遊びに来てくれる。
じゃあ早いうちに朝ご飯を済ませて朝食後の薬飲まなきゃ。
そう気持ちを切り替えたら、何だか気分が上昇してきて、
『姉さんが来てくれるんだ、掃除しよう!』と思え、
せっせとものを片付けて掃除機をかけて…
さっきまでの体のだるさが嘘のようです。
1時間ほど片付けをして汗だくになりました。
疲れた。ちょっとやりすぎたかも^^;
15分くらい休憩したところで、携帯のワン切り。
姉さん来たー(゜∀゜)ノ
うちに姉さんが来るのは初めてです。
「いらっしゃい~^^」
「おじゃまします~」
「姉さんの方が辛いんじゃないかって思うのに、すまんねぇ」
「私は何もしないでいると考えちゃうから、
できるだけ何かするようにしてる。
あんたはそれもできないんでしょ?」
「うん、何もやる気が起きなくて、何もしてないから考えちゃう」
ご飯を食べて、持ってきてもらったDVDを見て、
ゲームをして…あっという間に夜になりました。
「あと少ししたら、夜ご飯の時間だから帰るよ~」
「そうかー」
と言いつつ、やっていたゲームも終わったので
おもむろにFF11起動…
いろいろ説明をしたり画面操作してみる。
テスの世話がなくなったから、姉さんも11できるよね!^^
「知らない人に話しかけられたりしたくないなぁ」
「そういうモードはないので^^;」
「あんたと時間が合うの?」
「20~22時くらい」
「あぁ、もうテスがいないから、その時間なら今はもう大丈夫」
ソロ向きのジョブの話をしたり、
タルタルは前衛にはあまり向いてないこと、
私がタルタルを選んだのは見た目です、
等々…いろいろと話して勧誘勧誘♪
ウェブマネーのことについても少し。
私はカード決算なので詳しくないんですが。
その辺まで話して、時間が来たので姉さんは帰りました。
「旦那が帰ってくるまでいようか?」と聞いてくれましたが、
「大丈夫~」と言って送りました。
1時間ほどして旦那が帰ってきて、
「今日ねー、姉さんとねー」といろいろ話していると、
「お姉さん効果スゴイね!」
「そうだねー、もうあんまりだるくないよ。
淋しいけど、テスの写真も見れるよ」
「落ち着いたんだろ」
翌朝(今朝)、少しだるさはあるものの、会社には行かれる感じ。
泣くこともないし。という訳で3日ぶりに出社です。
ちなみに、休んでいた間の会社への連絡は
私はとてもできなかったので旦那にお願いしていたのですが、
「ペットが死んでしまったのがすごくショックだったようで…」と言ったら
「はぁ?」と言われたらしいです。
ペットロスに理解のない上司だ…ペットだろうと人間だろうと同じ家族なのに。
軽く落ち込みました。
通勤中、姉からFF11買おうかな~というメールが。
やったー!勧誘成功です!
そんな訳で、ぷち子の中の人はやっと復活できました。
淋しい思いをしたり泣いたりすることはまだあると思うけど、
塞ぎ込むことはもうないと思います。
皆さんご心配おかけしました。
姉さん、助けてくれてありがとう。
旦那も、支えてくれてありがとう。
テス、現実から逃げないできちんとお参りに行くから待っててね。