紫
そろそろ学校祭が近づいてくる頃…
直「それじゃ毎年恒例の体育祭ユニット分けを発表する!」
皆「いぇーい」
あー、もうこんな季節か~
直「ユニットA…」
去年は秀太と真司郎と直也くんと踊ったな~
直「ユニットB…」
あの3人にはなかなかついていけなくて笑
直「ユニットC…」
今年誰となるんだろ
直「ユニットD 俺と伊藤と日高」
直也くん絶対あの2人くっつけたな笑
直「あ、今年からデュエットあるから!もちろんダンス踊るけど歌がつくよ」
直「んで、デュエットが宇野と西島」
え…
なんで…
みんなの声が遠のいてく
直「今年のトリはダブルエースでいくから…」
不思議と嫌ではなかった
歌うのが好きってだけだと思うけど…
実「直也くん…なんでにっしーと?」
直「あぁ、歌がうまいんだよ、単純に」
実「なんで…知ってるの?」
直「音楽の授業だよ、先生に聞いた」
そういって薄く笑う
直「まぁ頑張れ、ちゃんと部屋は別で用意してあるから 。期待してるよ」
そういって私の頭をくしゃくしゃとなでる
直也くんがいうなら…しょうがないか…
直「じゃあ各自練習始め」
ザワザワ
みんな取り掛かり早いなぁ
隆「宇野ちゃんこっちだよ」
実「う、うん」
ガチャ
実「わぁ~意外と広い」
隆「直也くんに感謝だね」
隆「宇野ちゃん…俺とやるの嫌?」
実「直也くんに言われたんだからしょうがないでしょ」
隆「ほんっとそーゆー刺はいつになっても治らないの?」
にっしーの手が私の頬をおおう
にっしーの目に吸い込まれそうになる
隆「ちょっとは素直になった?」
その言葉で今の状態に気づく
実「やめっ」
にっしーの手を離すと
口角がきゅっと上がる
隆「さ、練習しよっか」
実「…」
