21世紀仏教への旅 中国・フランス(5/12)
マーガレットコスモス posted by (C)花の旅
しかし 禅の教えはその都度復活してきました
現在中国では寺院内に限るという制限はあるものの
布教活動が認められるようになりました
一時は姿を消した若い修行僧たちも次第に増えています
天童子で修業を積んでいる僧侶は160人を数えます
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中国の禅宗はインドから来た僧 達磨（だるま）から始まります
達磨は9年間壁に向かって座り 悟りを得たと言われます
6世紀初め 中国は小国が乱立する混乱の時代でした
そんな世であればこそ惑わされることなく
静かに座り悟りをえよ
達磨の教えは多くの修行者たちに受け入れられます
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達磨は説きます
我が法は以心伝心不立文字（いしんでんしんふりゅうもんじ）なり
仏教の本質は経典や文字に頼らず心から心へ直接伝えるものである
多くの宗派が経典に重きを置くのに対して
禅は文字や言葉で表せない悟りの境地を修業から得ようとします
しかし達磨の教えは難解で修行も厳しく一般に広まるには至りませんでした
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8世紀のはじめ中国の禅宗に革命が起きます
それをもたらした人物 達磨から数えて六代目の六祖慧能（ろくそえのう）です
慧能の登場によって中国の禅宗は民衆の間にいっきに広まります
それまでの禅の教えは厳しい修行を積まなければ悟りの境地に至らないというものです
しかし慧能が唱えたのは全く違う教えでした
頓悟禅（とんごぜん）と言われ だれでも即座に悟れるというものです
人にはもともと仏性（ぶっしょう）が備わっていて
それに気づくことが悟りだと説いたのです
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慧能の禅の真髄を表す言葉が残っています
知恵や悟りに必要なものなどない
綺麗な鏡や台もいらない
ほんらい無一物（むいちもつ）なのだ
塵や埃も付きようがない
ほんらい人には煩悩などなく
自らに備わった仏性に気づきさえすれば良いというのです
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中国南部広東省広州
古くから交易で栄えた港町です
慧能は出家するとこの町から禅の教えを広めていきました
町の中心にある光孝寺（こうこうじ）
今も中国有数の禅の修行の場として知られています
21世紀仏教への旅 中国・フランス(5/12)
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