つまり、結局何が言いたいかっていうと、

僕は尾崎豊が大好きなんですが、どこが好きかっていうと、

その精神なんです。



もちろん、曲も本当によく聞いてて毎日聴いても飽きないし、

絶対に一生聞き続けられるって自信があるんですが、

曲を聴いている時も何だか、その精神に打ちのめされているって感覚なんです。



だから、”尾崎豊について”でも書きましたが、

彼の言ったひとこと、



”僕は、テレビに出ているような芸能人ではなく、自分の考えていることを

 そのまま歌にしたい。世の中にあふれているような歌ではなくて、

 自分の歌いたい歌を歌うことはできるでしょうか?”





これに集約されると思うんです。

なぜ彼が魅力的なのか??、

陳腐ですが、それは、本当に歌いたいことを歌っているから、なんです。



じゃあ、本当に歌いたいことってなんだ?って、

尾崎が真剣に考えて作ってくれたのが、『15の夜』であり、『卒業』であり、

その他の曲なんです。



尾崎はデビューしてすぐにスターになりました。

デビューの翌年には『卒業』が大ヒットし、

3万人ものスタジアムをいっぱいにできるまでになりました。

週刊誌なんかには『10代のカリスマ』『教祖』とまで書かれ、もてはやされます。

正直、ちょっと浮かれてた部分もあったと僕は思います。

だって、人間ですから。



でも、同時に苦悩する気持ちも少なからず抱えていたようです。

尾崎は、中学高校と学校になじめず、悪いこともたくさんした。

そんなリアルな10代の気持ちを、自分の正直な感情を、

そのまま歌の中にぶつけた。

すると多くの同世代の若者から支持された。

自分は間違っていなかったんだ・・、と思う。

中には自殺を思いとどまった・・なんていうファンレターもあったようです。

尾崎は、このファンの子たちには自分が必要なんだ、

自分の歌でこの子たちを支えることができてるんだ、と考えます。

しかし、同時に、そんな自分の歌は、

所詮、値段を付けられたレコードとして店頭に並び、

オリコンチャートで順位付けをされ、発売される・・・

そんな中で、本当に自分の気持ちは届いているのだろうか・・

こんな感情も抱えていたのです。




レコードが売れる、その売り上げで自分も生き延びている訳で、

そしてこれからも食べていくために、

自分はレコードを売らなきゃならない訳で・・・

まあ、そんな感じの心境だったのかと推測しています。

純粋な少年には過酷な試練だったのでしょう・・・

結局、そこから逃げるように尾崎は活動休止、

そして渡米し、帰国後、覚せい剤逮捕へ。



でも、切ないですが、すごく悲しい結論ですが、

これが尾崎の魅力なんです。

”自分は純粋に自分の歌いたい歌を歌う”

その歌が本当に届いているのか?

自分は間違ったことを歌ってはいないか?

これをストイックに追い続け、破滅へと向かっていったのです。

でも、だから尾崎豊はかっこいいんです。



生前尾崎は、浜田省吾とも接点があったようですが、

尾崎の死後、浜田省吾はたった一度のインタビューで

こんなことを言っています。



”音楽というのは文字通り、音を楽しむものだということを、

尾崎くんにもっと強く伝えておけばよかったと思う”




そして、一応、区切りとして最後に、

尾崎のライブの中で、僕の一番好きなライブMCを・・・



”君が・・自分の人生の中で成功したいなら・・・

”TRY!TRY!TRY!TRY!TRY! 『You can not miss it!』

決して、君は大丈夫さ!

僕は、君が・・・君たちが、新しい言葉を覚えたり、

新しい笑顔を覚えたり、新しい悲しみを覚えたり・・・

そうやって生きていくその中で、

どっかの街の片隅で、君が幸せであるように・・

心からそう祈っているから、力強く生きてほしい。”


前回は最初に私が尾崎を聴いた話しでしたが、

その時は、特に尾崎豊にはまる、ということはありませんでした。

それから2~3年後、僕が高校1年生の時に、

友人からそれはそれは頻繁に尾崎豊を勧められました。

そしてその影響あって、よっしゃ、ちょっとアルバムってやつを聴いてみるかね。

という感じで、軽い決心をしたのです。



しかし、当時の私には、CDを自分で買うなどという習慣が全くなかったので、

尾崎のCDを探す為に私が向かった先は市立図書館。

なぜか私の地元の市立図書館には、CD、カセットテープの

レンタルコーナーがありました。

ラインナップは超偏っており、古い曲が中心です。

(今思えば、私のフォーク好きは、こんなところにも

 由来しているのでしょうね・・・)



到底、尾崎豊のアルバムが揃っているとは思えませんでしたが、

まあ1つでもあればラッキーだな・・・なんて探していると、あったのです。

”BIRTH”ってアルバム。(しかもカセットテープww)



これ・・・ファンの方は知っているでしょうけど、

まあ、1曲目の”LOVE WAY”って曲が衝撃的な曲なんです。

当時の僕のイメージでは、

尾崎豊=OH MY LITTLE GIRL=美しいラブソングの紡ぎ手、って感じだったので、

余計にこの”LOVE WAY”が衝撃で、また正直ちょっとがっかりしたのです。



でもまあ、せっかく友人に勧められたし、感想くらい言えなきゃな・・・と、

気を取り直し、とりあえず全部聞いてみることにしました。

”BIRTH”って2枚組のアルバムなんです。

全部聴くの、最初はちょっとしんどかったなぁ。

でも、はっきりと覚えていないんですが、

徐々に歌詞と曲に引き込まれていったんです。



そして、ちょうどそのころだったかちょっと前だったか・・

尾崎豊のベストアルバムが出るってんで話題になったんです。

自分でCDを買ったことのない私でしたが、ちょっと好きになりかけているし、

ベストアルバムならってことで、ついに初めてCDを買ったのです。

それからは、毎月3,000円のお小遣いをもらうと尾崎のアルバムを1枚買う、

という行動を繰り返し、結局1枚のベストアルバムと6枚のオリジナルアルバムの、

全てを7か月で揃えてしまうのですがww



とにかくそんなこんなで、自他ともに認める尾崎ファンになっていきました。

あのころは・・それはそれは熱心に尾崎豊の情報を集めました。

毎月CDを1枚買うたびに、わくわくしながら自転車を家までとばしたなぁ・・

CDだけじゃなく、市立図書館にあった尾崎に関する本も読み漁りました。


完全にかなりのコアなファンですね・・・

ブログ更新、4年以上ぶりになってしまいましたww

こんなブロガー、なかなかいないですよね???

4年も放置した後に、また書き始めるという・・・



まあそんなんですから、当然、私のブログを読んでいる人は、おそらく今のところ0人でしょう。

いつか、多くの人に読んでもらえるようになることを願って・・・



ということで、何の脈略もありませんが、

今日は”尾崎豊”について書いてみたいと思います。

皆さん、どんなイメージを持っているのでしょうか??

特に尾崎豊のファンではない人にですが、

いろいろな世代の人、男女ともに聞いてみたい質問ではあります。



かくゆう私は、尾崎豊の大ファンでありまして、音楽をよく聞くようになったのも、

ギターを弾き始め、さらにはバンド活動までもをするようになった最初のきっかけは、

尾崎豊の音楽を聴いたことからでした。

(実は、ブログタイトルの”You can miss it!”ってのも、

 尾崎のライブ中のMCより拝借しております。

 意味は確か・・”君なら大丈夫だよ。”みたいな感じだったと思います。)



だからと言って、音楽的に影響を受けているかというとそういう訳ではありません。

最近、ネット上で誰が書いたかは分かりませんが、

『”尾崎豊”の真髄は、音楽ではなくその精神である。』というような記述を見かけました。

まさに、私の”尾崎豊”からの影響の受け方もそうなのです。



尾崎豊のデビューは、17歳のときでした。

飲酒だったか喫煙だったか忘れましたが、とにかく学校を停学処分になっている期間中に、

オーディションを受け、合格し、レコード制作からデビューへとこぎつけたのです。

この時点でなんだかちょっと意外だと思われないでしょうか??

”魂の叫び”なんて言われてますが、”路上ライブでファンを作って・・・”とかではなく、

オーディション、しかもSONYという超大手のレコード会社のオーディションによって、

発掘されたのが尾崎豊なのです。



そして、彼はプロデューサーと2人3脚でファーストアルバムの制作に取り掛かります。

これはファンの間では有名な話ですが、尾崎はプロデューサーにこんな質問をします。



”僕は、テレビに出ているような芸能人ではなく、自分の考えていることを

 そのまま歌にしたい。世の中にあふれているような歌ではなくて、

 自分の歌いたい歌を歌うことはできるでしょうか?”




このあたりはなんというか、尾崎っぽいですよね。

プロデューサーは、”もちろん、できるよ。”と即答。

そこから、尾崎のロックシンガーとしての人生がスタートするのです。



それから、17歳のうちに10曲入りファーストアルバム”十七歳の地図”を完成させます。

意外に知られていませんが、実はこのアルバムの中には・・・

『15の夜』だけでなく、『I LOVE YOU』『OH MY LITTLE GIRL』という、

10年近い時を経てシングル曲として大ヒットする尾崎豊を代表する2曲のラブソングが、

既に含まれているのです。



つまり、皆さんがCD音源で聞く『I LOVE YOU』『OH MY LITTLE GIRL』は、

全て尾崎豊17歳の時の歌声であり、歌詞なのです。



これ結構びっくりじゃありませんか??

僕は最初にこの事実を知った時は、鳥肌もんでした。

僕が最初に好きになった曲は、『OH MY LITTLE GIRL』です。

'94当時、ドラマの主題歌になり大ヒットしたのがきっかけです。

既に尾崎はこの世にはいませんでしたが・・・

その当時僕は、本当に歌手やバンドのことなどほとんど知らず、

遠足のバスカラオケでは唯一知っていた”福山雅治”を必ず歌っていました。

でも、なんだかこの『OH MY LITTLE GIRL』だけは、

聞いた瞬間に何だか本当にいい曲だなぁ~と初めて心から思えたような気がして、

即日、母親にレンタルショップに連れて行ってもらって聞きまくった記憶があります。



これが、最初に尾崎豊を聴いた記憶かな。

確か中2だったと思います。