コロナ感染対策により
面会禁止になって
丸4年が経ちました。

病棟からの
2ヶ月に1度の近況報告
それだけの繋がりに
なってしまいました。
ヒロは、まだ私の顔を
覚えていて
くれるのでしょうか。
母の存在を
覚えていて
くれているのでしょうか。
時間が経つにつれて
不安が増していきます。

私は一昨年胆嚢と胆管の
摘出手術を受けました。
術後3日程、管に繋がれ
寝たきりの状態になった時
気付いてしまった事が
有りました。

コロナのおかげで
付き添いも面会も無く
たった1人でベッドに居る
熱が出ても、背中が痛くても
眠れなくても、苦しくても
ナースコールしないと
気づいて貰えない辛さを。
それでも、私は看護師さんに
痛い、苦しい、辛いを
言葉で伝えられる。
でも、ヒロが病気になった時
どうやって
伝えられるのだろう。
分かってもらえるのだろう。
痛いまま、苦しいまま
辛いまま  気づいて貰えず
我慢するしかない恐怖。
ヒロはこの先の人生で
そんな恐怖を感じるかと思うと
怖くて怖くて
堪らなくなりました。
私が感じた少しの恐怖も
ヒロにはもっとおおきな
恐怖になるかもと思うと
辛くて辛くて
堪らなくなりました。
涙が止まらなくなり
眠れなくなりました。
これが
せん妄という症状だと
看護師の友人から
聞きました。
体調の回復と共に
落ち着くよと。

手術から2年が経ちました。
確かに、不眠も不安も
落ち着きましたが
1度気付いてしまった事は
忘れられません。
テレビで
事故や病気のシーンを見ても
思い出して鳥肌が立ちます。
今日まで何度も
文字にしようと試みましたが
やっと、やっとです。
今になっても
上手く言葉に出来ません。

これからも死ぬまで
考え出すと怖くなり
辛くなって泣くと思います。
でも、何も出来ないのです。
なにもしてやれないのです。
それに  私は
ヒロより先に死んでしまいます。

最近では
考えても仕方がないことは
なるべく考えないようにしようとしています。
でないと
私が壊れそうになるから。

まだ壊れるわけにはいかないので。
日曜の面会が再開されるまでは。


ヒロ    12日で 
        28歳になりました