今朝の新聞、テレビは、かの会談が決裂したニュースでもちきりだ。
どちらに非があったのか、否、高次の交渉(片側は交渉ではなく取引という言葉を使っていたようだが)にどちらに非があったかなどということを持ち出すものではないのかもしれない。いずれにしても我々は前代未聞の出来事を目にしたことだけは事実。
国のリーダーという者にかかる重圧は我々の考えが及びもつかないほどに重いものであることは理解しつつ、あの場面、結果をそれぞれの国の人々はそれぞれどう受け取っているのか気にならないはずもなく、少しだけ気が重い日曜の朝を過ごしたわけで。という、どうでもよくない話だけど、まずは一旦横に置いといて、今週もぼちぼち始めることにしましょうか。
先日、楽しみにしていた一冊の本が届いた。
HARISSというバンドのドラマー高橋浩司執筆の「ぼくはザ・クラッシュが好きすぎて世界中からアイテムを集めました」がそれだ。
今から一年前、雑誌Bollocksの著者へのインタビュー記事で発刊を知った割に買うのが遅すぎだろという声が聞こえてきそうだが、まぁ他にも色々と欲しいレコードetcがあったということで。
この本を手に入れたのは、自分もクラッシュが好きだということもあり、一体世界中に一パンクバンドのアイテムがどれだけ存在しているのかということが気になってということもあるにはあったが、どちらかというと、著者のコレクター気質というものがどれだけのもので、その熱量はいかばかりのものなのかが気になってということの方が大きかったかも。
肝心の集めたアイテムは、さまざまなグッズ類だと勝手に想像していた自分の予想に反して、世界中から集めたレコードが中心。他にはTシャツ、ポスターといったところ。
ただ、レコードの種類が半端じゃない。国内盤にUK盤、US盤はもちろんだが、韓国にニュージーランド、ギリシャ、スペイン、カナダ、アルゼンチン、ペルー、果てはロシア盤まで。ペルーやロシアでクラッシュのレコードが発売されているというのも驚きだが。
国によって微妙にジャケットの色合いに違いが出るのは理解できるが、タイトルロゴの字体が違っていたり、場合によってはジャケットに使われている写真が全く違っていたりするのが興味深いところだが、その昔、ビートルズやストーンズもUK盤とUS盤で収録曲やジャケットが違うものがあったことを考えると、国によって変わってしまうのは普通のことといえば普通の事なのだろう。
また同じUK盤でもアルバム白い暴動の裏ジャケット下のコピーライトが4行のものと3行のものがあるなんていうものまで見つけてきたりと、そのコレクター気質が相当なのものであることが伺える。
何が著者をそこまで突き動かしているのかはこの本を読んでもらうことにして、まずは到底真似などできることがない、その熱量にただただ感服するばかり。
自分も、まぁまぁレコードやCD類をコレクションする方で、同じアルバムをCDとレコードでそれぞれコレクションすることはあっても、国内盤を持っていれば輸入盤に手を出すことはない。
同じレコードでもそれぞれの盤の音の違いなんかを愉しめればコレクションする楽しみも増すのだろうが、残念ながら自分はステレオから出力される音の違いや良し悪しをそれほど敏感に感じ取れる方でもないし、熱烈に支持するバンドのライブに行ってツアーグッズを眺めてもどれもこれも買いたいと思うタイプでもない。それでもこの著者のように好きなバンドのものであれば、国内に限らず世界中に存在するあらゆるアイテムを収集しようとするその熱量を少しうらやましく感じたりするのは、それがなんであれ、好きなもの、好きなことを徹底的に追求しようとするその姿勢が自分に足りていないという負い目があるからなのかも知れない。
昨日もついつい自室のディスプレイ用にと、フーの四重人格とキャロルのLPレコードをいつものショップで買ってきてしまったように、気になったレコードやCD、DVDをコツコツと集めていくくらいだけの自分も、傍から見ればちょっとしたコレクターと受け取られてしまうのかもしれないけど…。
↓ちょっと意味が違うけどタイトルで
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。