3連休直前の金曜の夜、40th FLOWERと題されたパーソンズの40周年アニバーサルツアー札幌公演に行ってきた。



会場はすすきのから南に向かった先の中島公園近くにあるZepp Sapporo。


自宅から45分ほど歩いて開演15分前になんとか到着しドリンクコーナーでビールを頼むと「冷やし中ですけどいいですか?」と言われ、あぁここは缶で出されるんだったと思い出す。それでもまずはビールだろうと「いいですよ」と受け取った缶のサントリー生ビールはやはり温かった(笑)

気をとり直して指定の2階席へ。


いつもの調子で販売開始からかなり経ってから購入したチケットがまさかのA席(2階席)だったのは想定外。チケット代金はS席の半値ではあるが、Zeppの2階席はちょっと音に難があった記憶(何年か前の甲斐バンドの時も遅くに購入し2階席でした・・・)があるのだ。席に着くと前の転落防止柵でステージが見えずらいが、まぁ座って見られるのだから我慢するしかない。


ライブは予定時間通りに開始。と同時に1階席の様子に驚愕。 


パーソンズのライブに足蹴く通っていた10年位前まではキャパが500名にも満たないキューブガーデン(あのオフィスキューが運営!)やサウンドラボモールのライブハウスが中心だったが、いつも行き慣れたモッズなんかのライブと違って観客はおとなしめで、腕を挙げるどころか歓声もまばらだった印象。それが2階席から伺える満席の2,000名弱の1階席はのっけから大盛り上がりでほぼ全員が腕を振り挙げている。40周年を祝うライブということでたまたまのことなのか、それとも自分がパーソンズのライブから暫く離れているうちに、バンドと観客の間でここまでの一体感みたいなものが創り上げられていたのか、最近の様子を知らない自分にはちょっと想像がつかない状況であったが、その光景に恥ずかしながらホロっと。

心配していた2階席での音の感じは、普段のライブハウスでの轟音に比べれば少し物足りなさはあるものの問題のないレベル。というか、ボーカル、ギター、ベース、ドラムそれぞれの音がしっかりとこちらに届いてくる感じで、特に藤田勉のドラムの力強さが際立っていたし、本田毅はギターサウンドの魔術師と言っていいほどに相変わらず多彩な音色を涼しい顔で繰り出していた。
渡邉貢もJILLも余裕さえ感じられるほどに絶好調感が伝わってくるプレイ。

自分が知る長く続いてるバンドはどれもそうだが、若かった頃の勢いでぐんぐんと進んで行く緊張感溢れるライブから、いい意味で少し力が抜けたステージングに変わってきていて、それががなんかいい感じなのは、やはり数十年に及ぶライブ活動で培ってきたステージテクニックを身につけたベテランだからこその為せる業なのだろう。今回のパーソンズのライブもご多分に漏れずといったところ。

最近のライブに多い終演後の写真撮影もあったが、ライブの余韻に浸りながら会場を後にしたい自分には、余韻を一刀両断されているように感じてちょっとだけ苦手な時間。まぁ、多くのファンには嬉しいひとときなのだろうからグッと我慢。


↓スクショできないのでiPadでインスタをパシャ


仕方なくライブの余韻は家に帰ってハイボールでも飲みながらと、どこにも寄らずにまっすぐと家に戻ったはいいが、NHKで放映されたレベッカの特集NHK MUSIC SPECIAL REBECCA~40年の軌跡~を録画していたのを思い出し、パーソンズそっちのけでこれを観ながらの晩酌に。


パーソンズと同様にデビュー40周年を迎えたレベッカも、再結成以降の活動はやはり少し力が抜けた感があって、なんかいい感じというか良い加減。きっと力が抜けただけでなく、所属事務所やレコード会社等からの様々なプレッシャーから解放されていたり、ある程度自分たちの考える活動や音創りが進められるようになったことなんかも一因なのだろうが、こんな感じに変わっていくなら、歳をとっていくのも全然悪くないものだ。

数年ぶりに新曲がリリースされ、ツアーも始まったようだが、ここ札幌はツアーから外れたようで残念至極といったところ。
この春にライブに行き損ねたコレクターズと合わせてこのツアーの映像化を願わずにいられない。



そのコレクターズも30周年を迎えた辺りからなんかいい感じだし、メンバーが60歳を過ぎてなお続くバンド群のこれからに期待せずにはいられない。


↓力の抜け加減が絶妙でなんかイイ感じな怒髪天


今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。