4週続けた40th Anniversary、今週はちょっとお休み。
さて、亜無亜危異の藤沼伸一の映画初監督作GOLDFISHが公開されている。
当初、ここ札幌での公開予定は公表されず、Blu-rayが発売されるまで観ることはできないかなと諦めていたところに、雑誌BOLLOCKS最新号にその藤沼伸一のインタビュー記事が掲載されていた。
自身のバンド亜無亜危異をモチーフにした銃徒(ガンズ)という実在しないバンドのヒストリーを綴った映画らしい。フィクションと現実が交錯したロックンロール・ムービーのようで、鑑賞欲がMAXまで昇りつめ、改めてネットで映画情報を検索したところ、なんと4月28日に札幌でも公開となっている!ただし、詳細スケジュールはなく前売券発売中とだけの情報。
もしや1日限りの上映?と焦り、早速、昨日の土曜にその前売券を求めて狸小路にある映画館までいそいそ出かけてきた次第。
大体、最近はネットでチケット購入というのが主流のはずで、映画館までわざわざ前売券を買いに行く行為なんてほぼ皆無のこと。
映画館に着き2階の受付ロビーにいるお姉さんに「GOLDFISHの・・・」と声をかけると「前売券ですね」と即応。前売特典のステッカーと共に紙のチケットを渡された。
公開スケジュールを聞くと、「28日の公開が決まっているだけで詳細はまだですが、最低2週間は上映するはずです」との曖昧な回答。まぁ、そんな緩いとこも含めてこの映画を愉しむのもいいかもなと気持ちを切り替える。
それにしても紙の前売券を手にするのは何年ぶりだろう?と、そっちの方に感動しまくる自分。
昔は今みたいになんでもネットで済ませず、こうやって事前に映画館やチケット売り場まで足を運んでチケットを買っておくという不便さも含めて一本の映画を味わう行為だったんだよな、と昭和な気分に浸る休日の午後。
そういえば、ここ狸小路も店舗の入れ替えでチェーン店やお洒落なカフェなんかも増えてはいるが、相変わらずどこか昭和な雰囲気を感じる商店街だと、しばし散歩を楽しんだのもまた一興。
で、その後、昭和な気分のまま顔を出した馴染みのロックショップで女性店主に「●●さん、GOLDFISH観た?観てきたお客さんみんなが、かなり面白いって言ってたよ」と声を掛けられ、「まだ札幌じゃ公開されてないから観てないけど、丁度いま前売券買ってきたところ。それで、みんなどこで観てきたの?」と返すと、みんな東京まで行って観てきたとのこと。
マニアックなショップにはマニアックなお客さんが集まるんだなと思いながら買ったのは、シングルレコード2枚にCD2枚。
その後に寄ったブックオフでも買ったのはEP盤のシングルレコードが3枚と、なんだか買い物まで昭和チックに終始。

スマホからBluetoothでスピーカーで飛ばせば椅子から立つこともせず、アルバムの入れ替えから曲飛ばしまでなんだって片手で済む手軽さなのに、アナログな作業が必要なレコードの方に魅力を感じるのは昭和世代だからなのか。否、最近巷ではCDよりレコードの方が売れてるらしいから、自分だけのことではないらしい。
もしかしたら世の中全体が、極端にIT化の進む暮らしに少々食傷気味になっているのかも。
GOLDFISHのコピー「戦うことを諦めちゃいやしないぜ」の激しさと同じくらい、少し立ち止まってのゆったりとした感覚を味わうってのも生きてくうえでは必要なのかもしれないな。
そんなことがふと頭の隅を過ぎった土曜の午後であったのだ。
まぁ、そんな戯言はさておき、音楽に触れるツールは何にせよ、ロックなしでは日々の生活が潤わないことに変わりはあるまい。
鮎川誠の言葉を借りるなら「ロックのない人生なんか、考えられんよ」というところか。
東京までわざわざ映画GOLDFISHを観に行った見ず知らずの方々も、きっとそんなロックのない人生なんか考えられない人たちなのだろう。
そんなことを思うことが、なんだか妙に嬉しい感じなのである。
今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました♪♪♪
☆お知らせ
4月16日(日)、古くからの友人がボーカルとギターを務めるパンクバンドベインビールが出演するライブイベントが新宿ライブフリークで開催される。東京近郊にお住まいのパンクフリークの方は是非!