昨日は●●オフで落札した大江慎也+ONESのDVD「WILL POWER」が届き、レモンサワーを飲みながら30年前の大江慎也の姿を堪能。
フレンズでブレイクした後、ボーカルのNOKKOは「常にフレンズみたいなの、もっとフレンズみたいのを」という感じに求められるようになっていき、レコーディング当日に詩を書きながら歌録り、歌録りが終わるとそのままPV作りに突入と、プレッシャーと超繁忙スケジュールで消耗していく日々で、解散後もレベッカから逃げる感じで過ごしていたということが赤裸々に語られていくのだがそれ以上に、メンバーの中でただ一人ロック界から身を引きサラリーマンとなったベーシスト高橋教之の解散後の想いを淡々と語る姿と、アマチュア時代のNOKKOとの思い出が胸にぐっと迫ってくる。
再結成当時運送会社の営業所長だった高橋教之は、レベッカ解散後フリーのベーシストとして活躍していたが、母親と兄の介護をすることになり、2人を養っていくための糧をベースで得るということが非常に難しくなり2000年に音楽活動を辞めて就職することに。
就職後はトラックに乗って自分の好きだったレベッカの曲をガンガン聴きながら仕事をやっているのが好きで、メンバーのことは1日たりとも忘れたことがなく「NOKKO何やってるんだろうなぁ」なんてことを毎日思っていたという。
2015年、アマチュア時代から苦楽を共にしてきたNOKKOから「再結成ライブに出ないか」とオファーされ、「今日のために生きてきたんだな」と思ったことや、「十何年間音楽の世界から離れていたけどレベッカのメンバーのことは忘れたことはなかった。たまらなく会いたかった」と語る高橋、それを横で俯き、時に高橋の顔を見つめながら聞いているNOKKO。
アマチュア時代に練習で利用していた埼玉の楽器店を訪れ、そのフロアの片隅でベースとピアノだけで”Maybe Tomorrow”を静かに演奏するNOKKOと高橋を観ながら、高橋の人生そのものに思いを馳せつつ、普段はそんなことは考えもしないのに、高橋とNOKKOの、他のメンバーとの「絆」を考えずにはいられず、もう何度も観ているはずなのにいつの間にか自分の頬に涙が…。
ライブの方も、こっちをBlu-rayにしてリリースした方がよかったのではないかと思える素晴らしい内容。
レベッカに出会ったのは2ndシングルの”ヴァージニティ”。シングル700円、アルバム2,800円だった時代に、それぞれ500円、1,500円という価格設定で話題になった、後藤次利創設の「FITZBEAT」というレーベルに所属していたことを知ったのがきっかけだったはず。
その後脱退してレッドウォーリアーズを結成するシャケがメンバーだった頃のこのシングルはちょっと期待外れだったが、メンバー交代後のラブイズCASHのPV、1985年に放送されたNHKミュージックウェーブ’85でのライブ映像が気に入って、録画したものをよく観るように。
その後すっかり売れっ子となり”LONELY BUTTERFLY”をリリースした頃に、これもテレビ放映された1986年11月の早大学園祭文学部キャンパス特設ステージで行われたゲリラライブを観た。
楽器のサウンドにも影響が出るほどの雨の中、キレキレのパフォーマンスを見せるNOKKOを始めとしたメンバーたちが放つROCKは、これがライブ、これぞライブ、まさにライブという内容。
当時田舎暮らしで行くとこもなかった僕は、会社から帰ると録画したこの映像を毎晩のように何度も何度も観ていた。
あまりにも好きすぎて高橋教之が持っていたベースと同じメーカーのアイバニーズのベースを買うわ、NOKKOのオーバーサイズな破れたジーンズが気になり札幌の古着屋まで行って似たようなやつを見つけて買ったっけ。そんなのは小柄な女子だから似合うってのに気付くのは随分後になってからだったが。
この早大ライブは2017年にリリースされた”REBBECA LIVE ’85-‘86”のDISK2としてパッケージされようやく手に入れることができるようになった。
ということで、「SONGSスペシャル」を観た後にこの早大ライブにも手を付け、観終わった時には余韻とハイボールですっかりいい気分になっていた金曜の夜であった。
今夜こそは「荒野はつらいよ」を観ようか…。