なんとなく、嘘っぽいのが好き

小さい頃から


林檎飴の赤、とか

カキ氷の鮮やかなシロップと作り物の匂い

気もないのに隣で優しく微笑む彼女持ち


嘘でもなんか、生活の一部で

思い返したら嘘だらけだけど楽しかったじゃないかって


でもなんとなく疲れて

しんどくてしんどくて泣きたいけど泣きたくなくて

そこにふっと湧いたように

「あなたが恋人にならないなら殺して欲しい」

なんて小説みたいな台詞言う男が現れたもんだから

「必要だ」とか言うもんだから

首を絞めてる間に

どうしようか戸惑ってみた


付き合ってどうしようもない男だってわかったけど

あの時の台詞なんて、

あの後の自分たちなんて、

嘘ばっかりで

それをどこかで気づいてたんじゃないかって思うと

もう何を責める気もしない


嘘っぽいのが、やっぱり好きだったんだね

って嗤うしかない

「ずっと一緒」なんてやっぱり夢でしかなかったね

だからあんなに言うのを拒んだのに

言ってしまったら未練が残るじゃあないか

あなたは夢見がちだからあんなことを言ったのか、言わせたのか

それともよっぽど冷酷なペテン師か


ぐるぐる回るよ

嫌なこと

愛したこと

一人であなたを罵ったこと

一緒に過ごしてきた日々