昨年末の中村勘三郎丈に続き、

今の歌舞伎界に

なくてはならない方が亡くなってしまいました…



白血病から必至に回復し、

その後も闘病を続けながら、

精力的に舞台を続けていらっしゃいました。



新歌舞伎座の杮落し興行で

いの一番に演目に配役されていた團十郎さん。



それだけで、今後の歌舞伎座、歌舞伎界にとって

どれほど重要な方だったのかわかります。



新しい歌舞伎座の舞台に

どれほど立ちたかったでしょう。



江戸歌舞伎そのものの風貌と、

荒事の舞台の迫力。

もう観られないのかと思うと、本当に残念です。



あと、私には映像でしか観ていないのに

忘れられない一作があります。



『鳴神』



20年位前だと思いますが、TVで観ました。



海老蔵時代の十二代目と玉三郎丈。

かなり若い頃の映像だったと思うのですが、

雲の絶間姫がそれはそれは色っぽくて、妖しくて、

お二人のやり取りはユーモアやエロスがあって、

無骨な鳴神上人が籠絡されていくさまが本当に素晴らしかった。



先ほどNHKのニュースで山川静夫さんが

「本当に無念。でも、勘三郎や團十郎本人の方が

どれほど無念だったか」というようなことをおっしゃっていました。



本当にそうですよね。

歌舞伎で50代、60代なんてまだまだ。

色んな役が出来る年代ですよね。



新しい歌舞伎座で

色んな演目を演じたかったことでしょう。



そしてこれも皮肉なことにお二人とも、二人目のお孫さんに

会えなかったんですね。



團十郎さんのお孫さんは

初の男の子の予定だとか…



海老蔵さんとご家族を見守ってくださいね。



心よりご冥福をお祈りいたします。