大阪のじいちゃんは社交ダンスが趣味。
相手をするために私も数年前に社交ダンスを始めた。
といっても大阪に行く時しかやらないから年に2回くらい。

ど素人の私に毎回基礎から教えてくれたおじいちゃんがイモ社長。
うちのじいちゃんのダンス友達。
おイモのお菓子屋さん「らぽっぽ」を経営する会社の社長なので
「イモ社長」とか「ぽっぽちゃん」と呼んでいる。
お互い経営者だったから二人は話が合うらしく、かなり頻繁につるんでる。

じいちゃんもぽっぽちゃんも、お互いの年齢は明かさず
お互いをいつも「先輩」って呼び合ってる。
そしてダンスの後はいつも一緒にご飯いく。
それから歌って踊れるカラオケスタジオで遊ぶ。
かなりハイカラなじじい二人と遊ぶのがけっこう楽しかった。

先週大阪に行ったとき、じいちゃんに聞いた。

「そういえばぽっぽちゃんどうしてる?」

「ああ、死んだで。去年。」

ええええーーーー???

すらっと言うね、じいちゃん。
去年体調崩して入院してたって聞いたけど
そのあと亡くなったのは知らんかった。

ぽっぽちゃんは享年80歳。うちのじいちゃんは今83歳。
80ともなると周りでポツポツと命が消えていくのをかなり見てきてるから
さらっと言うんだね。「死んだで」って。
それで次は自分かなって考えるらしい。

私にはかなり衝撃的だった。
またいつでも会えると思ってた気のいいおっちゃんがもういない。
なら去年お見舞い行けばよかった。ものすごく後悔。
ほんとにもう会えないんだな。不思議。

ぽっぽちゃんを偲ぶ会には東国原知事も来たらしい。
地元では有名な社長だったようで。
そんなに地位のある人だったんだな。
いっつも冗談ばっかり言って、しかも謙虚で
立場とか年の違いを感じさせない人だった。
まぁそういう人だから一代でお店大きくできたんだと思うけど。

ぽっぽちゃん、今までありがとね。
お見舞い行けなくてごめんね。

ぽっぽちゃんの訃報を聞いて改めて、今回大阪に来てよかったと思う。
うちのじいちゃん・ばあちゃんだってそんなに長くないだろうから。

3月に地震やら原発事故やらで大阪に行けないままベルギーに戻ったことが気がかりだった。
来月から仕事が始まればしばらく日本には帰れないから
二人がひ孫のKaiに会わないまま逝っちゃうってのもわりと現実的な話。

明後日に引越しを控えて準備やら家の改装やらで
タイミング的にはかなり無理があった。転職活動もしてたし。
しかもぎりぎりに思い立ったもんだからフライトも高くついた。

それでも行く価値は十分にあったな。
もしもKaiに会わせないまま二人のどちらかにお迎えが来たら、
私はずっと後悔するだろうからね。

自分の親とかじいちゃんばあちゃんとか、
生きてる間にちゃんと大切にしてあげなきゃなー、と
しみじみ思う今日この頃。年かしら。