Rose Montoya

ロサリン・モンタナ

transgender model

 

ロサリン・モンタナさんは、アメリカ・アリゾナを拠点に、モデル、女優、

メイクアップ・アーティストなど多方面で活動している、ヒスパニック系の

トランスジェンダー女性です。

 

 

 

 

彼女は、自称、ノンバイナリーであり、、自身を女性とも男性とも位置づけて
いない、またはどちらでもあると考える人をいう。ローズさんは、自身の

代名詞を「she/her」または「they/them(女性・男性という枠組みに当て

はまらない)」と考えている。

 

 

 

 

ローズさんは昨年、空港で起きたある出来事をTikTokでシェアした。
動画には390万以上のいいねと、3万5千件以上のコメントが集まっている。

 

 

 

 

ローズさんは恋人に会うため、アリゾナ州フェニックスから、カリフォルニア州
ロサンゼルスに向かう途中だった。
事前に新型コロナのPCR検査を受け、陰性と結果が出ていた。
ソーシャル・ディスタンスを保ち、この動画の撮影と食事以外ではマスクを
着用していた。しかし、「トランスジェンダーであることで、旅行がときどき
最悪なものになる」

 

 

 

 

(空港での)保安検査を受けるまでの間、私はとにかく不安でたまらない。
書類上はすべて正しく表記されているのはわかってる。性別欄だって女性と
書かれてるから」 「でも、(アメリカの)空港の保安検査では、・・・・・・

男性用と女性用のセキュリティスキャナーがある」

 

 

 


(上の写真は、アメリカの空港で使われている運輸保安庁のセキュリティスキャナー)
「見たら分かると思うけど、私は女性の体をしているし、実際に女性でもある」
「それは素晴らしいこと。自分が空港で不安を募らせていても、私には
(書類上での性別は女性になっているという)特権があるのは嬉しい」

 

 

 

 

「でも、セキュリティゲートを通過するたびにいつも、私の脚の間には何か
『異常』があるらしく、アラームが鳴る」
「保安検査の係員は、私のズボンに何か入っているかと聞いてきた。
だから私は『いいえ』と答えた」

「すると彼女は『もしかしたら、ズボンに入っている金属のせいかもしれないから、
もう一度スキャンしましょう』と言ってきた」

係員に言われた通り、ローズさんはもう一度ゲートを通った。すると再び・・・・

アラームが鳴った。

 

 


 

「(再びゲートで引っかかったので、)私はトランスジェンダーです。

だから身体検査をしてください、と言いました」

「すると彼女は『(女性用スキャナーで検査にひっかかるのなら)代わりに
男性用スキャナーを使いますか?』と聞いてきた」

「私はそうはしたくなかった。結局はそうするしかなかったけど、もちろん、
今度は胸が原因で引っかかった」

 

 


 

 

「私はジョークっぽく、『ああ、それにはたくさんのプラスチックが入ってるの!
でも大丈夫』と答えた」

「すると彼女は『わかりました。とりあえず身体検査をしなくちゃいけないの

ですが、男性にやってもらった方が良いですか?』と聞いてきた」
「それで私は『嫌です。絶対に嫌です』と断ったの」

 

 

 


「トランスジェンダーの人々が性別表記を変更するためには、多くの州では
性別適合手術を受ける必要があります」
「私は自分の書類の性別欄を、他州に比べてトランスジェンダーへの理解が
進んでいるワシントン州で変更しました」

「これには本当に感謝していますし、貴重なことだということも理解しています」

 

 


 

本名と性別が書かれた身分証明書を持ち旅行に行けることの貴重さを
ローズさんは理解している。それでもトランス女性として旅行することには、
いつも大きな不安に襲われるという。

 

 


「セキュリティスキャナーには2つの設定しかなく、係員は旅行者を男性として
スキャンするか、女性としてスキャンするかを一瞬で判断しなければなりません」

ローズさんも、空港で自身の性別を間違えられ無視されたことで、不快に感じた

と話す。スキャナーのアラームが3回鳴り、不安になったローズさんは、

不快感を和らげるためにジョークを言った。  しかし、・・・・・・

誰も笑ってくれなかったという。

 




「とても不快な気分になりましたし無礼にも思えましたが、昔であればもっと

ひどい扱いだっただろうなと思いました」
「その後、私は恋人にビデオ通話をかけました。彼は私の話を聞き、なだめて

くれました」

「私が性別を移行した最初のころは、空港でもっとひどい扱いを受けて・・・・

いました」

 

 

 

 

「私の体に対して一歩踏み込んだ質問をされたり、不適切な方法で体を触られたり、

性的暴行を受けたりしました」「全ての職業で、トランスジェンダーの人に関する

研修を行う必要があると思います。

 

トランスジェンダーは空想なんかじゃないし、当事者は本当にいるんです」

「私は二流市民ではありません。シスジェンダーの人々と同じ権利を持ち、

同じ様に敬意を払われるにふさわしいはずです」

 

 

 

 

「保安検査のセキュリティーゲートも、トランスジェンダーやノンバイナリーの

人々に配慮すべきです」「私の性別を間違えたり、公の場で私がトランスジェンダー

であるとを公表することで私が危険にさらされる可能性があることを、

係員は理解するべきです」

「トランスジェンダーの人々、特に黒人のトランス女性は、アウティングされて

暴行のターゲットになる確率が驚くほど高いのです」

 

 

 

 

「私の場合はシスジェンダー女性だと思われることが多く、書類上も女性に

なっている。そんな『特権』が私にはあるけれど、多くのトランスジェンダーが、

これよりもさらにひどい経験をしています」

 

 

 

「今後、このようなことが二度と起きないよう、次回の搭乗前にはお金を払って

優先検査をするつもりです」

「しかし、旅行を安全に行うためとはいえ、このように余分なステップを

踏むべきではありません」

 

 

 

 

「(昔は)達成できないような女性らしさの偶像を追い求めていました。

しかし、それは自分を過剰に批判しているだけだと気づきました」

「私は間違った身体で生まれてきたわけではありません。染色体やホルモン、

手術の有無にかかわらず、私は女性であり、私の体は女性の体なのです」

 

 

 

 

「自分の体に対する多くの決めつけやラベリングは気にしませんが、

自分の体のどんな部分も愛そうと、学んでいる最中です」

「手術は必要なものではなく、自分を修正するための方法でもありません。

自分を愛するための力を与える行為だと考えています」

「私は今年、豊胸手術や喉仏切開など、複数の性別適合手術を受けました。

自分の体を改めて好きになれたことに感謝しています」