リハビリに注ぐ少々のスパイス -36ページ目

リハビリに注ぐ少々のスパイス

臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

こんばんわ。

今日も文献抄読いってみようと思います。

今日のは日本の文献で、短めなので内容もそんなに多くないです。

タイトル:
圧受容体反射感受性(Baroreflex Sensitivity;BRS)と拡張不全患者の運動耐容能低下の関係

著者:田中希他

雑誌:心臓リハビリテーション13(2):348-351,2008

では、さっそく見てみましょうか。
まず、慢性心不全患者さんでBRSが低下していることはよく知られていますし、臨床でも頻繁に目にすると思います。

運動しても血圧や脈拍があまりあがらない人

意外にいませんか?

私の病院では割りに見かけます。
中には目だった心疾患の既往もないのに、反応が悪い人がいます。
廃用の中にも含まれていますよね?

【対象】
115例の拡張不全患者(LVEF≧40%)

【方法】
退院時にBRSと心肺運動負荷試験(CPX)施行

【結果】
運動耐容能(peak VO2)低下群でBRSも有意に低下していた

LVEFとBRSに相関関係は認めなかった

【考察】
考察は私の私見もまじえて書いていきます。

まず、LVEFは運動耐容能と相関しないことも有名な話です。
そこで言われるのが、LVEFは安静時の心機能を示す。
ということです。

本当かどうか分かりませんが、少なくても心不全患者において運動耐容能の低下の原因はLVEFだけじゃないのは間違いないです。

そこで、今回調べたBRSが運動耐容能の指標とされるpeak VO2と相関を示したことから、BRSは運動時の心血管反応を反映していると考えられる。

今回の研究だけではわかりませんが、BRSの低下によって交感神経活動が亢進するため、その結果として運動時の心拍数や血圧の予備力が低下している。と考えることができます。

もしくは、運動耐容能低下の結果としてBRSが低下している可能性もあります。

BRSはアンジオテンシンⅡや酸化ストレス、NO低下などによって低下すると報告されています。

つまり、運動耐容能低下によってこれらの諸因子がBRSを低下させているとも考えられます。

ここらへんの詳しい研究をまた探してきて読んでいこうと思います。

こう考えると有酸素運動によってBRSが改善することで運動耐容能が改善するという可能性もありますね。もちろん、運動療法やってるわけだから、それだけが理由とは言い切れませんが。

また、心不全患者の多くは動脈の伸展性が低下しているとされています。
この圧受容体大動脈にあり、その大動脈の伸展性の低下がBRS低下の原因とする報告もあるようです。
つまり、血管に対する運動療法の効果が重要だと考えられます。

う~ん、非常に興味深いですねぇ^^

それでは!!

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