昔々あるところに冬の姫かしゆかと夏の姫のっちがいました。
二人親はは仲が悪く、領土争いをしていました。
冬の国でお城にはいることができなかったあ~ちゃんはのっちにお手紙を書くことにしました。
のっちへ
近いうちに会ってお話ししたいことがあります。
都合がいい日を教えて下さい。
お返事待ってます。
あ~ちゃん。
桜模様の手紙に優しい字でそう書くと、あ~ちゃんは家来に手紙を渡しました。
あ「これを、のっちに至急届けてくださる?」
家来「はっ。かしこまりました」
家来は手紙を受け取ると春の国で一番早い馬にまたがり、夏の国を目指しました。
馬を走らせること二日、あ~ちゃん家来は夏の国にたどり着きました。
砂漠の真ん中にある白色の街並み、そこの中心に大きなオレンジ色のお城がありました。
お城の門は常に解放されており、誰でも出入りができるようになっていました。
家来が馬を引いてお城に入ると、のっちは走って家来の元へ向かってきました。
の「その服にある桜の紋章。春の国の人ですか!?」
家来「は、はい」
の「おお!!じいや!じいや!春の国からお客さんだよ!」
のっちは大声でじいやを呼びつけました。
じいや「ほぉ、これはこれは春の国の方。よくぞおこしくださいました。今お食事の準備をするので、少々お待ちください。」
そういって案内されたのは大きな食堂でした。
自分の席に着くとのっちは早く早くと言わんばかりに目をキラキラさせていました。
の「んで、春の国のお家来さん。今日はなにしにきたの?♪」
のっちの表情からはワクワクが溢れていた。
家来「絢香様からのお手紙をお持ちいたしました。」
そういって内ポケットから手紙を出した途端、目にも留まらぬ早さでのっちは手紙を受け取った。
あまりの早さに反応することができなかった。
家来があっけに取られているとのっちはさっきよりももっと目をキラキラさせて、手紙を読んでいた。
の「うおぉぉぉぉぉぉっ!あ~ちゃんの字かわいい!!会いたいって書いてあるぅぅぅぅ////」
のっちのテンションはMAXだった。
じいや「彩乃様、お食事の用意ができました。」
カレーをはじめとするとても美味しそうな料理が次から次へと入ってきた。
のっちはバクバクと勢い良く食べ出した。
じいや「彩乃様、お客様の前でそのような食べ方は、、、」
の「ううはい。はあくたへないと、は~ちゃんがまっへるほ!(うるさい。早く食べないと、あ~ちゃんが待ってるの!)」
口いっぱいに料理を詰め込んで話すのっちに、一国の姫の姿はなかった。
春の国の家来がカレーを食べている間に料理はほとんどをのっちが食べてしまいました。
の「ふぅ~、、、ご馳走様!さ!じいや、馬を用意して!」
じいや「かしこまりました。」
そう言うとじいやは扉から出て行った。
の「よし!着替えなきゃ!ちょっと待っててね!着替えてくる!」
そう言ってのっちは走り去って行った。
食堂にはのっち達が食べ終わった食器を片付けるメイド達と春の国の家来だけ残された。
家来「あ、あの、彩乃様はいつもあんな感じなのですか?」
メイド「えぇ、春の国からのお客様にはいつもあのように上機嫌です。毎回春姫様の話を聞かれていますよ。今回は直筆の手紙をいただいたので特別ご機嫌のようですね」
そういって手で口を隠しながらクスッと笑うと、再び片付けを始めた。
食堂にはサンサンと太陽が差し込み、とっても明るかった。
これを春姫様がみたら
「ここはお花さん達のお部屋にしましょう♪」
といいかねないな、、、などと考えていたら家来の口元が少し緩んだ。
(バーン)
の「おーまたせー♪」
のっちは扉を思いっきり開けて登場した。
音に驚いた家来は思わず剣に手を添えていた。
の「あ、ごめんごめん!早く出かけたくて急いできちゃった♪」
の「さ、行きましょ♪」
じいや「お待ちください彩乃様。ここからどれだけ急いでも二日はかかります。食糧と水を準備しますゆえ。」
の「早く早く!日がくれちゃう!」
のっちはその場でバタバタと足踏みをしてじいやを急がせた。
じいや「出来るだけ急ぎます。その間、そちらのお家来さんと春姫様のお話でもしてお待ちください。」
の「そうだ!あ~ちゃんトークだ!」
のっちはググっと家来の元に駆け寄り、大きな目をさらに大きくさせた。
の「さぁ!あそこでお菓子でも食べながらお話ししよう!」
家来の背中を押して強引に席に座らされると正面に座って、早く聞かせて!と心の声が聞こえてくるほど前のめりになった。
の「最近あ~ちゃんは元気?やっぱり毎日お花とお話ししてるの?フフ、お花とお話しってのはシャレじゃないよ。フフ。
あ、そうだ!お土産を持ってってあげよう!この前珍しい花を見つけたんだよね!ちょっと待ってて」
家来はまだ一言もしゃべっていないのにもかかわらず、ご機嫌のっちは何処かへ行ってしまった。
5分ほどでのっちはスキップしながら戻ってきた。
の「はい!これ!」
そういって透明のケースに入った花を見せた。
その花は花の部分がメラメラと燃えている花だった。
の「あのね、この花ね、まだ3本くらいしか見つかってないんだって。育て方が難しくてすぐ火が消えちゃうんだけどね、研究者に研究させて枯れないようにずっと育ててたの!」
あ~ちゃんの影響でほとんどの花を知っている春の国の家来も見たことのない花だった。
家来「ほほう、これはとても珍しい花ですね。私も始めて見ます」
の「ほんと!?あ~ちゃん喜んでくれるかな♪わぁ、、、早く渡したいなぁ」
のっちはユサユサと体を揺らして見せた。
じいや「彩乃様。お出かけの準備ができました。」
の「お!はやい!さあ!行きましょうお家来さん♪」
お城の中庭に行くとのっちはルンルンで馬にまたがった。
の「しゅっぱーつ!」
そういってのっちはさっそうと走り出した。
その後に続いて春の国の家来、じいや、荷馬車の順で走り出した。
つづく。