運動単位疾患のリハビリテーションについて勉強しました。

運動単位疾患(motor unit disease)のリハビリテーション
花山耕三

運動単位疾患とは運動単位に含まれる運動ニューロン、末梢神経、神経筋接合部、筋線維疾患を指す。
中心となる症候は麻痺ないし筋力低下である。
予後よりprogressive(進行的),transient(一時的),static(静的),recurrent(回帰的)の4 つのカテゴリーに疾患を分けている。アプローチは筋力自体の改善ないし維持、低下した筋力で効率的に働くには、活動を行うのに十分な筋力がない場合どうするかに主眼が置かれる。
筋力訓練を行う場合負荷量は低負荷が基本なようで、最大筋力の10-40%とされている。注意しなければならないのは、どの時期か・筋力はどの程度か・over exerciseではないかという点である。拘縮および変形に注意し、ストレッチ・装具・座位保持装置等を使用しつつexを決めていくと良い。
呼吸に関しては筋力低下による二次的障害となるが、コンプライアンスの維持・改善および気道クリアランスを目的とする。
嚥下障害は筋力低下による咽頭収縮の低下が主な要因である。疾患によって輪状咽頭筋弛緩不全や輪状咽頭筋の肥大・線維化が食塊通過の障害となる。これが窒息、誤嚥、低栄養の原因となる。
疾患の進行に伴いリハ効果を指標とすることが難しく、QOLの改善がそのアプローチの目的となるが、評価法として包括的健康関連QOL、疾患特異的QOL、一般的QOLなどがある。健康関連QOLでは動けない患者のQOLを的確に判定することは困難であり、一般的QOLの特にSEIQoL-DWでcueの重み付けをみるのが的確ではないだろうか。

Jpn J Rehabil Med VOL46 NO.10 2009

ぼくは主にALS患者様をリハビリしています。
概論的なこの文献を要約致しました。
文献はJ-STAGEからとってます。URLのせときます。
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
文献検索方法は「EBPTチュートリアル」を検索して参考して頂ければと思います。