胸鎖関節と肩鎖関節の間には明確な機能の違いがある。
胸鎖関節によって鎖骨はかなりの範囲を動くことが可能で、これにより肩甲骨の全般的な運動の誘導が行われる。
これに対して、肩鎖関節ではわずかな運動のみが可能で肩甲骨の運動もかなり制限される。
この肩鎖関節の乏しい運動は生理学的に必要で、これにより肩甲胸郭関節に最大の可動性が生まれる。
肩甲骨には上方回旋や下方回旋のみならず、小さい捻りも起こることが分かってきている。
この小さな捻りによって胸郭の形に合わせ、位置を細かく調整することが可能となっている。
それにより、胸郭の柔軟性の変化や挙上の際に肩甲骨の位置の変化に対応できる。
私の考え・・・
肩関節周囲炎の治療で、大胸筋や大円筋の伸張ばかりに時間を費やしているPTをよく見る。
それでは可動域に日数がかかりすぎる。
鎖骨の回旋運動があってこそ肩甲骨の動きが活きてくる。
鎖骨のモビライゼーションを行い関節運動を治療するとともに、どの動きが固いかを見る。
それにより、斜角筋や大胸筋鎖骨部などの筋を選択的に伸張させて、鎖骨の動きを出すことが肝心である。