茜川莉奈
おみあげ～
あかねがわん
わん？
茜川莉奈
みて～！スイカだよ～♪
りにゃ～
にゃ？
七條純夏
どうしたんだ、そんなもの
茜川莉奈
えっへっへ～福引で当てたんだ～。
すごいでしょ～？
七條純夏
もしかして、駅前のあれか？
茜川莉奈
うんっ・・・あれ？もしかして七條くんも？
七條純夏
ああ。残念ながら僕は商品券だったよ
茜川莉奈
なんだろう・・・スイカよりそっちの方が
当たりじゃないですか・・・途方もない負けた感
七條純夏
ドンマイ。
どうするんだ？それ
茜川莉奈
食べよ～♪
あかねがわん
わふ～ん♪
りにゃ～
にゃふ～ん♪
茜川莉奈
ノリノリですよ・・・あれ？
犬と猫って、スイカ食べれるのかな？
七條純夏
水分の塊みたいなものだからな。
食べれそうな雰囲気もあるが・・・
茜川莉奈
調べてみよ～携帯携帯っと・・・
七條純夏
・・・・・・
あかねがわん
わふわふわふ
りにゃ～
にゃん～
七條純夏
スイカに熱い視線を送っているようだな
茜川莉奈
えっと・・・食べることはできるみたい。
大量に与えるとお腹を壊しちゃうから
少なめに渡せばいいみたい。
後は種をどけてあげれば良さそう
あかねがわん
わんっ！
りにゃ～
にゃんっ！
七條純夏
とてもうれしそうだな。では、切るか
茜川莉奈
あ、スイカ割りしようよ！
七條純夏
は？・・・ここでか？
茜川莉奈
広いし、できそうじゃない？
七條純夏
まぁ、出来ないことはないだろうが・・・
茜川莉奈
ではでは～♪シートを敷いて～♪
スイカをのせて～♪
棒的なやつ、何かないかなぁ～♪
七條純夏
では、目隠しにはこの手拭いを
使うといいだろう
茜川莉奈
ほいほ～い・・・じゃ、この棒で～
丁度いい感じ～♪
七條純夏
準備完了か？
茜川莉奈
うんっ！では早速わたしから～・・・ほい、目隠しかんりょ～！
十回ぐらい回ればいいかな。ではいくよ～
七條純夏
ああ
茜川莉奈
い～ち・・・に～い・・・さ～ん・・・よ～ん・・・・・・・・・・
茜川莉奈
きゅ～う・・・じゅ～う・・・め、目が回る～・・・方向、教えて～
あかねがわん
わん！わん！わんわんわんっ！
りにゃ～
にゃ～ん！にゃにゃにゃ！にゃ～ん！
茜川莉奈
ほいほいほい・・・って！！わかるか～！！七條くんっ！
七條純夏
がんばれ
茜川莉奈
なんだそれ！！・・・じゃあ、ここだ！・・・そいっ！！
茜川莉奈
当たった？
七條純夏
僕にな
茜川莉奈
あっれ！？
七條純夏
君が僕に殺意を持っているのはよくわかった
茜川莉奈
違うよっ！元をただせば、七條くんが
方向を教えてくれないからじゃん！
声がする方向に来ちゃったんだもん、
正当防衛だよ！
七條純夏
防衛は僕がする側で、
君は襲撃してきた賊の類だ
茜川莉奈
ぐぬぬ・・・そっか・・・
七條純夏
それに、ちゃんと右だと
この子たちが言っていたろう？
茜川莉奈
わ、わかるわけないじゃん！
わんちゃんとねこちゃんだよ！？
七條純夏
ようやく気が付いたか？
この人数でスイカ割りをするには、
システム的エラーがあるということに
茜川莉奈
そ・・・そっか・・・それじゃあ、普通に切るね
あかねがわん
わふわふ
りにゃ～
にゃん～
茜川莉奈
お～、大喜びですな～
七條純夏
甘いからな。本人たちは至福の瞬間だろう
茜川莉奈
そっか・・・甘いものは人を幸せにするもんねぇ・・・
＃１２に続く・・・。