週イチの小学校通いは相変わらず。徐々に馴染んできてはいたが。そんなある日、例の坊主からライブ鑑賞のお誘いを受けた。

 

「吉川○司のライブに行かない?2月14日なんだけど」

 

・・・。しばし沈黙。吉川晃○も唐突だが、なんで2月14日なんだ?別に用事ないけどさ。誘うアテが外れてチケットが余ったとか?

 

当然そう質問すると、行かれなくなった代役なのだが、♀ではなく同級生の♂だったそうだ。

 

「前から行きたいと思ってたんだよ。一人で行くのもナンだし、アンタと一緒だと盛り上がりそうだしさ」

 

特にファンというわけではないが、同世代?ちょっと上か、のスターだし折角なのでご一緒させてもらうことにした。どうせ予定ないし。こうして2月14日、同級生のおやじ二人で武道館へ行くことになった。

 

コンサートは楽しかった。吉○晃司は俺より年上だが、派手な動きは健在。回し蹴りやらバック転やら決めてカッコよかった。なかなか楽しかった。スピーカーの近所にいたので武道館を出る頃には耳鳴りがしていた。

 

俺はその後バンドの練習があったので吉祥寺へ直行。坊主も見物に来た。今度は2時間、身内の大音量の中、これまた大音量で歌いまくったので、スタジオを出ても耳鳴りは止まらなかった。まぁそうだろうねくらいにしか思っていなかった。

 

ところが、耳鳴りは翌日になっても治まらなかった。2週間続いたところで遅ればせながらこりゃ変だと思って近所の耳鼻科へ行った。耳鼻科なんぞ初めていったが、子どもが多いんだね。

 

聴力検査を一通りした後、

 

「ウチじゃどうしようもない。紹介状書くからもっとでかい病院へ行け」

 

と言われてしまった。おいおい、オオゴトか?結局某大学病院へ暫く通い、薬も飲んだが耳鳴りは治まらなかった。突発性難聴とか騒音性難聴やら言われてしまった。ライブやバンド練習だけが原因というわけではなく、栄養状態やストレスなど複数の要因があるようなことを言われたが全部思い当たる。栄養状態は悪いだろうし慢性睡眠不足だしストレス満載の生活してるからなぁ。ライブは引き金みたいなものということか。

 

なんでも、聴力の異常は10日以内に処置しないと改善が難しいのだそうだ。俺は2週間放置していたから回復の見込みは低い、とかなんとか言われた。あーあ。

 

恐るべし「モニカ」

 

つづく。