藤:「何か今日は写真が載っているな」
熊:「つくばエクスプレスの研究学園駅に行った時に
そこら辺にあった貼り紙を取ったものだよ。
野生動物出没注意ならぬ、
ロボット出没注意、みたいなかんじかな」
藤:「そう考えると面白い看板かもしれないな」
熊:「だろ?」
藤:「でも、それがどうかしたのか?」
熊:「ロボット産業は今年だけでも1,5兆円産業になるらしい。
ガイアの夜明けとかでも、
介護の現場やコンテナ荷卸しの作業とかで、
人間の動きをアシストする機械みたいなものが、
発売されていたり、研究開発されていると放送されてたよ」
藤:「ロボットが人の生活に介入するということは、
人間の働き先を奪っていくということだろ?
そう考えると食いっぱぐれる人も出てきそうだな。
お前のような単純作業、肉体労働が
すぐにロボットに切り替わってしまうんじゃないのか?」
熊:「いや、恐らく五年から十年位は
荷揚げ屋はロボットに取って代わられないね」
藤:「何でそんなことを言えるんだ?」
熊:「単純作業に見えて、結構判断力が必要なんだよ。
重いものを持つのもあるけれども、
それを傷つけないようにきちんと運ばないといけないというのもある。
その加減がロボットには一年とかでは難しいと思う」
藤:「まあ、はっきり言ってしまえば
人でなきゃいけないからその仕事は人がやっているんだろうけどな。
じゃなければロボットに変えた方が安いし」
熊:「逆にロボットに取って代わられたら、
人間の働き口とかってどうなるのかな?」
藤:「誰かがロボットを遠隔操作するとかするんじゃねえの?
案外フォークリフトとかトラックとかを遠隔操作できるようになって、
それで家でノマド的に働けるようになる可能性もあったりな」
熊:「明らかに人間の仕事はなくなっていくのに、
それでも、ロボット産業は進化させる必要があるのかな?」
藤:「わからないが、
少なくとも言えるのは人は産業を作って、
お金を動かせないといけないといけない悲しい存在だ。
それが赤字になるか黒字になるかもわからずにな。
そんなだから、人間の働くコストよりも
いつかロボットの方が安くつくようになるのは確実だ。
その時、ロボットの頭脳も人間を凌駕していると思われる。
そんな中で、最終的に墓穴を掘る様なことにならないといいがな」
熊:「しかもそれって2035年とか言われているだろ?
僕も一応生きている可能性もある中なわけじゃないか。
未来っていったいどうなるんだろうな?」
藤:「でも、ニートを雇うためには、
家でフォークリフトやトラックが運転できるようになると、
面白いとは思うんだけどな」
熊:「そこまでいかなくても、
ニートとかがぬいぐるみの中にマイクを付けて
それを介護用でぼけているおばあちゃんとか用に
使えればそれでいいような気もするんだけどな。
毎月五千円位で貸し出してニートに
お金を払うってのはどうなのかな」
藤:「一日日当166円位かよ。
その金額はロボットの役目だな」
熊:「それもそうかなあ」