付加価値 | 吐露アンプリファー

付加価値

物の付加価値、情報の付加価値ってのは最近よく聞くフレーズである。

付加価値ってのが本来その「もの自体」に備わっている価値とは別に現れる価値のことをいうってのは理屈ではわかっていても、実際に付加価値って言われても今までピンときたことは全く無かった。

今日その付加価値ってのを思わぬ所で実感した。

晩飯を作ろうと思ってスーパーに食材を買いに行こうと思い外に出たら、めちゃめちゃ雨が降ってたので、傘を取りに帰って、再びスーパーに向かった。

スーパーに入るときに、普段なら何も考えず、傘立てに傘を突き刺してスーパーに入っていくのだが、今日はしゃれにならんくらい雨が降ってたので、傘をパクられたら終わりやから、傘専用のビニールに傘を入れて店内に持ち込もうとした。その瞬間ふと思った。

「今この傘にはものすごい付加価値がある」と。

自分はもともと雨にぬれることをそんなに苦にしない人なんで、自分のなかでは、傘の価値というものは非常に低い。さらに一般的にも、傘というものはコンビニに行って何百円か出せば簡単に買うことができる。しかも今日持っていた傘はコンビニで簡単に買えるビニール傘であった。

しかし、今日の場合状況が異なった。

・スーパーからコンビニはかなり離れており、傘を買いに行こうとしたら、それだけでかんなりぬれる。
・意味わからんくらい雨が降っていた。

これらから、今日の傘は何百円やし別に無くなってもええわってレベルではなく、もっとそれ以上の、携帯みたいにどうしても失ったら困るっていうレベルの非常に高い価値を新たに持っていた。

これが付加価値か!!って初めて実感した。

スーパーの入り口でこのようなもの思いにふけっている横をおばちゃん達は忙しそうに雨の中に消えていった。

結局、卵、かつおぶし、大根と大根おろすやつを買って帰った。