1983年9月1日、あの悲劇が起こりました。

ソビエト領空に侵入した大韓航空007便は撃墜され、269人の命が奪われました。
41年の月日が流れ、事件は過去の出来事として片隅に追いやられつつあります。しかし、その惨劇の渦に巻き込まれた家族にとっては
「過去」ではなく、いまだに解決されていない「現在」の問題なのです。


40年の歳月と遺族の苦悩


私の友人もその一人です。
彼のお兄様と義理のお姉様…つまり結婚したての希望で胸がいっぱいの若い夫婦が、あの日に007便に乗っていた。
しかし、彼らがそれからどうなったのか……真実は未だにわからないままです。 
余りにも長い年月が過ぎ、のこされた家族たちは、それぞれ年齢を重ねています。
41年という時間。愛する家族や友人の行方をがわからぬまま、亡くなられた方もいらっしゃいます。
それでも、真実を知りたいという思いは色褪せることなく、むしろ強くなっています。


007便に搭乗されていた方の、ご家族の一人である、山口さんのBlog。胸にぐっと迫る文集を今一度ご紹介します。



「兄の消息を知りたい」——それは私の友人の41年の間をかけた魂からの願いであり、のこされた家族や友人全員の共通の願いです。
41年もの間、私達は待ち続けています。真実が明らかにされる日を。


忘れられつつある事件


この事件は、報道や歴史の中では風化しつつあります。新たなニュースや話題に埋もれてしまって、思い出す人が少なくなりつつあると感じます。
しかしながら、私たちはこの途方もない悲劇を忘れて良いのでしょうか?
のこされた家族や友人達の苦しみと願いは、私たち現代を生きる者にも深く関わっているのです。


現代の世界は、争いや対立が続いています。大韓航空機撃墜事件の真実を追求することは、私たちが未来の平和を築くための第一歩でもあります。
過去の教訓を無視せず、再び同じ過ちを繰り返さないために、私たちはこの事件を忘れてはならないのです。


私たちにできること


では、私たちに何ができるのでしょうか?
それは、やはりまず「関心を持つこと」ではないでしょうか? 
過去の悲劇に目を向け、真実を知りたいという、私達のすぐ近くに微笑む優しい知ってる誰かが…もしかしたら、そういう辛い想いを秘めた家族、友人の一人かもしれません。彼らのなかなか言葉にいいあらわせぬ願いに、耳を傾けること。


そんな、うちら自分の事でいっぱいいっぱいなんよ…って思われるかもしれませんが
そうやって解決しないまま、関心もたぬままに時を重ねていれば、未来は更に難しい悲劇や問題が、自分達に降って来るかもしれない、と私は感じてしまうのです。


未来に持ち越さない。


そして、少しでも力になれる、かもしれない、行動を起こすことだと思います。


例えば、SNSでこの問題について情報を発信することや、関係者に問い合わせをするなど、私たち一人ひとりが小さなアクションを起こすことができます。大きな力は、一人の小さな行動から生まれるのです。


私は、そのインスピレーションを強く感じ取ったので、湧き上がる想いに正直に生きていたい。
知らないふりなんて出来ない、放ってはおけない、とBlogを書き続けます。


未来へ


41年目の記念日に、共に力を合わせて、この長い道のりを歩んでいきましょう。
これが解決に向かう事が、直接的ではなくてもきっと日本の新しい力強い未来を築くような気もしています。


「私たちは一人ではありません。わたし、そして、あなたの行動が、日本の、ひいては世界の未来を変える力になるのです。」